AEDに必要なのは一歩踏み出す勇気だけ
2024年10月25日
突然、目の前で人が倒れたら、あなたはどうしますか?総務省消防庁のデータによると、119番通報から救急隊が到着するまでの時間は全国平均で約10分。この10分間で心停止を起こした人の生存率は急速に低下します。生存率の急速な低下を抑えるには、救急隊が到着するまでに私たち一般市民がAED(自動体外式除細動器)を使用した心肺蘇生法を行うことが重要なポイントとなります。
本コラムでは、AEDの適正配置や使用方法、心肺蘇生法の重要性についてご紹介します。
AED(自動体外式除細動器)とは?
AED(自動体外式除細動器)(以下「AED」という)は、自動的に心電図解析を行い、必要と判断した場合のみ電気ショックを行い、心臓を正常なリズムに戻すための医療機器です。医療従事者でなくても使用できるため、公共の場や企業に設置されることが増えています。
AEDは電源を入れ、音声ガイダンスに従い行動するだけで、誰でも簡単に使用できる医療機器となっています。※では、誰でも簡単に使用できる医療機器なのに実際に使用される割合が低い理由はなぜでしょうか?
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フタを開けると自動で電源がONになるモデルもございます。
AEDの普及と課題
日本では2004年から一般市民による使用が認められ、現在では約60万台以上が設置されていますが、実際に使用される割合は4.2%と低いのが現状です。
その原因として、AEDが適切な場所に配置されていないことや使用方法を知らない人・使用することが怖いという印象を持っていらっしゃる方が多いことが使用率が低い原因とされています。
AEDを適切な場所に配置するにあたり、考慮するべき点はAEDを取りに行って戻ってくるまでの時間や距離となります。心停止後の救命率は1分ごとに約10%ずつ低下するため、AEDを取りに行って戻ってくるまでの時間は2分以内、距離にすると往復300~350メートルの範囲内が望ましいとされています。またAEDは置いてあることが分かりやすい場所、誰でも入れる場所であることも大切です。
AEDは先に述べたように電源を入れるだけで、誰でも簡単に使用できる医療機器であり、電気ショックが必要であるか・必要でないかもAEDが判断してくれます。※ガイダンスに従って、心肺蘇生法(CPR)を正しく行うことで、より生存率の急速な低下を抑えることができます。
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フタを開けると自動で電源がONになるモデルもございます。
AEDを使用した心肺蘇生法(CPR)講習の重要性
AEDを使用した心肺蘇生法(CPR)とは、心停止した人の命を救うための緊急処置です。AEDで心臓に電気ショックを与えて正常なリズムに戻し、胸骨圧迫と人工呼吸を組み合わせ、血液と酸素を循環させることを目的としています。
AEDの使用に対する心理的なハードルを下げるためには、心肺蘇生法(CPR)講習が有効です。キヤノンMJグループでは、AEDの販売だけでなく、心肺蘇生法(CPR)講習や適正配置のアドバイスも行っています。心肺蘇生法(CPR)講習では主にAEDの使用方法と胸骨圧迫を体験いただくことができます。心肺蘇生法(CPR)講習を通じて実際の手順を経験することで、心理的なハードルを下げ、緊急時に迅速に対応できるようになります。
まとめ
突然、目の前で人が倒れたら、あなたの「一歩踏み出す勇気」が必要です。AEDは誰でも簡単に使用することができる医療機器であり、決して怖いものではありません。救急隊が到着するまでに傷病者に対して、少しでも早くAEDを使用した心肺蘇生法を行うことで救命率の急速な低下を抑えることができます。
キヤノンMJグループでは、AEDと心肺蘇生法(CPR)講習をセットで普及させることで、救命率の向上を目指しています。今後もキヤノンMJグループでは社会課題の解決に向けて、AEDと心肺蘇生法(CPR)講習に力を入れていきます。
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