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導入事例(エクナ株式会社)

管理コストを抑えながらPCやモバイル端末のセキュリティを最新の状態に保てるように

概要

専務取締役
吉川和彦氏

エクナ株式会社(以下、エクナ)は、「情報機器産業を通して地域社会に貢献する」などを経営方針として、岩手県全域の自治体・民間企業をお客様としてOA機器・IT機器の販売・保守やソフトウェアの開発・販売などを行っている会社である。同社はサーバーのメーカーと協力し、東日本大震災の津波で泥まみれになったハードディスクから、住民基本台帳のデータを復活させた実績を持ち、自治体からの信頼も厚い。また、岩手県で初めて自治体向けクラウドシステムを手がけ、複数の岩手県内の自治体への『自治体向けクラウドサービス』の導入支援と運用支援を行っている。
エクナでは従来、社内で利用していたウイルス対策ソフトを2011年、ESET Endpoint Protection Standard(以下、ESET) に変更し、それ以降、お客様への販売もESETに一本化した。また、2016年にESETクライアント管理 クラウド対応オプション(以下、クラウド対応オプション)を導入し、管理に手間をかけることなくノートPCやモバイル端末のセキュリティを最新の状態に保っている。

事例のポイント

お客さまが実現できたこと

  • 自社サーバーをクラウドに切り替える事で、運用に携わっていた技術スタッフの時間を、お客様のサポートに使えるようになった。
  • PCやモバイル端末のセキュリティを一括してリアルタイムで管理できるようになった。
  • クラウド対応オプションを使用することで、運用コストが低減された。

お客さまのご要望

  • 低コストで、モバイル端末のセキュリティ対策を行いたい。
  • 管理者の負担を減らしつつ、スムーズに運用したい。
  • お客様のメリットになる製品を紹介したい。

導入前の課題と背景

セキュリティを常に最新の状態にして堅牢性を確保したかった

ウイルス対策ソフトを変更した理由について教えてください。

「2011年に東日本大震災があり、システムの切り替え業務を担当している技術チームがお客様のサポートで多忙を極めていたため、自社のウイルス対策ソフトの契約切り替え手続きがなおざりになっていました。ベンダーの震災特別措置で、従来使用していたウイルス対策ソフトは正常に稼働していましたが、早急な対応が求められていました」

クラウド対応オプションを追加する前はどのような状況でしたか。

「クライアントPCのセキュリティ状態を判断するためには、クライアントPCが社内のネットワークに接続する必要がありました。そのため、遠隔地のお客様に出張し、数日間の泊まり込みになる社員のノートパソコンのセキュリティ状態は、管理者が把握できない期間が発生していました。また、2016年秋、社員にスマートフォン120台、タブレット20台、合計140台を支給しましたので、これらのセキュリティ対策も求められていました」

導入の必然性

自社管理サーバーよりもコストを抑えることができた

ESETを選んだ理由は何でしょうか。

「ESETは検出率が高く、他のウイルス対策ソフトでも検出できない場合でも検出できたという実績がありました。また、導入および3年間の運用コストを計算したところ、従来のウイルス対策ソフトよりもESETの方が安く済みました。さらに、ESETは軽快で、更新料も安く、お客様に勧めやすいというメリットもありました。キヤノンITソリューションズ(以下、キヤノンITS)から技術サポートを受けられるということもあり、ESETに乗り換えることにしました」

クラウド対応オプションを導入した理由は何ですか。

「従来、ESETは自社サーバーで管理していましたが、ESETを管理するサーバーは老朽化していることから不安定さが目立ってきました。会社の方針が自社システムの運用・管理よりもお客様のサポートに人員を割くと決まって以降、サーバー管理はアウトソースする方向で進めていたことに加え、今後クラウドが主流になるだろうと想定したことも相まって、クラウド対応オプションを検討しました。
クラウドを利用することで最新の状態での運用が可能となり、脆弱性に対応できます。しかも、サーバーをリプレイスする場合とクラウド対応オプションを導入する場合を比較すると、クラウド対応オプションの方が総コストを抑えられることが分かりました。また、モバイル端末のウイルス対策について、キャリアから提示されたウイルス対策ソフトの費用とESETのクラウド版の費用を比較したところ、ESETのクラウド版の費用の方が廉価だったことも、導入の後押しになりました」

