DP-V3120 | 特長
高輝度/高画質
最大・全白輝度2000cd/m²・コントラスト比200万:1
発光効率の高いLEDを高密度に配置した新バックライト構造により、表示輝度の向上とエリア毎に細かな制御を可能としました。全白・ピーク輝度ともに最大2000cd/m²の高輝度と0.001cd/m²の全黒輝度(コントラスト比200万:1)を実現することで、低輝度から高輝度まで入力信号をリニアに再現し、「映像本来のシーンリファード(ありのまま)画質を正確に把握したい」というクリエイターのニーズに応えます。
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輝度値は工場出荷時の標準値で、保証値ではありません。
安定した高輝度性能
最大2000cd/m²の高輝度性能により、1000cd/m²を上限とした従来のHDR制作にもゆとりをもって対応。経年劣化を考慮しても忠実な輝度表示を可能とし、長期間にわたって正確な画質確認を実現します。
高精度ユニフォーミティ
工場出荷時に一台ずつきめ細かな調整を行ない、画面内の色・輝度ムラを抑制。また、バックライトとパネルの状態を監視するアルゴリズムを搭載。温度変化や経年変化による影響を抑え、均一な表示性能を実現します。
忠実な色再現
新バックライトシステムの搭載により、輝度とコントラストを高めつつ忠実な色再現も実現。カラーガマットは各種の放送規格やデジタルシネマ規格はもちろん、新しい放送・シネマ規格であるITU-R BT.2020やACES 2065-1にも対応しており、多様な用途の映像に対して正確な色の確認と調整を可能にします。
キャリブレーション
ディスプレイの検査・キャリブレーションをコンピュータから制御するソフトウェア「DP-V Color Adjustment」。Ver.1.4.0ではドルビービジョンが定める要求仕様※の全項目を満たすキャリブレーションが可能です。
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Dolby Vision Certified Mastering Facilities:Colorgrading Systems and Monitors V1.3
多彩なEOTF
放送向けのHDR方式であるHybrid Log-Gammaや、映画制作や配信向けのHDR方式であるPQ(Perceptual Quantization)、Canon Log~Canon Log 3など、多様な方式をサポート。また、1D-LUTを8つまでインポートすることができます。
デザイン・インターフェース
12G-SDI端子
12G-SDI端子(IN/OUT各4系統)を搭載。3G-SDI端子では4本のSDIケーブルを必要としていた4K 60P映像を、12G-SDI対応ケーブル1本で入力できます。また、4系統の4K 60P映像を2Kサイズに縮小し、2画面/4画面表示できるほか、1系統の8K 60P映像を4Kサイズに縮小して表示・確認することも可能です。映像制作の効率化だけでなく、ディスプレイの台数やケーブルの本数の削減、設置の手間やコストの削減にも貢献します。
静音設計
高輝度バックライトを効率よく冷却するため、新しい放熱構造を採用。空冷ファンの配置および空気の流れを工夫することにより、優れた冷却効果と静音化を両立させました。静かな編集室で長時間にわたって使用する際も、ファンの音量を気にすることなく映像制作に集中できます。
HDRモニタリングアシスト
HDR対応波形モニター表示
波形モニターは、各種HDR信号(PQ/HLG/Log信号)に応じたスケール表示に対応。また、ユーザーが指定した信号レベル外やHDRレンジ以上の部分を着色表示することが可能です。輝度レベルを視覚的に把握でき、HDR映像確認の効率が向上します。
フレーム輝度モニター
画面内の最大輝度/平均輝度値、およびその遷移を表示。さらに、波形モニターのように輝度分布を濃淡で表現した「輝度グラフ」、HDR領域とSDR領域の輝度比率をグラフで表現した「HDR/SDR比率グラフ」を表示できます。グラフはフォルスカラーと連動した着色表示も可能。またフレーム輝度情報(最大輝度/平均輝度値/タイムコード)をUSBメモリーに書き出すことにより、輝度情報の管理を効率化できます。
輝度グラフの表示例
HDR/SDR比率グラフの表示例
ヒストグラム表示
入力映像の輝度信号ヒストグラムを表示可能。さらに独自機能としてHDR/SDR比率やピーク輝度/平均輝度を表示できるほか、HDR信号領域の着色表示(フォルスカラー連動)、HDRレンジ以上の領域を警告色で表示できます。HDR撮影における映像信号の輝度分布の状態を視覚的に認識するのに有効です。
ヒストグラムの表示例
フォルスカラー表示
SMPTE ST 2084(PQ)やHybrid Log Gammaの入力信号の輝度に応じて、異なる色を着色して表示。HDRレンジに応じて色分けする輝度範囲を自動調整できるほか、SMPTE ST 2084(PQ)とHybrid Log-Gammaの異なる2種類の輝度範囲を設定し、シーンに応じて使い分けることが可能です。また、HDR領域とSDR領域の輝度境界の設定(100/200cd/m²)や、SDR領域を異なる2種類の色で色分けするなど、輝度範囲をより柔軟かつ簡単に設定・確認できます。
表示例
設定画面(例)
オーバーレンジ/2020色域外表示
設定した輝度レンジ以上の領域を赤色で表示(オーバーレンジ)。また、ITU-R BT.2020設定時、BT.709色域やNative色域で再現できない色を赤色で表示します(2020色域外表示)。
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領域内はモノクロ表示となります。
ピクセル値チェック
HDRコンテンツ制作時、画面内の任意位置の輝度値/ピクセル値を表示。また、画面内の最大輝度を検出し、その位置に移動することも可能。ハイライト部や肌などの輝度値をピンポイントで把握できます。
マルチ画面表示
比較表示
HDR/SDR比較、User LUTやASC CDLによる調整前後の画像比較が可能。HDR/SDR比較表示は、SDR映像側のコントラスト、色温度、ゲインを調整できます。User LUTによる比較表示は、異なるLUTを4種類※まで適応し、4画面表示で同時に比較することが可能です。
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4画面表示、かつ、比較対象2/3のいずれかが「オフ」でない場合。
