業務を増やすことなく電帳法対応を実現。導入3カ月で実感する既存システムとの連携性なないろ生命保険株式会社
業種:金融 | 成果:電子帳簿保存法、業務効率の向上・安定稼働、コスト削減
なないろ生命保険株式会社は、朝日生命グループの生命保険会社として2021年度から営業を開始しました。保険代理店向けの保険商品に特化しており、がん保険・医療保険・7大疾病に備える保険など、充実した保障内容の各種保険を幅広く取り扱っています。
開業以来順調に売上を伸ばし続ける同社は、電子帳簿保存法への対応として2024年1月からDigitalWork Accelerator 電子取引管理サービスを導入しました。
経理部の稲葉部長、倉地アシスタントマネージャー、榎戸氏にシステム導入の経緯や決め手となった製品特徴、導入3カ月が経過した時点での社内への影響や効果について詳しく語っていただきました。
01 導入背景既存システムに慣れている社内に、最小限の変更で法対応を実現したい
なないろ生命保険株式会社は2021年に開業しました。朝日生命グループの保険代理店向け保険商品取り扱い会社として順調に顧客数を増やしています。
成長を続ける中で電子帳簿保存法に対応すべく、2024年1月にキヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)のDigitalWork Accelerator 電子取引管理サービスを導入しました。
最優先のシステム選定条件は「現状の環境をスライドできること」
「電子帳簿保存法への対応は必須ですが、その中で私たちが一番重要視していたのは、現状の業務環境をなるべく変えずに、社内の混乱を招かないよう導入できるシステムを選定することでした。これまで社内で使っていた経費精算や伝票入力を行うシステムは従業員が皆使い慣れているもので、これを一度にガラッと変えると混乱を招く恐れがあります。かといって既存のシステムでは電子帳簿保存法に対応しきれない『足りない機能』がありました。このため、既存システムと併用して違和感なく操作できるシステムを選定したいと考えていました」(倉地氏)。
現状足りない機能をカバーするためにシステムの新規導入を検討
既存システムの足りない機能を、詳しく伺いました。
「システムの足りない機能は、当社の業務にかかわる部分への対応が難しい点などです。システムで起票した伝票に対して証憑書類を添付する必要があり、これに対して社内承認後も追加で添付を行う必要がありますが、添付可能な書類の数に限りがあるので、電子帳簿保存法に対応しきれないのです。また、既存システムの伝票に添付した請求書や領収書は、作成したシステムを解約すると閲覧できなくなります。独自にデータを保管するにも一括ダウンロードの機能は存在せず、既存システムへの依存状態におちいる懸念がありました。こうした機能をカバーする新規システムを選定する必要がありました」(倉地氏)。
02 選定理由厳しいセキュリティ環境に適合しつつ労力とコストを最小限に抑えたシステム導入
既存システムでの業務に慣れた社内に、キヤノンMJのDigitalWork Accelerator 電子取引管理サービスを導入した決め手は何だったのでしょうか。
導入の労力やコストは最小限で機能とセキュリティを満たしたい
システム選定の経緯を振り返ります。
「先にお伝えしたとおり、既存システムで社内の業務は適切にできています。抜本的な業務改善を行うというよりも、法令遵守の条件を満たすために必要なシステム導入という意識が強かったですね。導入の労力やコストは最小限に抑えつつ、システム導入によって従業員が慣れない業務にストレスを感じないのが最優先でした。かつ、当社は金融機関としてセキュリティには責任を負っています。クラウドサービスを使用するにはサーバーの保管場所等の情報開示を受ける必要などがあり、こうした要求に応じていただける企業としてキヤノンMJさんを選定しました」(倉地氏)。
シンプルで使いやすい。操作する人の負荷が少ないシステム
