

バーチャルプロダクションとは?
バーチャルプロダクションとは、映画やテレビ番組、ゲームなどの映像制作において、撮影中にリアルタイムでデジタル要素を統合して映像を作り出す新しい手法のことです。
撮影後にデジタル効果を追加していたVFX(Visual Effects)での映像制作に対し、バーチャルプロダクションでは、コンピュータで生成した3Dの背景やキャラクターを大型のLEDスクリーンにリアルタイムで表示して撮影します。
これにより、演者は映し出された映像の場所に実際にいるかのように演技することができます。制作チームは、撮影中に背景やキャラクターを自由に変更できるため、創造的なアイデアをすぐに試すことができます。
また、撮影後にポストプロダクションで実施していたCG映像の合成作業が、撮影現場においてリアルタイムでCG合成できるので、従来の撮影方法よりも効率的に映像を制作することができます。
バーチャルプロダクションのポイント
シネマ業界ではVFX (Visual Effects)、放送業界ではバーチャルスタジオやCGと、それぞれ内容や呼び方の異なるバーチャル技術が使われています。
例えば、シネマ業界ではLEDウォールを使用したインカメラVFXや、グリーンバックを使用した撮影。放送業界では実撮影に対して3Dグラフィックスを重畳するCG合成等があります。
キヤノンの製品はこういった様々なバーチャルの現場で活躍できる機器や機能を備えております。
インカメラVFX

グリーンバック

CG

Canon Virtual Production System
バーチャルプロダクションを活用した映像制作では、VFX(Visual Effects)で用いられるバーチャルカメラと実写映像を撮影するリアルカメラのカメラワークを一致させて合成する為に、リアルカメラから適切な撮影範囲情報を送出することが重要です。
キヤノンが提供するバーチャルプロダクションテクノロジーは、RFマウントシステムの高速通信により、レンズとカメラの撮影情報をリアルタイムに通信・演算することが可能です。それにより、出力映像に応じてバーチャルプロダクションのために新たに開発したCVメタデータを簡単に取り出すことができます。またこれまで負担となっていた事前のキャリブレーションが不要になる為、容易に自然なCG合成映像を得ることが可能です。
制作現場の効率向上とともに、映像制作の質と精度の向上に寄与します。

Canon Virtual Production Systemの主な特徴
リアルタイムメタデータ出力

キヤノン純正のRFマウントシステムの高速通信によるリアルタイムメタデータ出力
キャリブレーションレス

ケーブル1本でデータを連携できるPlug and Play
コンティニュアス歪曲データ

カメラ映像とCGの境目をズレなく自然に合成
バーチャルプロダクションに対応するキヤノンの業務用映像機器
CINEMA EOS SYSTEM(シネマカメラ・RFレンズ)

CINEMA EOS SYSTEMを使用したバーチャルプロダクションでは、キヤノン独自のシステムである「Canon Virtual Production System」に対応。
RFレンズの高速通信を生かし、LEDウォールを使用したバーチャルプロダクションをより効率化します。
放送用レンズ

現在の放送スタジオやスポーツ中継などで使用されるバーチャル映像は、グリーンバックで撮影した被写体にリアルタイムにCGを合成したり、実撮影に対して3Dグラフィックスを重畳する技術が使われています。
キヤノンの放送用レンズの多くは高分解能16bit絶対値エンコーダーを搭載しており、高精度なレンズのポジション情報の検出が可能です。
リモートカメラ

VR/AR映像制作業界でカメラのトラッキング情報伝達用に広く採用されているFreeDプロトコルは、バーチャルセットを使った映像撮影において、カメラの位置情報(パン、チルト、ズーム等)を後段の制作システムに直接送信することで、カメラとコンピュータを連動させ、合成映像の配信を可能にします。
キヤノンのリモートカメラCR-N700・CR-N500・CR-N300・CR-X300は、このFreeDプロトコルに対応しており、バーチャル制作が手軽に利用できるよう貢献します。
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