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くるみん認定・プラチナくるみん認定の認定基準改正について
アクタス社会保険労務士法人

  • 会社の処方箋

2022年6月14日

2022年4月1日より、「くるみん認定」「プラチナくるみん認定」の認定基準が改正されました。さらに、新たな認定制度もスタートしましたのでご紹介します。

1. くるみん認定について

次世代育成支援対策推進法に基づき、一般事業主行動計画を策定した企業のうち、計画に定めた目標を達成し一定の基準を満たした企業は、申請を行うことで「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定を受けることができます。これを「くるみん認定」といいます。
また、「くるみん認定」を受けた企業のうち、より高い水準の取り組みを行い、一定の要件を満たした場合には「プラチナくるみん」認定を受けることができます。認定を受けた企業は、広告や名刺などの厚生労働省令で定めるものに「くるみんマーク」「プラチナくるみんマーク」を付すことができます。

くるみんマーク、プラチナくるみんマーク、トライくるみんマーク

2. 認定基準の改正について

2022年4月より、次の通り認定基準が改正されました。

(1)くるみん認定基準

  1. 男性の育児休業取得率:7%以上から10%以上へ引き上げ
  2. 男性の育児休業等および育児目的休暇取得率:15%以上から20%以上へ引き上げ

育児目的休暇取得率とは、男性労働者のうち、育児休業等を取得した者および企業独自の育児を目的とした休暇制度を利用した者の割合が合わせて何%であるか、という指標です。

(2)プラチナくるみん認定基準

  1. 男性の育児休業取得率:13%以上から30%以上へ引き上げ

  2. 男性の育児休業等・育児目的休暇取得率:30%以上から50%以上へ引き上げ
  3. 出産した女性労働者及び出産予定だったが退職した女性労働者のうち、子の1歳時点在職者割合:
    55%以上から70%以上へ引き上げ

なお、認定基準の改正にあたり、くるみんマーク、プラチナくるみんマークのデザインも変更となりました。

3. 新たな認定制度について

(1)トライくるみん制度の創設

トライくるみんの認定基準は4月改正前の基準のくるみん認定と同様で、エントリー用といえます。ただし、トライくるみん認定を受けていれば、くるみん認定を受けていなくても、直接プラチナくるみん認定を申請することができます。

(2)不妊治療と仕事との両立に関する認定制度の創設

上記3種類のくるみん認定に付加して、不妊治療と仕事の両立に取り組む企業を認定する「プラス」制度が創設されました。プラス認定の取得により、くるみんプラスマークとして、不妊治療と仕事との両立もサポートしていることも明示できるようになりました。


今回の改正は、主に男性の育児休業取得率の認定基準の引き上げが行われております。同じく、4月以降順次施行となる育児・介護休業法の改正の中に男性の育児休業取得の促進があることからも、今後ますます男性の育児休業取得率について注目が集まると考えられます。

くるみん認定を受けることによって「子育てサポート企業」としてPRすることができるため、優秀な人材の採用や定着が期待できます。今回の改正を機にくるみん認定を目指してみてはいかがでしょうか。

著者プロフィール

アクタス社会保険労務士法人
スタッフ約200名、東京と大阪に計4拠点をもつアクタスグループの一員。
アクタス税理士法人、アクタスHRコンサルティング(株)、アクタスITコンサルティング(株)と連携し、中小ベンチャー企業から上場企業まで、顧客のニーズに合わせて、人事労務、税務会計、システム構築支援の各サービスを提供しています。

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