「当社でトライアルまで商談が進んだのはキヤノンMJさんのみでした。もう1社、デモ画面を見せていただいたシステムはありましたが、操作画面上にたくさんのボタンがあり、人によっては業務が難しくなると感じました。金額も高かったので、本格的な導入検討までは至りませんでした。それに比べ、DigitalWork Accelerator 電子取引管理サービスは、ごくシンプルな操作画面で選択肢が少ないので、ITスキルが高くない従業員も安心して使いやすいですね。トライアルの際には、実際に運用するときのイメージがそのままつかめる状態で実施していただいたのが導入の決め手でした。費用的にも満足できるご提案内容で、特に既存システムで起票したインデックス情報をDigitalWork Accelerator 電子取引管理サービスに自動で連携する「バッチ登録」を体験できたので安心してお任せできました。トライアルから本格導入まで、対面でもオンラインでも丁寧なサポートを受けられたのもありがたかったです」(榎戸氏)。
03 導入後の成果既存システムとの併用による相乗効果あり。社内導入はきわめてスムーズ
画面がシンプルだから操作に迷わず、現場からの戸惑いの声は「ほぼなし」
「DigitalWork Accelerator 電子取引管理サービスを本格導入して改めて感じたのは、シンプルであることの価値です。操作する人が迷う選択肢が画面上にほとんどないので、使いやすい」(倉地氏)。「社内規定の整備などの負荷は最小限で、このシステムを導入しておけば安心という信頼感があります。業務が増える覚悟はしていたのですが、システムを導入してからの作業はあまり増えませんでした」(榎戸氏)。
「昨年(2023年)にはインボイス制度対応も本格的に開始し、2024年にはこの電子帳簿保存法対応もあったので、もっと混乱するかもしれないと考えていました。しかし、今のところ大きな混乱もなく対応できていますね。導入して3カ月ですが、現場から業務が増えたと不満が出ることは思ったよりもありませんでした。今のところしっかり受け入れてもらえています」(稲葉部長)。
既存システムで作成したデータをインデックス登録して格納
「現在の運用としては、既存システムで作成した伝票の中で一部電子取引対応できないものは、電子取引の有無をチェックする欄をシステム上で設けています。そのチェックをもとにDigitalWork Accelerator 電子取引管理サービスの方に『バッチ登録』としてデータ作成に必要なインデックス情報を先行登録して、あとから書類を紐づけて格納している形です」(倉地氏)。
「一部の部署では見積書を複数回出すことがありますが、バージョンごとにデータを格納するという使い方をしています」(榎戸氏)。
04 今後の展開DigitalWork Accelerator 電子取引管理サービスの可能性は会計以外の部署にも波及
現在社内でDigitalWork Accelerator 電子取引管理サービスの活用を模索している同社。
最後に、今後の展望やキヤノンMJへのご要望をお聞きしました。
横展開も検討中。使い勝手のいい操作画面が業務効率化に寄与
「DigitalWork Accelerator 電子取引管理サービスは、シンプルな画面で操作しやすいので、同様に他の会計システムも伝票起票者がすべての作業を完結できるようになれば、社内業務の効率化につながると考えています。当初は法令遵守の観点からDigitalWork Accelerator 電子取引管理サービスの提案をうかがったので、導入してよかったですね」。
また、このシステムの可能性として、「弊社では経理部以外の部署でもDigitalWork Accelerator 電子取引管理サービスの導入を検討しています。社内のセキュリティチェックを通っていますし、信頼できるシステムとして客観的に評価されていますので、さまざまな社内の業務効率化をサポートしていただきたいです」(倉地氏)。
同社はDigitalWork Accelerator 電子取引管理サービスを活用し、一層の飛躍を遂げようとしています。
なないろ生命保険株式会社
事業内容:保険業
所在地:東京都新宿区四谷一丁目6番1号 YOTSUYA TOWER 16階
設立:2021年4月1日
資本金:550億円
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本記事は取材時(2024年3月)のものです。
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キヤノンマーケティングジャパン株式会社 デジタルドキュメントサービス戦略推進課