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マイナンバー関連の追記業務をカード追記プリンターで自動化。煩雑な手書き業務を改善世田谷区役所

業種:官公庁・自治体| 従業員規模:3,000~9,999名 | 成果:業務効率の向上

マイナンバー制度の本格運用により、自治体の住民記録窓口ではカード追記業務が急増している。東京都世田谷区では、手書きでは時間がかかるし、記入ミスが起きるおそれもあると考え、個人番号カード(プラスチック)にも通知カード(紙)にも、1台で簡単に印字できる追記専用プリンターCanon CX-M1700を導入。業務の効率化を求める職員の声に応えた。

導入背景と選定理由マイナンバー制度の本格運用を機に決断

  • 小さな追記欄に手書きで記入することの煩雑さや負担を改善したい
  • たくさんの職員が使用するので、シンプルな操作であること
  • 熱転写方式のプリンターはリボンに記録が残るため、個人情報漏洩の懸念があった
園長 白輪氏

東京都の市区町村で人口が最大の世田谷区では、住民の転出入が非常に多く、住所変更や戸籍の届出に伴う追記業務も大量に発生します。特に、外国人住民記載が始まった平成24年夏頃から届出に伴って追記するカードの種類が増加。平成27年10月からはマイナンバー関連のカードが更に追加され、小さな 追記欄に手書きで記入していたのでは、時間がかかったり、ミスが起きたりするおそれがありました。

そこで、カードに印字できる専用プリンターを導入し、業務の効率化を求める声が職員からあがってきました。このような要望を受けた世田谷区地域行政部 住民記録・戸籍課住民記録 担当の清水葉子さんは、カード追記プリンターを検討し始めた1年前のことをこう振り返ります。
「継続して使用し続けるためには、新たなシステムを導入することなくカード追記ができるプリンターを探していました。

キヤノンのカードプリンターはカード追記プリンターの多くで採用されている熱転写方式と異なり転写後の個人情報が漏洩する懸念やリボン廃棄のコストがかから ないインクジェット方式であること、真贋判定機能など追記する以外の機能がなく印字に特化していることなどが導入の決め手になりました」。

ただ、プリンターを設置する窓口は、事務スペースがとても狭く、キヤノンから提案を受けたコンパクトなカードプリンターでさえ、設置場所をつくるのは容易ではありませんでした。そこで、窓口の職員たちがプリンターの改良点をキヤノンに提案。そ れに応えて、A4用紙よりも小さなスペースに置ける 省スペース設計に改善されました。

「操作ボタンもできるだけ少なくしていただきました。窓口ではさまざまな職員が交代で業務を行うので、『教えなくても使える』ことが大切なのです」と、清水さんは言います。こうして平成27年9月、現場の声を反映して開発された「Canon CX-M1700」を本庁と出張所の住民記録窓口すべてに1台ずつ導入する ことにしました。

導入後の成果追記業務が自動化できて効率化を実現

カード追記プリンター運用システムの構成

自治体の要望を取り入れて開発された、追記に特化した使いやすいプリンター

住民記録窓口の職員たちが、キヤノンに改良点を提案することで、A4サイズよりも小さいコンパクトで使いやすいカード追記専用プリンターができ上がった。操作ボタンも極力少なく、また、住民記録システムとつながることで、プリンター側での外字登録や面倒なバージョンアップ作業などは必要ない。さらに、黒色インクだけで使えるブラック専用モードもあるので、公印を黒で印字する運用を決めている世田谷区では、ランニングコストのいっそうの削減も可能。

「このプリンターには、私たち自治体窓口職員の提案がたくさん盛り込まれていますから、同じ業務を行う他の自治体でもぜひ使っていただきたいですね」と、住民記録の担当者も自信をもって薦めてくれた。

世田谷区役所

所在地:東京都世田谷区世田谷4‒21‒27
人口:883,776人(平成28年2月1日現在)
職員数:5,481人(平成25年4月1日現在)

※本記事およびPDF資料は、地方公共団体情報システム機構発行「月刊J-LIS」平成28年4月号に掲載された記事を使用しております。なお、使用に当たっては、地方公共団体情報システム機構の承諾をいただいております。

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