内製化によりタイムリーな集客・販促を実現し、ビジネスチャンスを逃さずとらえることが可能に株式会社三協ファーム
業種:卸売・小売| 従業員規模:100〜299名 | 成果:コスト削減、業務効率の向上、顧客満足度向上
霜降りと赤身の黄金比を実現した「甲誠牛」をはじめ、大自然に恵まれた阿蘇の地で丹精込めて育てた新鮮なあか牛の提供で信頼を集める三協グループ。生産を行う甲誠牧場、食肉卸・加工の三協畜産とともにグループの中核を担うのが、飲食店経営の株式会社三協ファームです。
この数年で店舗数を大幅に拡大し、急成長を続ける同社では、めまぐるしく変化する事業展開に対応すべくポスターや名刺の内製化を検討。キヤノンの大判プリンターとカードプリンターの導入により、コストも抑えつつ、タイムリーな集客・販促を実現しました。
外注から内製化に切り替えた詳しい理由や導入前後での業務の変化、今後の展望などについて、三協グループの統括執行役員を務める岩本氏と三協ファームの本部で実務を担当する藤田氏、熊迫氏の御三方にお話を伺いました。
導入背景新規出店のスピード感に、外注では追いつかなくなってきた
自社牧場で育まれた鮮度抜群のあか牛をメインに、焼肉店やイタリアンなどさまざまな業態の店舗を幅広く展開し、急成長を遂げている株式会社三協ファーム。 同社では、以前まで店頭のポスターからスタッフの名刺までほとんどの印刷物を印刷会社に外注していました。 しかし、この約2年間に2店舗から11店舗まで店舗数を拡大。次から次へと新たな事業展開が続く状況の中、印刷物へのニーズも日に日に増してきていました。
納品まで1週間も待てない
藤田氏は当時を振り返り、次のように語ります。「例えば名刺を注文すると、納期はだいたい1週間ぐらい。 土日を挟めば、もっと時間が掛かっていました。以前はそれでもよかったのですが、このところ、とにかく新規出店が続いているものですから・・・ 何か発注するたびに1週間待たされていたのでは、敵わない。一度決定した後で内容が変更になったり、刷り直しが必要になるケースも多く、現実問題として、外注では賄えなくなってきたのです」
選定理由外注さながらのクオリティを、短時間かつ低コストで実現
同社が外注していたのは、店舗に貼るポスターやメニュー表、そして従業員が使用する名刺など。 印刷会社への外注をやめ、自社で製作するとなると、カードサイズからポスターサイズまで幅広いサイズをカバーするプリンターを導入する必要があります。そんな時、岩本氏が訪れたのがある展示会でした。 「展示会で特に目を惹いたのが、キヤノンの大判プリンターであり、カードプリンターでした」
印刷会社と遜色のないクオリティ
「やはり写真の発色というか、圧倒的な高画質ですね。実際に刷ったポスターも見せてもらいましたが、それまで印刷会社にお願いしていたものと全く遜色のないレベルでした」 「また、想像以上だったのがスピードとコスト。例えばカードプリンターなら、1分間に50枚という速さでプリントできて、コストについても、外注だとだいたい1枚25円から30円はするのに対しこちらは1枚3~4円と比べものにならないくらいリーズナブル」
時間とコストの削減にもつながる
「それまでも結構な量を印刷していましたが、今後も出店を続けていく予定ですからね。これはかなりの時間とコストの削減につながるなという感触がありました。もともと複合機などもキヤノン製品を使用しており、サポート体制などに関しても全面的に信頼していました」 大判プリンターimagePROGRAF iPF6400SEとカードプリンターCX-G2400の導入が決定しました。
導入後の成果デザインから印刷まで社内で完結するので、積極的に集客・販促を仕掛けられ、各店舗からの要望にもきめ細かく対応
前出の藤田氏は、導入の成果を次のように語ります。 「外注の印刷物では時間とお金をかけても、各店舗共通のものでした。大判プリンター導入後は、デザインも含めすべて自社でやっているので、店舗ごとに異なる内容のポスターを必要な枚数でつくることができ、A4サイズやA3サイズのメニュー表もつくれます」 「カードプリンターは、もともと想定していた名刺だけでなく、ショップカードやポイントを貯めて景品と交換するスタンプカード、ドリンクチケットなど、さまざまな用途で使用しています」 「内製化最大のメリットは、各店舗発案のイベント・キャンペーンにすぐに対応できることです。そのポスターやカードがお客様との会話のきっかけにもなりますし、集客につながります。現場から要望が来ることもあれば、本部で企画することもありますが、より積極的な販促を仕掛けられるようになったのは大きいと思います」
市販のソフト一つでデザインも簡単
また、社内のデザイン担当としてプロさながらの腕前で同社の販促物制作を一手に請け負う熊迫氏は、「現場からのオーダーで、最近はほぼ毎日デザイン業務を行っています。 この仕事を任された時は全くの初心者でしたが、素人でも簡単に使えるデザインソフトが出ているので一度使い方さえ覚えてしまえばレベルの高い成果物ができるようになります。おかげさまで皆さんからもお褒めの言葉をいただけるようになりました」と語ります。
今後の展望さらなる店舗拡大を後押しする存在として、今後もその情報伝達力に期待
傘下の12店舗から個々に要望を受け、さまざまな印刷物の制作にフル稼働している2台のプリンター。 この先のビジョンなども含めて、最後に岩本氏にも感想を伺いました。 「費用対効果でいうと、抜群です。店舗の中で何か情報を伝えるには店内ポスターが一番有効なので、今売りたいものをすぐポスターにしてアピールできるというのは、私たちにとって非常に価値があることです。 1週間単位でメニュー表の差し替えができるのもいいですね。最近ではラミネートが不要な耐水ポスター用紙を使って、飲食店の外に置くA型スタンドの看板も制作しているのですが、雨に濡れても気にする必要がないので助かっています。 また、カードプリンターもどんどん用途が広がって、各店舗から次のアイデアが続々と出てきています」
各店舗ごとに特徴のあるものをつくりたい
「当社では、より一層牛の育成に力を入れていくというグループ全体の方針の下、今後オリジナルブランドである「甲誠牛」をより前面に打ち出してさらなる店舗数の拡大を図っていきたいと考えています。引き続き、その広告、告知を担ってほしいと思いますし、各店舗ごとに特徴のあるものをつくれたら面白いですね」
株式会社三協ファーム
事業内容:レストランの経営・企画・運営及び管理、 ホテル・旅館の経営並びに土産店の経営、農業の経営、農業作業の代行・請負・受託、不動産売買・賃貸・仲介及び管理業務
従業員数:107人(2017年12月現在)
※本記事は取材時(2017年12月)のものです