防犯カメラの動体検知機能とは?仕組みや注意点を解説
防犯カメラや監視カメラを始め、ドライブレコーダー、WEBカメラにも搭載されている「動体検知機能」。動体検知機能とは、動きがあるものに反応し撮影(録画)する機能のことです。録画容量を抑えるなどのメリットがある一方で、設置場所や運用面で注意が必要なことも。
本記事では、防犯カメラの動体検知機能の仕組みやメリットと注意点、防犯カメラの使用例について解説します。
動体検知機能とは
動体検知機能とは、動きがあるものを検知し、撮影(録画)する機能のこと。動いたときだけ撮影できるため、録画容量の節約ができます。防犯カメラ用途では、無人の書庫やサーバールームで、人の入室を検知したときだけ録画する運用が可能に。ドライブレコーダーの場合は、駐停車中の車に近づく人や車両を検知したら録画することで車両監視に役立ちます。
防犯カメラの動体検知機能は、その他の映像検知機能や解析機能と組み合わせて使うことで、防犯効果を高めることができます。例えば、動体検知による監視エリア内で捕捉した不審者の自動追尾をはじめ、検知対象物の持ち去り、立ち入り禁止エリアへの侵入の検知などが可能。マイクやスピーカーを通じてアラートを出すこともでき、犯罪被害の発見・防止に役立ちます。
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動体検知の仕組み
動体検知の仕組みは、大きく2つあります。
画像の情報量や変化量で判別するタイプ
映像は静止画像の連続です。この1枚1枚の静止画は、映っている内容によってデータ量が変わります。例えば、誰も映っていないビルの入口画像と、人が立っているビルの入口画像では、データ量が大きく変わります。このデータ量の変化により動きを判断します。
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人感センサーと連動させるタイプ
人感センサーは赤外線などで人の存在や動きを検知します。カメラと人感センサーを連動させることで、センサーが反応するとカメラで録画を開始するといったことが可能です。
動体検知機能のメリットと注意点
防犯カメラの動体検知機能は、メリットもありますが、実運用をする上では注意点があります。
メリット
録画容量を節約できる
映像のデータ容量は大きく、常時録画をしている防犯カメラでは、すぐにHDDの容量が足りなくなってしまいます。動体検知機能を設定すると、撮影時間を短くすることができるため、より長期間、映像を保存できます。
HDDの容量と映像の品質によって、録画データを記録できる時間が変わります。目安は、カメラ1台かつ音声ありの状態で、200万画素(HD)/30ipsの映像品質で14日間(容量1TB)です。
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関連リンク:HDDの容量別、映像品質別の記録可能時間について
長時間の録画映像を確認する時間を節約できる
例えば、防犯対策のために常時録画している場合、何らかのトラブルが発生したときに映像を確認します。常時録画を行っていると、トラブル発生時刻を探し出すのに早送り再生したとしても膨大な時間がかかることがあります。動体検知機能を設定していると、動きがあった部分だけを録画しているため、内容を確認するための時間を大幅に節約できます。
注意点
動体検知機能を使用するときは、下記の注意点を十分に検討する必要があります。
誤検知の課題
屋外で動体検知機能を使うときは、誤検知をしてしまうケースが多いので注意が必要です。指定した範囲内に樹木や旗、のぼりがあった場合に風で揺れただけで検知することも。また、照明や車のライト、日照の明るさが変わったときも検知することがあります。一般的な動体検知機能は映像の差分によって検知を判断するため、このようなケースが生じる場合があります。
録画開始までにタイムラグが生じる
防犯カメラによっては、動体検知してから録画開始までに数秒かかることがあります。録画開始が遅れたことで、証拠が残っていないとせっかくの防犯対策が本末転倒になりかねません。
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WEBカメラやドライブレコーダーの動体検知機能について
WEBカメラやドライブレコーダーは、一般的には画像の情報量の差で検知するタイプです。ドライブレコーダーの場合は、駐車監視機能と呼ぶこともあります。ドライブレコーダーは駐車監視の用途がメインになるため、夜でも車両ナンバーなどの文字が読み取れるようにフルHD以上の画質で録画ができること、広範囲を撮影できるように画角が広い方が良いでしょう。
動体検知機能の活用シーン
