レーザー干渉計 Sシリーズ|特長光学計測機器
回折限界までのイメージ分解能の向上
イメージ分解能(Image Resolution)とは、どれだけ小さな領域の凹凸を計測できるかの水平方向の指標です。S50|HRの場合、50µmの高いイメージ分解能を実現します。近年のCNC研磨加工、精密切削加工では、中間領域の空間周波数の凹凸制御は重要課題となっております。加工ツールや加工駆動系の状態を見るには、それ相応のイメージ分解能が必要となります。
検出可能な干渉縞(フリンジ)本数の最大化
干渉縞本数(Fringe Resolution)とは、観察視野において、干渉計測が可能な測定対象面の傾斜限界です。Sシリーズで位相シフトする場合、最大650本/視野に対応します。多くの干渉計は、視野絞りにより傾斜面からの戻り光を遮断してしまいますが、この限界を改善し、より大きな収差の波面の計測が可能となります。
干渉計内部のリトレースエラーを最小化
複数の干渉縞がある場合での測定時に発生するリトレースエラーを最小化する光学デザインと、そのパフォーマンスを引き出す光学部品を選定し、計測における不確かさを極限まで低減します。Sシリーズは、干渉縞512本でもλ/15未満のリトレースエラー(HR・HRxの場合、SRは256本)を実現します。これにより大きな収差波面の高精度な計測が可能です。また、干渉縞本数の調整が不要で、キャリアフリンジ法では誤差補正も不要となります。
画像歪み(水平方向誤差)の低減
画像歪み(Image Distortion)とは、測定対象の位置が、測定データとして正しく再現されない割合を表します。Sシリーズは、わずか0.06%未満の画像歪み(HR、HRxの場合、SRは0.1%)を実現します。近年のCNC研磨は、形状データからの補正加工が主流となっております。画像歪みの存在は、誤った位置を加工するリスクとなります。
パワフルなデータ解析とレポート機能
操作性を追求したÄpre社開発の専用ソフトウエア“REVEAL™”が測定からデータ解析、レポート作成などをサポートします。
- 測定開始からレポート作成まで、10秒以下
- Windows 10, 64-bit オペレーティングシステム
- 既存データの活用(.dat 形式)、最新の.h5、.hdf5形式対応
- 日本語対応
- 無償バージョンアップ
選択可能な豊富なパラメータ
Applications | Filters | Analysis | Results |
---|---|---|---|
BASIC
|
|
|
|
VTPSI(Vibration Tolerant PSI)測定機能 標準搭載
- Äpre社で開発した、PSI測定アルゴリズムです。9µ秒のシャッターで最大の効果を発揮します。
-
振動環境下での測定時に発生する、振動による波面エラー成分を除去した測定結果を提供します。
データ取得後にも補正が可能です。
Carrier Fringe測定機能 標準搭載
- 過酷な振動環境下での干渉縞計測を可能とします。
- 参照面を基準面に対して最大限に傾斜させた干渉縞(500本/視野)を瞬間計測方式にて取込み解析します。
- 特別なキャリブレーション作業を必要とせず、短時間での計測を可能にします。
干渉縞像から波面性状の算出
-
キャリア縞(強度情報)のフーリエ変換を行いスペクトルを演算
-
変調位相成分(1次成分)のみを抽出
-
逆フーリエ変換で、位相情報に戻す
-
2n-piの不確かさを含む位相データであるため、位相接続(アンラッピング)を行い波面の凹凸情報に直す
光学計測機器のご相談・お問い合わせ
キヤノンマーケティングジャパン株式会社 産業機器事業部 第二営業本部 営業部 営業第一課
Webサイトからのお問い合わせ
光学計測機器のご相談・お問い合わせを承ります。
受付時間:平日 9時00分~17時00分
※ 土日祝日・当社休業日は休ませていただきます。