エアベアリング|取り扱い注意事項
取扱い注意事項
はじめに
エアベアリングは精密に加工された部品で構成され、数µm の薄い空気膜で回転体が支持されています。
取付けによって軸受部を変形させないことと、乾燥した油分のない清浄エアーを供給することが何より重要です。
注意事項
温度条件:18~28℃で使用して下さい。
湿度条件:30~70%(結露無きこと)で使用して下さい。
急激な温度変化がある環境下での使用は避けて下さい。
条件を満たしたエアーを供給していない場合は、回転動作させないで下さい。
供給エアー
乾燥した油分のない清浄エアーを使用してください。
圧力 490~690kpa(5~7kgf/cm2)
大気圧露点 -15℃以下
最終フィルターメッシュ 0.01µmマイクロエレッサ(油分除去)
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膜式ドライヤーもしくは冷凍式ドライヤーは空調機メーカーより標準で販売されております。
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コンプレッサーならびに各種エアフィルタ、ドライヤーは消費流量の2倍を目安に選定ください。
初期通気
エアベアリングに配管を接続する前にエアーブローして配管系のゴミ等を除去してください。
配管を初めて接続した際には、エアベアリングに1時間以上、通気してからご使用ください。
回転ロック金具の解除
回転ロックの解除は、「初期通気」終了後、条件を満たしたエアーを通気した状態で行ってください。
(AB-30RHはロック金具なし)
インターロック
所定圧力のエアーが供給されない状態で回転させると性能に影響を及ぼします。
圧力スイッチをエアー配管系に設けて常に監視し、圧力変動(設定を行った圧力より約100kPa変動)時に回転させないような保護システムを取り入れてください。
取付け方法
1.取付け相手の条件
熱膨張係数 11×10–6/℃以下
平面度 2µm以下
エアベアリングは軸受け隙間が非常に小さいため、平面精度の悪い部品を取り付けると変形が生じトラブルの原因になります。
また、取付け相手の材料の熱膨張係数が異なると使用環境の温度変動によりバイメタル効果で軸受面精度に影響することが有りますので、ご注意下さい。
2.締付手順
数回に分けて徐々にトルクを上げることにより、締付変形を最小にして下さい。
相手部品の取付け、取外しは、エアベアリングに供給エアーを通気した状態で行って下さい。
その際、回転しないように手でスラストプレートを押えて下さい。
ネジサイズ→ 締付トルク↓ |
M3 | M4 | M5 | M6 | M8 | M10 |
---|---|---|---|---|---|---|
MAX(N・cm) | 200 | 390 | 780 | 1180 | 2450 | 2940 |
MAX(kgf・cm) | 20 | 40 | 80 | 120 | 250 | 300 |
動バランス取り
回転体のバランスが悪いと、回転精度の悪化および回転軸とハウジングが接触し、エアベアリングの故障の原因になります。
使用目的、使用回転数に応じて回転体の動バランス取りを行ってください。
(高速回転使用にはカバー等を設けて危険防止の対策をとってください。)
治具等の芯出し時の注意
エアーの供給を行いながら実施してください。
芯出し時はネジを軽く締めた状態で実施ください。ネジを固く締めてハンマ等で芯出しされるとスラストプレートがずれる可能性があります。
装置運転停止時の取扱い
装置の運転停止時も、水分や油分の侵入防止のため、エアーの供給は続けてください。
真空チャック対応エアベアリング(Vシリーズ)の取扱い
真空経路(エアベアリングの真空口、真空吸引穴、および真空チャック治具の真空吸引穴等)からゴミ、水分、油分等が入る環境での使用は故障の原因となります。ゴミ、水分、油分等が入らない対処を行ってください。
エアベアリングについてのご相談・お問い合わせ
キヤノンマーケティングジャパン株式会社 産業機器事業部 第二営業本部 第二営業部 営業課
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