オフセット印刷からデジタル工場への大転換。最新鋭の情報技術で、学術団体をサポート
株式会社ソウブン・ドットコム
業種:印刷・出版・デザイン | 従業員数:55名 | 成果:商品サービスの強化/業務効率の向上・安定稼働/働き方改革
創業以来、最先端の情報技術により
学術団体の活動を支援するサービスを提供。
01 導入背景小ロット・多品種印刷へのニーズに対応
安定的な生産体制の構築を目指した。
02 選定理由デジタルへの転換に必要だった経営判断
キヤノンから得た豊富なデータが自信に。
オフセットからデジタル工場への転換。経営者として決断を下すのは容易ではありません。各メーカーに相談するなかで、キヤノンとパートナーシップを結んだのは、レスポンスの速さと、中身の濃い提案をいただいたからです。新たな取り組みにリスクは伴いますが、見落としているリスクの洗い出しは不可欠。本当に採算に見合う設備投資なのか、数字で判断したいと考えていました。キヤノンからいただいた提案には、さまざまなデータをもとにした多角的な分析やシミュレーションが豊富に含まれていました。そうした提案力が大きな安心材料となりオフセットからの脱却を決意。モノクロ印刷専用に「varioPRINT6220」と、カラー印刷用に「imagePRESS V1000」の導入を決めました。
03 導入後の効果オンデマンド印刷機により印刷工程を短縮
従業員の労働環境の改善にも寄与する。
2台のオンデマンド印刷機を導入し、現在はモノクロ機が月産80万枚、カラー機が30万枚のペースで稼働しています。学会誌や学術論文はモノクロ比率が高いため、オフセットの代替として印刷スピードは非常に重要です。varioPRINT 6220はA4両面220ページ/分の生産性で、オフセットの代替として申し分ありません。また、imagePRESS V1000はカラーの発色が鮮やかで、表紙印刷などに適しています。
フルデジタル化による最大の成果は、作業の効率化です。オフセットでは印刷・折り・製本の3工程でおこなっていましたが、オンデマンド印刷ではペラ丁合にすることで「折り」工程を短縮し、出力したものを適宜、製本部門に渡せるようになりました。また、オフセットでは技術と経験が必要なため属人性が高く、特定の従業員に負荷がかかっていましたが、オンデマンド印刷ならDTPなど他部署のスタッフでも操作ができるので、効率よく作業分担ができます。実際に、導入後初めて訪れた3月の繁忙期を柔軟に乗り切ることができました。
弊社では「全社員ノー残業」を掲げていますが、オンデマンド印刷機の導入により、労働環境の改善にも期待しています。
04 今後の展望情報事業の中核にオンデマンド印刷機を据え
柔軟性高くあらゆるニーズに応えていく。
弊社が考える印刷の定義は、「ペーパープリンティング」ではなく、「インフォメーションテクノロジー」です。プロダクトとしての「印刷」には、紙の印刷物を超えた柔軟性が求められます。今回取り組んだデジタル技術の導入やオンデマンド印刷機への転換により、未来のニーズにも応えていけると考えています。また現在、労働人口の減少、従業員の高齢化、女性活躍、障がい者雇用といった社会課題への柔軟な対応が、企業には求められています。その領域でオンデマンド印刷機が果たす役割には大きな可能性を感じますし、今後のキヤノン製品の進化にも期待しています。
株式会社ソウブン・ドットコム
事業内容:ジャーナル(学会誌・学術雑誌・論文誌)の編集、組版・印刷・製本・発送までの一貫生産、学会事務局支援、大会運営支援、ホームページ関連、Web関連支援
従業員数:55名
所在地:東京都荒川区西尾久7-12-16
設立:1956(昭和31)年10月1日
資本金:3,000万円
ホームページ:https://www.soubun.com/
※本記事は取材時(2024年6月)のものです