ダークウェブ
2026年9月14日
SCS評価制度の開始が迫ってきました。
社内のセキュリティ意識を高めていくうえでは、まず存在するリスクを理解することが大切です。
その一つがダークウェブです。見落としがちな部分ですが、近年は違法取引や犯罪の温床にもなっており、マスコミなどでその名称を見かけることも多くなってきました。
ダークウェブとは
インターネットには、サーフェイスウェブ、ディープウェブ、ダークウェブと呼ばれる3つの領域があります。このうちダークウェブは、通常は目に触れることはありませんが、情報量はサーフェイスウェブやディープウェブをしのぐといわれています。いわば海面下の氷山のような存在です。
ダークウェブの情報はGoogleやBingなどの検索エンジンで見つけることはできません。またEdgeやChromeといった一般的なウェブブラウザーで閲覧することもできません。
仕組み自体は決して違法なものではありません。しかし高い匿名性という特殊な立ち位置から犯罪に使われることが多く、非合法の情報や物品が多数やり取りされています。
ダークウェブの匿名性
ダークウェブの本来の目的は「匿名性を確保し通信の秘密を守る」ということにあります。その技術をオニオン・ルーティングと呼びます。通信経路を含む情報の暗号化を、玉ねぎ(オニオン)のように階層を重ねることで匿名性を高めています。これを利用しているのがTor(The Onion Router:トーア)というネットワークです。Torは1990年代に米国海軍研究所で開発され、現在はThe Tor Projectという非営利団体で運営されています。(「.onion」という特殊なドメインを利用しています)
馴染みのない世界のようですが、インターネットを利用している以上、足元にある身近な存在でもあります。例えばランサムウエアである「Revil」はGOLD SOUTHFIELDと呼ばれるグループによって開発され、サイバー攻撃に利用されていました。その時に使われたのが「Happy Blog」と名付けられたダークウェブ上の掲示板です。Happy Blogではサイバー攻撃の犯行声明が掲載されたり、身代金の支払いに応じない被害者の情報などが発信されたりしていました。※1
ダークウェブでは、他にも特殊詐欺のターゲットリストが取り引きされていたり、ランサムウエアによって流出した事業者の財務情報や個人情報などが掲載されたりしていたことが確認されています。※2
2026年7月に大手冷凍食品企業がサイバー攻撃により商品が出荷停止になる事案が発生しましたが、その後同社から流出したと考えられるファイルもダークウェブ上で確認されています。
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出典:警視庁サイバー警察局「令和7年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢などについて」(PDF:15.2MB)
ダークウェブから守る
ダークウェブは偶然アクセスしてしまうような領域ではありません。しかしそのリスクを認知していないと、興味本位でアクセスしてしまい、違法な情報に接触してしまう恐れがあります。正しい知識を持って対応することが大切です。
ダークウェブへのアクセスには専用のアプリケーションソフトやTorブラウザーが必要です。企業のIT担当者やセキュリティ担当者の方は、資産管理ツールなどを利用して、自社のクライアントに業務上必要のないアプリケーションソフトがインストールされていないかを注意して監視するようにしましょう。
Torネットワークのブロックも有効です。
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