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中小企業のDXをサポート!IT導入補助金活用の効果的な手法

  • 会社の処方箋

2024年3月25日

昨今、当たり前のように耳にするDX(デジタルトランスフォーメーション)。多くの企業が取り組んでいる注目の経営キーワードです。その一方で、変革の入り口で足踏みしている企業が多いのも事実。このコラムでは、中小企業におけるDXの現状を把握するとともに、企業経営を望ましい方向性に導くために活用できる“IT導入補助金”について導入支援事業者の視点から解説します。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?

DXとは「Digital Transformation」の略称であり、デジタル変革を指します。
組織やビジネスが技術やデジタル技術を活用して、「プロセスやサービスを改善し競争力を高める」「ビジネスモデルを抜本的に変革する」ことを意味します。

時代は目まぐるしく変化しますが、持続的な企業価値の向上を図っていくためには下記4つの項目が重要です。

  • ITシステムとビジネスを一体的に捉え、新たな価値創造に向けた戦略を描いていくこと
  • デジタルの力を、効率化・省力化を目指したITによる既存ビジネスの改善にとどまらず、新たな収益につながる既存ビジネスの付加価値向上や新規デジタルビジネスの創出に振り向けること
  • ビジネスの持続性確保のため、ITシステムについて技術的負債となることを防ぎ、計画的なパフォーマンス向上を図っていくこと
  • 必要な変革を行うため、IT部門、DX部門、事業部門、経営企画部門など組織横断的に取り組むこと

特に二つ目の「新たな収益につながる新規デジタルビジネスの創出に振り向けること」とは、日本では取り組めているとは言いがたい状況です。文書の電子化・ペーパーレス化、会議のオンライン化だけで終わらせないDXへの取り組みが急務と言えます。

DXの現状

中小機構によりますと2023年のDXの取り組み状況に関して、取り組んでいる(「既に取り組んでいる」「取り組みを検討している」)を回答している企業は31.2%を占めており、前年に比べ増加傾向にあります。
一方で、「必要だと思うが取り組めていない」「取り組む予定はない」と回答している企業の方が上回っているのが現状です。

DXという言葉だけは知っているものの、具体的に何をすればいいのか分からない、もしくは現在問題が発生していないからという理由で、DX化に取り組もうとしない企業も少なくありません。

日本は先進国でありながら、IT分野での競争力が低いことが浮き彫りとなり、他国に比べ非常に遅れていると言われています。
COVID-19パンデミック通称コロナ禍の影響を受け、リモートワークやオンラインサービスの需要が拡大し、デジタル化が急速に動き始めましたが、日本は伝統的な価値観や文化が根強く残っており未知のものに挑戦するよりも、守りの姿勢を強める傾向があるようです。それらがDXへの抵抗感につながっているとも言われています。
興味や関心が全くないわけではありませんが、DXの取り組みにハードルの高さを感じ、なかなか進まない理由として次のような課題が挙げられます。

専門人材の不足

高度な技術や専門知識をもったIT人材の需要が増えている一方で供給が追い付いていない状況が続いています。また、従来の教育制度や企業の働き方において、柔軟性や創造性を重視したIT人材の育成が不足していることも要因です。
さらに競争の激しいグローバル市場において、日本の企業が他国と比べて魅力的な労働環境やキャリアパスを提供できていないことも影響しています。

予算の確保が難しい

日本の企業文化では、将来の投資や長期的な成果よりも短期的な利益を重視する傾向があります。そのため、DX化に必要な大規模な投資に踏み切りにくいと言われています。また、多くが既存のシステムやプロセスに依存しており、それらを更新するための費用やリスクを回避しようという傾向もあるのです。そのような現状の中で、DX推進に期待する支援策として「補助金・助成金」49.3%と最も高く、次いで「中小企業のためのDX推進指針の策定・公表」の22.6%、「公的支援機関や専門家による経営相談」の14.3%の順で続いています。

事業の規模や開発の時間、企業の技術力等により大きく異なりますが、資金が必要な部分の大半は補助金や助成金の対象となっているため、活用して他の企業に負けない体制を整えていきましょう。

業務効率化におけるDXの重要性とは?

