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情報システム部門の負担を調査!6割以上の担当者が社内ヘルプデスク業務に課題を実感

  • 働き方改革
  • 生産性向上

企業において、社員の問合せに対応する社内ヘルプデスクは欠かせない存在です。しかし、情報システム部門にとってその負担は年々増加しており、業務効率化と負担軽減が急務となっています。今回、企業の情報システム部門担当者を対象に実態調査を実施したところ、6割以上が社内ヘルプデスク業務に課題を感じていることが明らかになりました。本記事では、この調査結果をもとに、情報システム部門の業務の実態と負担軽減に向けた対策について紹介していきます。

目次

ヘルプデスク業務の現状

企業を支える社内ヘルプデスク業務。しかし、従業員数300~1,000名の企業の情報システム部門に調査をしたところ、多くの企業が課題感を抱えていることが見えてきました。

まず、調査に参加した情報システム部門の担当者の実に64.8%が「社内ヘルプデスク業務に課題を感じている」と回答しています。

  • 現在の社内ヘルプデスク業務に課題を感じていますか。
    非常に感じている 20.4%、やや感じている 44.4%、あまり感じていない 13.9%、全く感じていない 5.6%、わからない/答えられない 15.7%

    具体的な課題としては、「ヘルプデスク対応に時間を取られ、他の進めたい業務が進められない」と感じている担当者が62.9%、「特定のスタッフが休暇や退職した場合、対応が困難になる」が57.1%、「人員不足により、一人当たりの負担が大きい」が55.7%という回答となりました。ヘルプデスク業務自体の負荷が高く、さらに他の重要な業務に支障をきたしている現状が見えてきました。

  • 社内ヘルプデスク業務に感じている課題を教えてください。(複数回答)
    ヘルプデスク対応に時間を取られ他の進めたい業務が進められない 62.9%、特定のスタッフが休暇や退職した場合対応が困難になる 57.1%、人手不足により一人当たりの負担が大きい 55.7%、問題が多岐にわたり解決までの時間が長くなる 50.0%、迅速な対応要求が多く精神的・物理的な負担が大きい 37.1%、その他 1.4%、わからない/答えられない 1.4%

負担軽減のための取り組み

企業は、このような状況に対して様々な方法で対策を講じています。調査結果では、以下のような対策が挙げられました。

  • ヘルプデスク業務を効率化していくために、行っていること/検討していることを教えてください。(複数回答)
    情報システム部門の人員を増強する 28.7%、ヘルプデスク業務を外部の専門業者に委託する 25.9%、ヘルプデスクスタッフが利用するツール(問い合わせ対応サポートツールなど)を導入する 25.0%、チャットボットを利用して人手をかけない対応を増やす 24.1%、ヘルプデスクスタッフの研修や教育を強化する 21.3%、その他 1.9%、特にない 24.1%、わからない/答えられない 13.9%

人員増強

実際に、28.7%の企業が「情報システム部門の人員を増強している」と報告しています。一方で、直近一年間1年で増員した人員を聞いたところ、「増員していない」が33.3%と、情報システム部門の人員増強は厳しい現実が見えてきました。人員増強が見込めない状況では、業務効率化など他の対策が必要です。

  • 直近1年で、情報システム部門の人員を増員した人数を教えてください。
    増員していない 33.3%、1名~2名未満 17.6%、2名~3名未満 13.0%、3名~5名未満 6.5%、5名~10名未満 9.3%、10名以上 5.7%、わからない/答えられない 14.8%

外部委託

25.9%の企業が「ヘルプデスク業務を外部の専門業者に委託する」と回答しています。外部の専門業者に業務を任せることで、社内の情報システム部門担当者は本来の業務に集中できるようになります。社内リソースをコア業務などに有効に活用できるため、負担軽減とともに生産性向上に大きな効果をもたらします。

効率化ツールの導入

「ヘルプデスクスタッフが利用するツール(問合せ対応サポートツールなど)を導入する」が25.0%の回答となりました。業務の効率化に向けて、ヘルプデスク対応を支援するツールやソフトウェアの導入が進められています。特に、問い合わせ対応サポートツールやAIを活用した自動応答システムが注目されています。これにより、担当者の業務の負担が軽減されます。

社内ヘルプデスクの効率化を実現する方法

社内ヘルプデスクを効率化することは、社員の生産性向上や業務の円滑化に欠かせません。ここでは、AIと自動化の活用、ナレッジベースの整備、スタッフ教育の3つの観点から、具体的な改善策をご紹介します。

AIと自動化の活用

AIを利用したチャットボットや自動応答システムが、効果的なツールとして注目されています。これらのツールは、基本的な問い合わせやトラブルシューティングを自動で処理するため、担当者の負担を大きく減らすことができます。

社内ナレッジベースの整備

社内でよくある質問(FAQ)やトラブルシューティングガイドを整備することも、ヘルプデスク業務の効率化に有効です。これにより、社員は自分で問題を解決できるようになり、ヘルプデスクへの依頼件数を減らすことができます。

定期的なスタッフ教育とスキルアップ

ヘルプデスクスタッフのスキル向上は、業務の効率化に直結します。定期的なトレーニングやスキルアップの機会を提供することで、スタッフの対応力が向上し、業務が円滑に進むようになります。

まとめ:社内ヘルプデスク業務の負担軽減と効率化に向けて

社内ヘルプデスク業務は、企業の情報システム部門において欠かせない業務でありながら、担当者にとっては大きな負担となっています。調査結果からも分かるように、負担を軽減するためには外部委託や人員の増強、そしてツールの導入が検討されています。
ぜひ自社に適したシステム導入やアウトソーシングの検討を行い、効率的な業務運営を目指しましょう。
ヘルプデスク業務をアウトソーシングすれば、業務効率の向上とスタッフの負担軽減を同時に実現し、よりスムーズな業務運営を目指すことが可能になります。

キヤノンMJの「社内ヘルプデスクBPO」は、社員からの各種お問い合わせへの対応や、FAQ作成などを行うサービスです。チャットボットの活用を促し、ユーザーによる自己解決型のヘルプデスクを実現することで、DX推進や新システム立ち上げなど、常にミッションが増え続ける情報システム部門を日常業務から解放します。

私たちキヤノンマーケティングジャパングループは、お客さまのビジネス変革を、ITとBPOで支援しています。アウトソーシングの活用方法や事例、効果などについて知りたいときは、お気軽にご相談、お問い合わせください。

調査概要
調査名称:情報システム部門の「社内ヘルプデスク業務」に関する実態調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2024年8月9日~同年8月13日
有効回答:従業員数300~1,000名の企業に勤務する情報システム部門の担当者108名

  • 構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

資料表紙サンプル

本コラムで紹介した調査項目以外に、具体的な人員数や使用しているツール、大規模なシステムイベントの乗り越え方などの調査結果についても紹介しています。

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