2020年ファームウエアアップデート
従来の比較表示(画質設定が異なる画像を左右2画面で表示して比較)に、左右で異なる輝度で表示することが可能になります。
4K/2K映像の同時表示※
4K映像信号(12G/6G-SDI)の2画面/4画面表示が可能。また画面左右で異なる周波数やI/P/PsF信号の映像表示にも対応します。これにより、4K映像と2K映像が混在する撮影・編集現場、副調整室などでも効率のよいモニタリングシステムを構築できます。
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入力解像度および入力信号のフレームレートの組み合わせにより、表示できない場合があります。また周波数の違いにより映像乱れが発生する場合があります。
オーディオレベルメーターの複数表示対応
ディスプレイに2画面※/4画面※で表示する時に、複数端子のオーディオレベルメーターを同時に表示することが可能です。また、オーディオレベルメーター表示の明るさも調整できます。
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2画面表示時は、1端子毎に2CHまたは4CH表示、4画面表示時は、1端子毎に2CH表示が可能。
波形モニターとベクトルスコープの同時表示対応
従来、切り換えて表示・確認していた入力映像の波形モニターとベクトルスコープが、同一画面内に同時表示することが可能です。また、それぞれの表示サイズを「大/中/小」で変更できます。
HDR/SDR比較表示、LUT比較表示
HDR/SDR変換、LUT変換後の波形モニター表示対応
従来の入力信号の波形モニター表示に加え、HDR/SDR変換後やUser LUTによるガンマ変換、色域変換後の波形モニター表示が可能になります。
HDR/SDR表示時のSDR画質設定
HDR/SDR比較表示時、SDR映像側のコントラスト調整、色温度の変更、ゲイン調整が可能です。
表示例
設定画面
運用サポート
Payload ID 画質連動
SDIに付与されるPayload IDの「Transfer characteristics (PQ/HLG/SDR)」「Bit depth (Full Range)」「ICtCp」の自動切り換えに対応します。HDR映像とSDR映像が混在した入力信号に対して、2020/709、PQ/HLG/SDRの識別ができるため、入力映像ごとに画質設定(色域/ガンマ/色温度など)を自動※で切換えることが可能です。
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あらかじめPayload IDごとの画質設定(ピクチャーモード)を設定した場合。
User LUTインポート機能
2020年ファームウエアアップデート
従来の「.clut」に加え、シネマカメラメーカーから提供されている各種LUTや、カラーグレーディングソフトで作成したユーザーLUTをディスプレイ本体にインポートする際、ファイル形式が「.cube」の1D/3D-LUTをディスプレイに直接インポートすることが可能になります。
シグナルモニタリング
入力信号エラー(無信号/非対応信号)、2SI信号の接続順番間違い、SDI信号のCRCエラーの警告表示、およびエラーの履歴表示が可能です。接続チェック時やトラブル発生時、エラーの状態と該当端子を把握することにより、迅速かつ的確な対応をサポートします。また、8K 2SI信号の入力時、表示していない端子の信号を警告表示したり、一定間隔で表示を切り換えたりすることも可能です。
信号エラー表示例
2020年ファームウエアアップデート
また、電源オフ/オンした場合でも履歴が保持され、USBメモリに履歴を出力することができます。これにより、エラーの発生日時とエラー内容を確認することで、原因解析や問題切り分けに役立てることができます。
ディスプレイ設定連動※
複数のキヤノン製ディスプレイをLANケーブルで接続し、画質設定の一括反映やチャンネル切り換えが可能です。DP-V3120間はもちろん、異なる機種との設定のエクスポート/インポートも行え、効率よく映像を確認できます。
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接続されたディスプレイのファームバージョンは、すべて最新であること。動作確認済み最大連動可能台数:32台
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異なる輝度性能のディスプレイ間の場合、意図した輝度設定にならない場合があります。
カメラ連携機能
カメラメタ情報表示/画質連動機能
カメラのメタ情報を取得、表示。さらに、取得したメタ情報に基づき、自動的にディスプレイの設定を切り換える画質連動機能を搭載。逐一ディスプレイの設定を切り換える手間がありません。
Logプリセット
CINEMA EOS SYSTEMのCanon Log~Canon Log 3をはじめ、各社カメラシステムのLUTをプリセット。別途LUTをインポートする手間を低減できます。
RAW対応
CINEMA EOS SYSTEMのカメラで撮影したRAW映像をディベイヤーし、モニタリングが可能です。外部ディベイヤー機器が不要で、機材の削減や撮影の効率向上に貢献します。
その他の機能
- 広視野角(上、下、左、右89°)
- ズーム機能
- 2K/フルHDスケーリング機能(シェープトレース/バイキュービック/ニアレストネイバー)
- CDLプリセット/マルチLUT
- スクリーンキャプチャー
- ピーキング
- テストパターン表示
- マーカー(アスペクト/セーフティゾーン/エリア/センター/グリッド)
2020年ファームウエアアップデート追加機能
- User LUTに1D-LUTファイルのインポート機能を追加
- User LUT処理前後でのレンジ変換機能を追加
- ピクセル値チェック 色度図表示機能を追加
- オーバーレンジ 機能拡張
- マーカー機能拡充
- SD-SDI表示時の表示サイズ(4:3/16:9)設定を追加
- HD/SD-SDIの自動判定による表示切換を追加
- GPI設定 「マーカー1~3、モノクロ、ブルーオンリー、レッド/グリーン/ブルーオフ」を追加
- その他、操作性及び表示改善
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