運用の工夫

社員にインストールしてもらえるよう導入マニュアルを作成

導入に際して、どのような工夫をされましたか。

代表取締役 佐藤久氏(写真中央左)と社員の方たち

「スムーズに導入するために、マニュアルを作成して社員に配布し、PCについては各社員にインストールしてもらいました。スマートフォンやタブレットについては、独自ドメインを取得している関係上、営業企画支援課で1台ずつ作業しました。モバイル端末は営業担当者が利用するため、彼らがお客様訪問のために会社を出る前、もしくは帰社後に作業するように時間を調整しました」

キヤノンITSのサポートはいかがでしたか。

「端末の種類やAndroidのバージョンによって仕様が異なり、うまくインストールできないものもあったため、サポートに何度か電話で質問しました。サポートでは数多くの端末を用意しているようで、20分ほどで返答の電話があり、適切なアドバイスをもらうことができました」

取り組みの成果

すべての端末を一括して、リアルタイムで管理できるようになった

ESETの導入効果を教えてください。

ESET認定技術者
営業企画支援課
佐々木宏光氏

「ESETは、本当にマルウェアのチェックができているのかと心配になるほど軽快で、お客様からも本当に稼働しているのかと尋ねられたこともあります。しかし、検出率は高く、ESET導入後、社内でネットワークを止めることはなくなりましたし、お客様からウイルスに感染したという話は聞かなくなりました。また、従来のセキュリティ対策ソフトに比べて更新料が半額程度に抑えられるため、お客様から喜ばれています」

クラウド対応オプションの導入効果はいかがですか。

「出張中の社員が所持しているノートPCやスマートフォン、タブレット、社内の複数のネットワークセグメントに存在するすべてのPCやサーバー、社外のデータセンターで稼働しているサーバーを同一の画面に表示してリアルタイムで管理ができるようになりました。管理する側としてはとても楽です」

将来の展望

多層防御を強化するなど、堅牢性を高めていきたい

今後の取り組みとESETに対する期待についてお聞かせください。

「ウイルス対策については、当面の課題はESETを導入したことで解決できたと考えています。今後は、さらにセキュリティを高めるべく、標的型攻撃に備えて多層防御を強化することを計画しています。また、PCの遠隔バックアップの仕組みも作っていきたいと考えています。
ESETには、軽快性、堅牢性を維持したまま、管理サーバー側で労務管理を支援する機能(パソコンの稼働時間管理)など、自社がコンプライアンス上問題のない運営ができているかを確認できる機能を追加して欲しいと思います。」

お客さまの活用イメージ

運用の手間が減り、その分、顧客サポートを厚くできるようになった

クラウドの将来性を考えてサーバーのアウトソースを考えていたエクナは、自社管理サーバーの老朽化に伴い、クラウド対応オプションを導入。技術スタッフの時間について、自社内のサーバーの運用管理に費やす時間を大幅に削減し、お客様の技術サポートする時間を増やすことができた。

ウイルス・スパイウェア対策ソフト ESET Endpoint Protection Standard、ESETクライアント管理クラウド対応オプション

クライアントPC、サーバー、スマートフォンやタブレットのセキュリティ対策を一元管理できるウイルス・スパイウェア対策製品。ヒューリスティック機能と遺伝子工学に基づく検出技術を業界に先駆け実装、多層防御機能で新種の脅威を防御。「検出率」と「軽快な動作」の両立が評価され、国際的な数々のアワードを獲得している。(開発元:ESET,spol.s r.o.)

お客さまプロファイル

法人名 エクナ株式会社
Webサイト
住所 岩手県盛岡市中央通1-6-30
創立 1972年10月25日
従業員数 120名

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