ものづくり企業の競争力を高める!“視覚”によるコミュニケーション
人の想像力を支援するキヤノンのソリューションのビジネストレンド。「ものづくり企業の競争力を高める、“視覚”によるコミュニケーション 」をご紹介します。
開発期間に2倍の差!
アメリカと日本の、プロジェクト体制の違いとは?
日本とアメリカのものづくり企業では、製品の開発期間に大きな違いがあるのをご存知でしょうか?
下の図は、開発プロジェクトに要した期間を、日米の中小企業で比較したものです。日本企業が新製品の開発に23.8ヵ月をかけているのに対して、米国企業は11.1ヵ月。2倍以上もの開きが見られます。
さらに、日本の企業は、アメリカに比べて、開発プロジェクトにかかわるメンバーも多岐にわたり、計画段階からさまざまな職能の人がプロジェクトに参加している傾向があります。
いろいろな立場のメンバーが開発に加わることで、情報の共有や意志決定にかかる時間も長くなっているのではないかと考えられます。
技術革新が加速し、顧客や市場ニーズの変化もスピードを増している今、タイミングと商機を逃さずに製品をリリースしていくためには、「開発リードタイムの短縮」に向けた取り組みが重要になります。
そんななか、関係各者の連携を円滑かつスピーディにするための「コミュニケーションの質の向上」が、日本企業のものづくりにおける競争力を高める、ひとつの鍵となると考えられます。
「画像情報」と「立体情報」を活用!
視覚的コミュニケーションを、ものづくりに生かす。
人は、五感のなかで最も多くの情報を「視覚」から得ている(視覚の優位性)といわれるように、情報を早く、正確に伝えるためには、視覚に直接訴えかけるコミュニケーションが有効な手段となります。
そして今、3Dイメージングや3Dプリンティング技術の進化により、よりリアルな視覚情報を設計・製造の現場に活かすことが可能になっています。
視覚的コミュニケーション01画像情報
打ち合わせやプレゼンテーションに、プロジェクターが使用される場面が増えているなか、画像による、よりリアリティのある視認は課題のひとつになっています。デザインの質感やサイズ感、色味まで、製品の仕上がりに近いイメージを共有できるようになれば、実際のものをつくらずして、早い段階から具体的な検討を行うことが可能になります。
4Kプロジェクター:大きな部品・製品も、原寸大で細部まで再現。
世界最小&最軽量を実現したキヤノン4Kプロジェクター「4K500ST」。4,096×2,400画素の解像度に対応し、3D CADで起こした図面の細い線までクリアに再現できる。さらに、新開発の単焦点ズームレンズによって、スクリーンの四隅まで鮮明に投射できるため、大型の製品イメージを実物大でリアルに映し出すことも可能。設計データの段階で、より実物に近いイメージを見ながら他部門とのディスカッションを行えるようになる。
大判プリンター
6月にラインアップを拡充したimagePROGRAF PROシリーズ。写真の最高峰画質を誇るimagePROGRAFシリーズのインクがさらに進化し、マイクロカプセル化技術によって高密度にインクを配列することで、より美しい発色を実現している。特に、「黒」の再現性に優れ、反射光や照明光によって本来とは異なる色味に見える「ブロンズ現象」を抑制。より厳密な製品カラーの比較検討や、相手先のオフィス環境に依存せずにデザイナーのイメージを忠実に伝えるプレゼンテーションなどを可能にしていく。
WEB会議システム
視覚的コミュニケーション02立体情報
立体情報という側面からも、生産現場のコミュニケーションの質を向上させることができます。3D CADや3Dプリンターを活用することで、金型や試作品を外注することなく、その日のうちに立体物を見ながらレビューを行うことも可能になります。「試作・検証・評価にかかる時間とコストを削減したい」という課題をクリアするだけでなく、これまでの切削・成型では制約があり難しかった、斬新なデザインの設計も可能にしていきます。
3Dスキャナー
3D CADや3Dプリンターを活用する際、3次元のデータをいかに効率よく作成するかという点が課題となる。現物モデルをスムーズかつ精確にCADに取り込める3Dスキャナーが注目を集め、製品開発プロセスの加速に一役買っている。
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推奨機種「Artec3D」「FARO Laser Scanner Focus3D」「Geomagic Capture」など
3D CAD
建築やインテリアの分野に長く愛用されてきた「Vectorworks(ベクターワークス)」シリーズが、プロダクトデザインにも活用の幅を広げている。設計の現場ではすでにお馴染みの3D CADだが、改めて見直してみると新たな発見があるかもしれない。
3Dプリンター
石膏から樹脂、金属まで、扱えるマテリアルの幅も、機種のラインナップもさらに充実している3Dプリンター。試作・小ロット生産から、最終製品の直接出力まで、活用シーンも加速的に広がっている。 キヤノンマーケティングジャパングループは、多彩なラインナップに加え、全国に広がるネットワークによって、手厚いサポート体制を築いている。