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実際の効果と課題

テレワークの導入にはさまざまな不安がありますが、当初予想していた不安と実際の運用とでは異なる部分も多いようです。
場合によっては、効果として期待していことが逆効果になっているケースも出てきています。

テレワーク利用者の実際の声

効果

  • 通勤時間が無くなる。
  • 通勤にかかる労力が無くなる。
  • 地方在住でも仕事ができる。
  • 仕事をする空間が快適。
  • 仕事に集中できる。
  • 急な会議やイレギュラーな業務が入りづらい。
  • 服装に悩まない。
  • メイクに悩まない。
  • 人付き合いの距離を開けられる。

テレワーク導入効果としてはやはり通勤がなくなることを挙げている方が多いようです。
特に女性は出勤前の服選びやメイクにかける時間を減らすことができるのもメリットのようです。
周囲に影響されずに自分の仕事に集中できるため、生産性があがると感じている方も多くいらっしゃいます。

■通勤時間の削減

通勤時間の削減

通勤がなくなることで、時間に余裕が生まれます。
外出前の準備も簡素化することができます。

■モデルケース

モデルケース

こちらのモデルケースでは、始業開始を8時にしています。
それにより、午後にゆとりが生まれ、子育てや趣味の時間に割り当てています。
時短勤務を併用すればさらに余裕を持ったスケジューリングが可能です。

課題

  • 仕事場所に困る。(ひとり暮らしで机がない、家族がいてひとりになれる場所がないなど)
  • 家族、特に子どもとの関係。
  • 運動不足になる。
  • ON/OFFの区別がつかず長時間労働になりがちになる。
  • 業務におけるコミュニケーションは問題ないが、日常のちょっとした会話がないと単調になり、職場の一体感も薄れてくる。
  • ちょっとした頼みごとを頼めない。
  • 社員教育が行いにくい。
  • 評価はアウトプット(結果)以外では判断しづらい。(結果を求めすぎると長時間労働につながる)
  • 若年層は仕事の進め方がわからず、周囲もアドバイスしづらい。
  • 電話対応が事務所に出勤している社員の負荷になる。
  • インフラに障害がおこると仕事ができなくなる。
  • ネットワークなどインフラのスペックが低く、生産性が落ちる。

導入時に多くの方が不安に感じているコミュニケーションついては、本来の業務に関しては不都合を感じている方は少ないようです。
一方で、仕事以外の雑談レベルのコミュニケーションが取りづらく、そこにストレスを感じている方がいらっしゃいます。

子育て世代の在宅勤務

テレワークでよく挙げられるメリットのひとつが子育て中の方の働き方改革です。
保育園が決まらずに困っている親御さんでも、在宅勤務導入ですぐに職場復帰できて仕事もしやすくなる・・・と思いがちですが、実はそうではないことも多くあるようです。

未就学児がいらっしゃるご家庭の場合、お父さんお母さんが自宅にいると、どうしてもお子さんはかまってほしくなるようです。小さな子には「仕事中だから」という理屈は通じず、業務に集中できないということも多いようです。
実際の調査では6割超が自宅で仕事を中断しながら保育をしているという結果が出ています。(コロナ危機下の育児と仕事の両立を考える保護者有志の会調査)
バランスをとりながらの在宅勤務が求められています。

まとめ

テレワークにはいくつかデメリットもありますが、トータルとしては「実際に仕事は回る」ととらえている人が多く、テレワーク実施者のうち、49.3%が「続けたい」としています。(「あまり続けたくない・続けたくない」は23.1%。 PC Watch 2020年5月26日)

経営者の懸念として本当に業務を行っているのか否かということがありますが、実際には結果を出そうとして必要以上に頑張ってしまう(長時間仕事をしてしまう)ことも多いようです。 テレワーク時にどういう過程でどこまで仕事を進めるか、事前にはっきりとした目標設定をすることが必要です。
評価も結果のみで判断するのか、マイルストーンを細かく決めてプロセスごとに判断するのかの検討が求められています。

一体感を維持するにはやはり業務以外のコミュニケーション不足の解消が必要になってきます。
仕事以外での社内SNSや社内報を活用する企業もあるようです。

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