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ここまでできる!
“防犯カメラ”のイメージをUpdate!

  • 会社の処方箋

2025年1月6日

防犯カメラと聞くと、「監視」や「犯罪抑止」のイメージが真っ先に浮かぶかもしれません。しかし、今やその役割は大きく広がりを見せています。最新の防犯カメラはAIやIoT技術を活用し、防犯にとどまらず、街の安全管理や店舗運営の効率化、さらには災害時の情報収集や地域活性化にも貢献しています。本コラムでは、進化を続ける防犯カメラの「ここまでできる!」を掘り下げ、最新情報の“一部”をご紹介いたします。

撮影性能の向上

かつてはネットワークカメラの映像に対して、「見えれば良い」という考え方が一般的でした。
防犯や監視といった用途では動きが分かればそれで十分とされ、ぼんやりとした画質で被写体がなんとか判別できる程度の映像が当たり前でした。
つまり、画質や詳細な映像よりも、カメラが動作していること自体が重要視されていた時代があったということです。しかし、現在では技術の進歩により、ネットワークカメラの映像品質に対する期待が大きく変わりました。
現在のネットワークカメラは、高精細な映像をリアルタイムで提供するだけでなく、低照度や逆光といった過酷な環境にも対応する性能を持っています。
また、フルHD、4K対応のモデルも登場し、まるで肉眼で見ているかのような鮮やかな映像がスマートフォンやパソコンに映し出されるようになりました。

従来の防犯カメラ
最近の防犯カメラ
  • 低照度性能が向上し、肉眼では見えにくい夜間の映像も鮮明に記録できます。

鮮明な映像は単なる利便性だけではありません。それは、安心感や信頼感です。大切なものを見守るための目が、これほどまでにクリアになったことは、ネットワークカメラの映像情報の価値を高めています。

防犯カメラ映像がきっかけで検挙した数と割合

【犯罪検挙数】2019年13,838件 2020年13,172件 2021年12,521件 2022年12,741件 2023年14,964件 【防犯カメラがきっかけで検挙した割合】2019年16.1% 2020年21.0% 2021年22.2% 2022年23.2% 2023年23.0%

警察庁の統計データによると、検挙した事件数(※本件事件のみを集計)において被疑者特定につながった警察活動のうち、防犯カメラ等画像がきっかけとなった割合を上記の図で示しています。
防犯カメラがきっかけで検挙した割合は増加傾向にあり、2023年には検挙した事件のうち約1/4が防犯カメラによるものとなっています。

出典:

「刑法犯に関する統計資料」(警察庁)の令和元年~5年までのデータをもとにキヤノンシステムアンドサポート株式会社作成

  • 本コラムでの検挙数は重要犯罪検挙数と重要窃盗犯検挙数を合計した数値。
  • 本件事件とは、取り調べを開始するまでにその被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当の証拠を収集した事件のこと。

多様なカメラ機能

ネットワークカメラと一口に言っても、用途や環境に応じた幅広いニーズがあり、求められる性能は異なります。
ドーム型、ボックス型、バレット型、PTZカメラ、360°カメラ、サーマルカメラ、車載カメラ、モジュラー型カメラ(極小カメラ)、超望遠カメラなどさまざまな種類があります。
今回は1つ特徴的なカメラをご紹介いたします。

360°カメラ(全方位カメラ)

360°カメライメージ図

こちらのカメラは全方位の映像を撮影します。
メリットは以下2点です。

  • メリット1:
    広い視野により、従来のカメラでは死角になっていた部分もカバーできます。
  • メリット2:
    広範囲をカバーできるので、設置コストの削減や管理の手間軽減につながります。

360°カメラ(全方位カメラ)は、これらのメリットを生かして、屋内外さまざまな場所で活躍します。例えば設置場所として以下が挙げられます。

  • 駐車場
    駐車場全体を見渡すことで車両の入出庫や空き状況の把握、不審者の監視が可能です。
  • 工場や倉庫
    作業員の動きや生産ラインのモニタリング、在庫確認や安全管理に活用できます。
  • オフィス
    部屋の天井中央につけることで、少ないカメラ台数でオフィス全体をカバーします。
  • 介護施設
    多目的ホール、共用部、廊下、出入り口などに設置することで死角なくエビデンスとなる映像を取得できます。

デメリットとしては、360°カメラでは撮影された映像にゆがみが生じます。
しかし、後述する映像管理システムAXIS Camera Stationと組み合わせることで、ゆがみを補正し、見やすい映像を閲覧することが可能となります。映像管理システムと組み合わせて、360°カメラの性能を最大限活用しましょう。

YouTube:ACS パノラマカメラのサポート

映像管理の進化

録画するだけの時代から、分析の時代へ

ネットワークカメラが普及する中、その映像の「管理方法」が新たな課題となっています。つまり、映像の保存、アクセス、セキュリティ、プライバシー保護など、どのように効果的に管理するかが重要な問題となっているのです。かつては、防犯用としてただ記録を残すだけだったシステムが、今やAIや映像解析を駆使した高度なプラットホームへと変貌を遂げています。この進化は、単なる映像管理を超えて、私たちの生活やビジネスの可能性を大きく広げています。

弊社で取り扱っているAXIS Camera Stationは、ネットワークカメラの映像を録画するだけではなく、多彩な機能を活用して映像管理を行います。さまざまな機器との連携や統合管理を実現し、より付加価値の高い映像活用を提供します。

  • 360°カメラ映像の補正

    AXIS Camera Station側で360°カメラの映像の補正を行うことで、湾曲した映像がまっすぐ補正されます。
    AXIS Camera Station以外の録画機器ではゆがんだ映像のままになってしまうため注意が必要です。

  • AI搭載カメラを駆使したイベント管理

    「人」や「車両」を見分けられるAI機能を搭載したカメラが、検知した情報を元に録画映像を管理します。これにより、映像の振り返りや検証業務を効率的に行うことができます。

  • サイレンやスピーカーとの連携

    人や車両の侵入、滞留を検知すると連携したサイレンとスピーカーから警報音や音声で注意喚起することができ、防犯強化につながります。

  • スマートフォンからの映像モニタリング

    録画機器を置いてある場所以外の遠隔地(別事務所や自宅)から、現場のネットワークカメラ映像を、簡単に閲覧することが可能です。移動時間やコストの削減につながります。

映像基盤を軸としたさまざまな連携をイメージした図

映像基盤プラットフォームでネットワークカメラ(監視)、API連携(映像利活用)、サーチソリューション(サーチ)、リアルタイムソリューション(機能拡張)と連携

まとめ

ネットワークカメラの進化は、私たちの視界をただ広げるだけではなく高解像度、AIによる映像解析など、新たな可能性を提示しています。
つまりネットワークカメラは、「見るためのツール」ではなく、価値あるデータを提供する情報源になっているのです。
キヤノンシステムアンドサポートでは、安心安全・業務負荷軽減などを実現すべく、映像ソリューションを通してお客さまの進化を永続的にサポートいたします。

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