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自工会のガイドラインに準拠したセキュリティ対策レベルを達成
株式会社竜製作所

株式会社竜製作所 セキュリティ機器 導入事例
お客さま情報
  • 業種:製造業
  • 社員数:200名
  • 拠点数:10
  • 事業内容:オーダーメイド設備の設計・製作、治工具設計・製作、UL規格取得制御盤、航空機部品加工、OEM受託生産、AIロボティクス事業、新空調事業
導入ソリューション
FortiGate、SubGate、ISM CloudOne、セキュリティ診断サービス

課題

  • 障害発生時の初動対応や運用保守が属人化
  • 自工会からセキュリティ強化の要請
  • 資産管理やログ管理などを手作業で実施

解決策

  • 新たなアプライアンス導入で外部脅威対策
  • 統合ネットワーク管理システムでネットワークの可視化と制御
  • IT資産管理システムの導入でクライアントPCを管理

導入効果

  • 障害対応の迅速化と可視化
  • セキュリティ業務の負荷軽減と分散
  • 自工会のセキュリティガイドライン「レベル2」準拠による信頼性向上
  • IT資産の統制と運用効率の向上

課題・導入背景

取引停止などのリスクを回避するため情報セキュリティ体制の見直しが急務に

自動車産業全体のサイバーセキュリティ対策を向上するため、日本自動車工業会(略称:自工会/JAMA)と日本自動車部品工業会(略称:部工会/JAPIA)は共同し、「自工会/部工会・サイバーセキュリティガイドライン」を策定しています。我々も事業割合の多くを自動車関連が占めており、2023年夏ごろに主要なお客さまから、同ガイドラインのレベル2(自動車業界として標準的に目指すべき項目)以上を達成することが求められました。この要請に応えられない場合、競合優位性が大きく低下するほか、最悪の場合は取引停止にいたるリスクがあり、社内の情報セキュリティ体制の見直しが急務となりました。

手作業によるセキュリティ管理からの脱却

2020年8月にAIロボティクス事業部へセキュリティ業務が移管される以前、障害発生時の初動対応や日常的な運用保守において属人的な対応に頼らざるを得ない状況でした。特に、PCやネットワーク機器の資産管理、ログ管理、USBデバイスの制御などが手作業で行われており、セキュリティリスクを内包していました。一方で進められてきたのが、専用機の設計から組付、配線、調整作業、設置、部品製作まで一貫して行う新工場「ドラゴン・ハウス」の建設で、これを機に全社組織の「情報セキュリティ委員会」でセキュリティ対策を含めたITインフラの再構築を検討することになりました。

解決策

日本国内の事例を多く取り入れたセキュリティ強化策を示してくれました

もともとキヤノンS&Sには、複合機や勤怠管理システムの刷新などの案件を相談してきた経緯があり、迅速なレスポンスと親身な対応を高く評価していました。そこで情報セキュリティ対策も依頼することになりました。
キヤノンS&Sのすすめもあり、まずは現状把握のためにセキュリティ診断を受けたところ、結果は約80点でした。これを100点に近づけるために何が必要かという観点から提案されたのが、UTM(統合脅威管理)製品の「FortiGate」、マルウエアの内部感染や情報漏えいなどを防ぐ「SubGate」、クライアントPCの情報漏えい対策からIT資産管理、ぜい弱性対策を支援する「ISM CloudOne」を組み合わせたソリューションです。他社の提案と比べ、日本国内の事例をより多く取り入れた強化策を提示していただけました。社内の「情報セキュリティ委員会」での検討の結果、採用が決まりました。

導入効果

セキュリティ業務の負荷が軽減し本来の開発業務へ集中できる

全ての製品の導入が完了し、大きく4つの効果を得ています。1つ目は、障害対応の迅速化と可視化。ログの一元管理により初動対応時間が短縮し、ネットワークトラブルの切り分けがスムーズになりました。2つ目は、セキュリティ業務の負荷軽減と分散。煩雑な手作業が解消され、本来の開発業務へ集中することが可能となりました。3つ目は、自工会セキュリティガイドラインのレベル2準拠による信頼性向上。主要取引先からの信頼が向上し、新規案件獲得や取引継続に寄与しています。4つ目が、IT資産の統制と運用効率の向上。端末の利用状況やソフトウエアのバージョン管理が一元化され、棚卸や監視が飛躍的に効率化しました。

導入ソリューションセキュリティ機器

今後の展望

AIや統計モデルを用いた経営シミュレーションにもチャレンジ

我々は売上100億円規模の企業への成長を目標に掲げ、セキュリティ対策だけにとどまらない、堅ろうかつ柔軟なITインフラ構築を経営課題と捉えています。そうした中、次の3つのゾーンで取り組みを進めていく計画です。ゾーン1は、データ生成・収集。基幹システムのリアルタイム連携強化を図り、正確かつ即時性のあるデータ取得を実現します。ゾーン2は、データ蓄積・整備。売上・原価・利益など財務指標を一元管理するデータ基盤を構築します。ゾーン3は、AI活用による分析・予測。AIや統計モデルを用いた経営シミュレーションを実施し、社内のAI分析スキル向上を図るとともに、AIのアウトプットを正しく評価できる人材育成にも注力します。

株式会社竜製作所

1953年に創業。以降、制御盤や専用機、電子制御システム、航空機部品、AIロボティクスなどへ事業を拡大するとともに、OEM事業を強化してきた。2024年10月には新工場ドラゴン・ハウスを設立。

  • 所在地:〒457-0841 名古屋市南区豊田四丁目8-2
  • 社員数:200名
  • 事業内容:オーダーメイド設備の設計・製作、治工具設計・製作、UL規格取得制御盤、航空機部品加工、OEM受託生産、AIロボティクス事業、新空調事業

2025年7月現在

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