「DXによって具体的に何が起こるのかよくわからない」と感じている人もいるのではないでしょうか。
業務効率化におけるDXの重要性は多岐にわたりますが、主に重要な2点をご説明します。

作業プロセスの自動化やデジタル化による生産性向上

  • 人的エラーの削減:

    人間が手作業で行う作業は、リスクがつきものです。しかし自動化されたプロセスでは、システムやソフトウエアが確実に作業を行うため、エラーの発生が減少します。これにより品質の向上やコストの削減が期待されます。

  • タスクの効率化:

    デジタル化された作業プロセスは、人間の手に比べはるかに高速でタスクを処理できます。
    例えば自動化されたワークフローにより、タスクが自動的に割り当てられ追跡され、完了することで作業のスピードと効率が向上します。

  • 人的リソースの最適化:

    自動化されたプロセスにより、人的リソースをより効果的に活用できます。例えば単純で繰り返しの作業を自動化することで従業員はより高度なタスクや創造的な仕事に集中することができます。従業員のモチベーションと生産性向上に寄与します。

迅速な意思決定と戦略的な方向性の確立

  • リアルタイムの洞察と対応

    DXによって収集されたデータをリアルタイムで分析することで、急速に変化する状況に対して迅速に対応し、競合他社よりも先んじて市場に適応することが可能です。

  • 予測能力の向上

    データ分析技術を活用することで、過去のデータから未来の傾向やパターンを予測する能力が向上します。これにより、需要予測やリスク管理など、ビジネスにおける重要な意思決定をより正確に行うことができます。

このように競争力の維持や市場での差別化を図るためには、DXは不可欠な要素となっているのです。
今回は、DX推進に期待する支援策として最もポイントの高かった”補助金・助成金“の観点で下記よりご説明します。

DXに活用できるIT導入補助金

DXに活用できる補助金は数多く存在しますが、本コラムではIT導入補助金についてご説明します。
IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的とし、業務効率化やDX等に資するITツールの導入を支援する補助金です。また、申請者であるお客さまとIT導入支援事業者※が二人三脚で進めていくものとなっております。

  • 中小企業・小規模事業者等のお客さまと共に事業を実施するパートナーとして、ITツールの説明、導入、運用方法の相談等のサポート、及び各種申請・手続きのサポートを行う事業者

それではなぜDXにIT導入補助金が活用できるのでしょうか。
大きく2点、以下の理由が挙げられます。

  • 財政的支援

    DXには新たなITシステムやソフトウエアの導入が必要なため、その費用は数百万円から数千万円になる場合があります。”DXの現状”でも記載したように予算の確保は大きな課題です。
    IT導入補助金は、企業や組織がデジタル化を進めるための導入費用を財政的な面で支援します。その際の資金の返済は不要です。これにより、企業や組織はより迅速かつ効果的にデジタル化を進めることができ、DX推進のスピードを加速することが可能です。

    • 給付金は後払いであるため、ITツールの導入費用などは自社の資金で先払いになります 。
  • 評価の獲得

    IT導入補助金を申請する際の手続きでは、DX推進や事業の内容について国や自治体の審査を受ける工程で申請書類が厳しくチェックされます。そのため「申請が通る」=「国や自治体から事業内容が認められ、一定の評価が得られた」という事実を得ることができます。一定の評価が得られると市場での地位を強化でき、他の企業や組織との連携・協力関係を築くことができます。これにより、企業はより多くの知見を獲得でき、より効果的なDX化を進めることができるのです。
    また、補助金を受けたことのある企業は、国や自治体の評価を得られたことで金融機関からも信頼を得やすいため、融資が受けやすくなるなどの副次的な効果もあります。

交付決定を受ける秘訣~成功への近道~

補助金は申請すれば必ず受給できるわけではありません。
申請者であるお客さまの事業内容や導入するITツールの種類・目的・効果度合いなど補助金の事業目的に沿っていることが非常に重要となります。また、交付決定には支援事業者選びもポイントの一つです。既に取引があるからといった理由で判断するのではなく、導入目的に合ったITツールを取り扱っている・採択実績件数が多い・幅広いサポートが受けられるといった観点で見極めましょう。

