会社の処方箋育児・介護休業法改正における令和4年4月1日施行内容について
アクタス社会保険労務士法人

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2022年5月9日

2021年6月に育児・介護休業法が改正されました。改正概要は以下5点となり、2022年4月1日から段階的に施行されています。

  • 1.
    2022年4月1日から
    • (1)
      有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和
    • (2)
      育児休業を取得しやすい雇用環境整備
    • (3)
      妊娠・出産の申出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け
  • 2.
    2022年10月1日から
    • (1)
      男性の育児休業取得促進のための子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組みの創設
    • (2)
      育児休業の分割取得
  • 3.
    2023年4月1日から
    • (1)
      育児休業の取得の状況の公表の義務付け(1,001人以上の企業のみ適用)

さて、今回は上記で太字にした2022年4月1日に施行される(1)~(3)の事項に焦点を当て、解説いたします。

(1)の有期雇用労働者に対する育児・介護休業取得要件の緩和ですが、改正前の取得要件は、以下の2点のいずれも満たす必要がありました。

  • 引き続き雇用された期間が1年以上であること
  • 1歳6カ月までの間に契約満了することが明らかでないこと

今回の法改正で上記(1)の要件が撤廃となり、無期雇用労働者と同様の取り扱いになります。ただし、別途労使協定を締結している場合は、引き続き除外することが可能です。育児休業給付についても同様の緩和が行われます。

上記(2)の育児休業を取得しやすい雇用環境整備は、具体的には次の通りです。
育児休業と産後パパ育休制度(2022年10月より新設される「出生時育児休業制度」のことで、本来の育児休業とは別に、産後8週間以内に4週間を上限に一括または2回まで分割して休業取得できる制度のこと)の申し出が円滑に行われるように、以下のいずれか1つ以上の措置をとらなければなりません。

  • 研修の実施
  • 相談窓口の設置
  • 自社の育児休業取得事例の収集・提供
  • 制度と育児休業取得促進に関する方針の周知

一般的に①研修の実施、②相談窓口の設置の措置を取られる企業が多いように見受けられます。しかし、その場合でも単体での対応にとどまらずその他の措置と組み合わせ“労務管理研修”として体系化したプログラムを策定のうえ進めている印象です。

上記(3)の妊娠・出産を申し出た本人または配偶者に対する個別の周知・意向確認は、具体的には次の通りです。

  • 周知事項
    • 育児休業・産後パパ育休に関する制度
    • 育児休業・産後パパ育休の申し出先
    • 育児休業給付に関すること
    • 労働者が育児休業・産後パパ育休期間について負担すべき社会保険料の取り扱い
  • 周知・意向確認の方法
    • 面談、書面交付、電子メール、ファクスのいずれか

個別の周知ですが、周知のための文書・その他規定例を含む様式については、厚生労働省がサンプルを提供しています。以下のリンクをご参照ください。

また、周知を電子メール、ファクスによる場合は、労働者が希望した場合のみ、とただし書きがあります。そのため、実際の周知・意向確認において想定以上の時間と手間がかかることが予想されます。

2021年6月の改正内容は、2022年4月1日以降3段階に分けて施行されます。
内容についての理解とともに、就業規則の見直しはもとより従業員への周知および実務上の対応についての検討が必要になります。今から、しっかりと内容理解を進めていく必要があります。

著者プロフィール

アクタス社会保険労務士法人
スタッフ約200名、東京と大阪に計4拠点をもつアクタスグループの一員。
アクタス税理士法人、アクタスHRコンサルティング㈱、アクタスITソリューションズ㈱と連携し、中小ベンチャー企業から上場企業まで、顧客のニーズに合わせて、人事労務、税務会計、システム構築支援の各サービスを提供しています。

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