動体検知機能は、さまざまなシーンで使用されています。
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無人倉庫の24時間監視抜群の低照明性能により、暗い倉庫内でもカラー撮影が可能。また埃が多い過酷な環境においても、防塵機能で問題なく動作します。また旋回モデルを導入すれば、PCからの遠隔操作で画角の調整が行え、無人の倉庫におけるセキュリティ対策としても有効です。
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入庫車両のナンバーチェック駐車場へ入る自動車のナンバーチェックは、セキュリティ面において重要です。夜間や薄暗い駐車場でも、抜群の低照明度性能でナンバーを確認。高レベルでの入庫車両の管理を実現し、管理者の業務負荷軽減と安心を提供します。
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工業地域周辺作業の進捗状況や安全管理の確認、立ち入り禁止施設の監視など、リアルタイムでのチェックが可能です。過酷な環境でも利用できるため、PCからの遠隔操作で人が入れない場所の監視も容易。工業地域における安全性を確保します。
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情報漏洩の防止機密情報等が保管されている資料室やサーバールーム。情報漏洩を未然に防ぐため、また抑止力としても映像の記録は不可欠です。暗闇の中でもクリアな映像を記録できるため、昼夜を問わずセキュリティレベルを高めることができます。
動体検知だけではない。その他の映像検知機能
防犯カメラの中にはさまざまな検知機能が搭載されているものがあります。不審者が侵入した際に検知しマイクやスピーカーを通じてアラートを出したり、検知後に不審者を自動的にカメラが追尾する(自動追尾機能)ことで、防犯効果を高めることができます。
(1)持ち去り検知
持ち去り検知は指定した対象物が映像から消えてしまったことを検出し、アラートを出す機能です。金庫や重要な資材、機器などを指定することで、盗難を未然に防ぎます。
(2)いたずら検知
いたずら検知は第三者によるカメラそのものへの妨害を検知します。カメラのレンズを塞ぐ、方向を変えるといった妨害行為を検知し警告します。
(3)通過検知
通過検知は指定した境界の通過を検知する機能です。通過した人数をカウントすることもできます。不審者の検知などに活用できます。
(4)侵入検知
侵入検知は特定のエリアへ誰かが入ったことを検知します。不審者の侵入をはじめ、誤って立ち入り禁止エリアへ入ることによる、「ヒヤリハット」の予防にも活用できます。
(5)音量検知
音量検知はマイクが内蔵されているネットワークカメラなら、音量の大きさを検知できます。悲鳴や破損など音で異常を知らせ、アラートを出すこともできます。
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多彩なインテリジェント機能を搭載した、キヤノンのネットワークカメラ
キヤノンのネットワークカメラは、独自の背景差分方式により、動体検知、持ち去り検知、置き去り検知、いたずら検知、通過検知、侵入検知、音量検知、悲鳴検知のインテリジェント機能を実現しています。検知領域は、多角形による指定にも対応し、検知パターンと組み合せることで、精度の高い検知を行うことが可能。また、音量レベル検知にも対応し音による異常事態を検知可能。単体・連結のインテリジェント機能の検知をきっかけにさまざまな手段(メール通報、外部デバイスへの出力、映像記録など)で通知できます。
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インテリジェント機能は環境により検知しない場合があります。
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画面全体に急激な明暗の変化が発生した場合、最大5分間、意図通りに検知されないことがあります。
まとめ
防犯カメラの動体検知機能や音声検知などの検知機能は、組み合わせて使用することで防犯・監視、トラブルの原因究明効果を高めることができます。一方で、注意点もあるため、用途や目的に合わせた適切な防犯カメラの導入と運用が大切です。
キヤノンマーケティングジャパンではカメラメーカーとして長年培った確かな技術と実績で、お客さまにあった最適な防犯・監視・抑止・マーケティング目的のネットワークカメラソリューションをご提案しています。防犯カメラの導入をご検討の際には、ぜひご相談ください。
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