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製造ラインにネットワークカメラを導入し、迅速なトラブル対応と稼働率向上を目指す株式会社ナツヤマ

株式会社ナツヤマ ネットワークカメラ 導入事例
お客さま情報
  • 業種:製造
  • 社員数:100名(海外実習生・派遣社員含む)
  • 拠点数:4
  • 事業内容:自動車内装素材、外装素材に使用される高品質な不織布・フェルトの製造・販売
導入ソリューション
ネットワークカメラ、ビデオレコーダー「AXIS Camera Station」

課題

  • 製造ラインで発生するトラブル対応で現場リーダーの作業負荷が増大
  • トラブル発生箇所に作業者がいない場合、迅速な対応が困難
  • 海外実習生に向けた作業や問題発生時の指導方法を模索

解決策

  • 製造ラインから離れていてもモニターで状況把握・管理が可能
  • ビデオレコーダーに録画した映像を確認してトラブルの原因を追跡
  • 録画映像を教材として活用し、従業員の教育体制を構築

導入効果

  • カメラが「目」の代わりとなりトラブル対応の負荷軽減
  • 録画映像を確認して原因を追跡・対処することで大規模なトラブルの防止に期待
  • 録画映像で製造ラインの状況を学べるようになり新人や若手人材の定着に貢献

課題・導入背景

製造ラインにネットワークカメラとモニターを設置しトラブル発生をいち早く捉えリーダーの負荷を軽減

自動車の内装材・外装材に使用される不織布を製造する本社の第二工場では、綿状の原料の投入から加工、検査まで約70mに及ぶ製造ラインが稼働しています。従来は原料がライン上を移動して加工する際に目詰まりなどを起こしていないかどうか、オペレーター(作業者)が目視で確認していました。年に数回程度発生するトラブルであってもラインを止めることになるため、リーダーが工場内を巡回するなど、大きな負荷がかかっていました。そこで、製造ライン上でトラブルが起こりやすい箇所に人の目に代わるネットワークカメラを設置し、現場のモニターでその状況を把握できる仕組みの導入を検討し始めました。

工場の稼働率向上や業務効率化に向けネットワークカメラの「目」を入り口に情報を収集

当社で生産している不織布は取引先の自動車部品メーカーに納入され、内装材・外装材に利用されます。なかでも本社第二工場は、質の高い製品が求められる最も忙しい現場となっており、トラブルによるラインの停止は可能な限り、避けなければなりません。そのため、稼働率の向上にこだわってきました。製造ラインの状況をいち早く把握する「目」となり、トラブルの予防策を講じるための「情報の入り口」にもなるネットワークカメラに着目。以前から工場の屋外に防犯用ネットワークカメラを設置し、その有用性は理解していました。製造ラインにネットワークカメラを設置することで問題発生時の対応が迅速になり、効率化につながると判断し、当社のICTをサポートしているキヤノンS&Sに相談したのです。

解決策

ビデオレコーダーの録画映像を有効活用し原因をさかのぼって追跡、再発防止策の検討を支援

ネットワークカメラやビデオレコーダーの導入に当たって重視したのは、実際に利用する現場の意見です。例えば、設置するモニターのサイズも、大き過ぎると逆に視界を妨げるといった現場の声がありました。そのため、ネットワークカメラも製造ラインの状況を詳細に把握できるように、ズーム機能を備えたタイプを選びました。映像を録画するビデオレコーダー「AXIS Camera Station」とパトライトを連携させ、トラブル発生時に点灯して作業者に通知する仕組みがつくれたり、録画映像を後日検索してトラブルの原因を確認できるため、再発防止につなげられるのではと感じました。異物が混入して不良品が出たような場合、事後では根本的な原因を特定するのが困難ですが、録画映像があればさかのぼって確認できるようになるため、それが可能になります。適切な対処法を検討する上でも録画映像は重要な存在になると考えて導入を決めました。

導入効果

現場リーダーに安心感と指導の余裕が生まれ社員教育の充実と定着率向上の好循環に期待

システムを導入してから1年余りたちますが、ネットワークカメラがなければ大ごとになっていたかもしれないトラブルを把握し、対処できるようになったと感じています。現場リーダーからも、トラブル対応の負荷軽減に大いに役立っていると好評です。ネットワークカメラやビデオレコーダーの導入で、現場リーダーの業務に対する安心感や余裕が生まれたことも重要な変化です。海外実習生や若手社員に対するきめ細かな指導が行えることにより、定着率の向上が期待できることも導入効果の1つと言えます。また、若手社員を指導する際、製造ラインの正常な状態と異常な状態の違いを録画映像で実際に見て、問題発生の状況を理解してもらうなど、教育ツールとしても活用できます。将来的には、異常な状態の映像をアーカイブして他拠点を含む全社研修に使うなど、録画映像は当社の技術力を継承する上で貴重な資産になると思います。

導入ソリューションネットワークカメラ

今後の展望

工場の自動化やAI活用の入り口として重要になるネットワークカメラの映像情報

「本社第二工場の製造ラインにネットワークカメラを導入したことで、トラブルの回数が減ったり、大きなトラブルを未然に防ぐことができました。肌感覚では稼働率や歩留まりを向上できていると感じていますが、定量的に示すのは今後の課題です。効果的な使い方を見極めながら、他の工場にも展開していく意向です。また、産業用ロボットの導入など工場の自動化やAI活用も今後のテーマです。まず、ネットワークカメラを映像情報の入り口として、産業用ロボットやAIをどう活用していけばいいのか、カメラの「目」にどんな情報が入り、どう業務に役立つのか検証していきたいと考えています。

株式会社ナツヤマ

自動車の内装材・外装材に使用される高品質な不織布・フェルトを製造。「人中心のものづくり」をモットーに、お客さまとのパートナーシップを尊重し多様なお客さまのニーズに対応するため技術力、開発力を結集し、新製品・新需要の開発に挑戦している。

  • 所在地:静岡県磐田市掛塚3504
  • 社員数:100名(海外実習生・派遣社員含む)
  • 事業内容:自動車内装素材、外装素材に使用される高品質な不織布・フェルトの製造・販売

2025年3月現在

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