さいごに、お客さまに安心して本業に専念していただけるよう、一貫してご支援することが可能なキヤノンシステムアンドサポートの支援体制をご紹介します。

体制1.安心のサポート

各地域に、IT導入補助金に特化した専任メンバーを配置し
ております。ITツールの選定から申請、導入、報告までの
一連のプロセスを共に進め、きめ細かなサポートを提供し
ます。進捗管理を通じてお客さまと協力し、効果的な導入
を実現するための体制を整えています。

体制2.アドバイス体制

お客さまの課題に適したツールをご提案はもちろんのこと、過去の採択の状況より国が支援したいと考える企業を分析。
分析した結果を元に、国の期待する企業像とお客さまの思い(理念等)とのギャップの埋め合わせ作業を行い、アドバイスをさせていただきます。
さまざまな情報の集約・窓口の一本化により、さらにご安心いただけます。

体制3.ヘルプデスクの設置

補助金や助成金に関する情報や事前準備等について
気軽に問い合わせ可能なヘルプデスクを設置しています。
また、リモートでの説明会も開催可能です。お客さまの
疑問や要望に対して、迅速かつ丁寧なサポートを行って
おりますのでお気軽にお問い合わせください。

  • 補助金ヘルプデスクのご利用は、キヤノンシステムアンドサポートでの
    ソリューションをご検討のお客さまが対象となります。

上記3つの支援体制でお客さまの課題解決に向けお手伝いをさせていただきます。
全国展開しており、オンラインMTGやオンサイト支援も可能ですので安心してお任せください。

まとめ

日本国内における課題は多くありますが、その中のひとつに最低賃金の問題があり、この問題の足かせに少子高齢化が密接に関係していると言われています。
単に賃金向上は、企業として負担が増え利益が減少してしまい、結果雇用の削減につながりかねません。
「人口減少」=「労働人口の減少」の中、一人当たりの生産性を上げることで賃金向上となる利益を獲得していくことが重要となります。
キヤノンシステムアンドサポート株式会社では労働生産性向上に取り組むお客さまへ、分析結果を元にした情報と万全の体制により価値提供を行わせていただき、パートナーとなり交付決定へ向けて取り組んで参ります。ぜひIT導入補助金を活用してDX化を進めていきましょう。

Q&A

Q1
gBizIDとは?
A1

複数の行政サービスを1つのアカウントで利用することのできる認証システムで、経済産業省及び中小企業庁で利用を推奨されています。IT導入補助金2024の交付申請において、「gBizIDプライム」アカウント(ID・パスワード等)が必要となります。

Q2
SECURITY ACTIONとは?
A2

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する中小企業・小規模事業者等自らが、情報セキュリティ対策に取り組むことを自己宣言する制度。IT導入補助金2024の交付申請においては、「★一つ星」又は「★★二つ星」いずれかの宣誓を行うことが各申請類型の申請要件となっております。

Q3
みらデジとは?
A3

中小企業庁が実施する中小企業・小規模事業者等の経営課題をデジタル化により解決することをサポートするポータルサイト。IT導入補助金2024の交付申請においては、みらデジにおける「みらデジ経営チェック」を交付申請前に行うことが通常枠の申請要件となっております。また、インボイス枠とセキュリティ対策推進枠については加点項目となります。

Q4
リースは補助対象ですか?
A4

リースは補助対象外になります。

Q5
ハードウエアは補助対象ですか?
A5

インボイス対応類型において、補助対象経費となるソフトウエアの導入と併せて購入する場合に限り、一部ハードウエア の購入費用が補助対象経費となります。

キヤノンシステムアンドサポートは中小企業庁の制度「情報処理支援機関(スマートSMEサポーター)」に認定されております。
スマートSMEサポーター制度とは、中小企業の生産性を高めるためのITツールを提供するITベンダー等のIT導入支援者を「情報処理支援機関」として認定する制度のことです。
私たちは、これまでの導入実績を生かし、スマートSMEサポーターとしてIT化を通じた中小企業のお客さまの経営課題解決に寄与してまいります。

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