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大きな可能性を秘めた顔認証テクノロジーの導入で未来を見据えたイノベーションを展開セキスイハイム工業株式会社



業種:住宅製造 | 従業員規模:1,100名(2020年4月1日現在) | 成果:コスト削減・業務効率向上・事業継続/安全・安心・情報セキュリティー対策

住まいをユニット単位に分けて工場でつくり込む 独自の工法を支えるセキスイハイム工業株式会社
1971年、世界で初めて「一邸ごとに高品質の安定した住まいを実現するため、家づくり工程の大部分を工場でつくる」ユニット工法を開発し、セキスイハイムのブランド名で約63万棟の住まいを手がけてきた積水化学工業 住宅カンパニー。その生産部門であり、まさに独自性に富んだ工法の中核となっているのがセキスイハイム工業株式会社です。一生モノの存在として、強靭さが求められる住まい。しかしながら、通常の建築工事は多くの職人・業者が分業で行うので、正確な施工管理が困難です。一方、セキスイハイムでは工場ならではの安定した環境の下、数万点もの部材をコンピューターで徹底管理し、作業品質も厳密にチェックするため、設計どおりの住性能を確実に叶えることができます。そしてユニットには88種のサイズバリエーションがあり、それらを組み合わせて枠をつくることから、より自由度の高い間取りを実現できるというメリットもあるのです。今回取材に伺った東京事業所には約450名の方々が従事しており、正確さを追求した工業化設備や高い耐震性能の構造体などを実際に体感してもらう機会をと、一般の人が気軽に工場見学できる体制も整っています。

(掲載:2021年2月)

01 導入背景正確かつスムーズに出退勤管理を行うために最もベストな方法として浮上したのが顔認証

「出退勤管理への導入をきっかけに、映像技術全般を随所で有効活用していきたい」

企画管理部 システム課長の及川氏が語ります。「もともと当社では社員証のカードを出退勤時に通していたのですが、磁気カードなので回数を重ねると当然読み取りが悪くなってきます。また、当社ではそこで取得したデータをホストコンピューターに送り、勤怠管理をしているのですが、当時のシステムでは後から改ざんできてしまう可能性があることがわかり、コンプライアンスの問題から早急に改ざんできないしくみを検討する必要がありました。カードリーダーの保守期限がちょうど切れるタイミングだったこともあり、何か他にいい方法はないかなと検討し始めたのがスタートでした」。

企画管理部システム課
課長 及川 公晴氏
企画管理部企画管理課
胤森 加菜氏
総務部総務課
課長 塩原 進一氏
以前は磁気式認証。行列ができ無打刻者も多数いた。

どうしたら行列や無打刻を防げるかという課題

では、なぜカードをやめ、顔認証を採用するに至ったのでしょう。「最初は非接触のICカードなども検討していました。しかし、常に紛失の危険性がありますし、製造ラインの人たちは溶接をしていたり、電磁波で壊れたりする可能性もあるので、新たに選択する方法としては現実的ではないと」。また同企画管理部 胤森氏は「カードリーダーにカードを通す以外に、社員番号を打つという方法もあったのですが、どうしても滞留、行列が発生してしまいます。
あと、無打刻というのも年間でかなりの回数がありまして、それで本当に会社として管理できているのか、だったら手ぶらで、そこを通っただけで自動的に管理できる方法を模索すべきじゃないかということになったのです」。

目や掌紋によるチェックとも比較検討した上で決定

検討段階では、顔認証の他、目や掌紋によるチェックも挙がっていたと胤森氏は言います。「作業をされている方の中には、指紋が無くなってしまったという方もいたり、寒い時は読み取り精度が悪くなるという話もありまして、であれば、やはり顔認証がベストかなということですね。ちょうどスマートフォンでも顔認証の技術が導入され始めて、世の中のトレンドがそっちにシフトしつつあることも意識しましたね」。

02 選定理由立ち止まらないと認証できない他社の提案に対し歩きながらでも認証できる提案がアドバンテージに

入退出トンネルで顔認証。歩きながら認証できるため、滞留も解消。

顔認証といっても各社提供している中、キヤノンマーケティングジャパンをパートナーに選んだ理由について、「当然、他のベンダーさんとも話をし、いろいろと提案をいただきました。そうした中、キヤノンマーケティングジャパンが突出していたのは、歩きながらでも認証できる点ですね。他社はどこも一度立ち止まるのが基本で、顔を寄せて、はい撮ります、そうじゃないと顔認証はできませんよという提案だったんです。出勤時間になると、450人のうち半分以上がだいたい30分ぐらいの間に通過します。当然、誰かが止まると、そこでずっと続いてしまう。滞留してしまうんです。その点、素通りしてもしっかり認識されるというキヤノンマーケティングジャパンの提案はすごく魅力的でしたし、これが決定的な要因になりましたね」と及川氏。
「あと、世界有数の光学メーカーということで、カメラ自体の性能ももちろん違いました。認識率も段違いという話でしたし、顔認証のシステムとの相性の良さも感じました」と続けます。

Milestone XProtect®の優秀性も決め手の一つ

また、胤森さんは「あとは、顔認証の導入はもちろん、入退出のシステムを刷新することを決める前から、Milestone XProtect®という管理ソフトがとても優秀なこと、カメラとの連携でいろいろな使い方ができることを知っていたので、それもキヤノンマーケティングジャパンを選定した理由としては大きかったです」と語ってくれました。

03 導入後の成果従業員満足度の向上にも寄与し写真の撮り直しで認識率もほぼ100%を実現

最大5名まで同時認証。

「一つには、従業員満足度といいますか、自社を誇らしく思う気持ちにつながったようです。最初に導入テストをやった後、新型コロナウイルスの影響で正式導入が遅れたのですが、その間にも、社内ではいつ顔認証やるの?という声が結構聞かれました。従業員にとっては、やはり毎朝カードを出すというのは手間ですし、それが素通りでよくなることで、モチベーションアップにつながったという話は聞きますね」と及川氏。続けて胤森氏は「従業員が会社の変化を肌で感じるのは、自分の身に何かが変わったときだと思うんですよね。その点、顔認証を通じて最新技術を取り入れている会社というイメージを社内に植えつけられたのは成功だったなと思います」。また総務部 総務課長の塩原氏は、「ベテランの従業員たちにはカードリーダーのほうが安心だという感覚もあったと思うのですが、手ぶらでいいという便利さから社内でも違和感なく浸透してきました」と出退勤時の意識の変化について述べた上で、導入後に改善を加えた点についても語ってくれました。

懸念された認識率も写真の撮り直しで改善

「当社の場合、屋外で認証を行うケースもあるのですが、出勤時はどうしても朝日が刺すため、顔の輪郭がぼやけたりして、認識率が下がることがありました。あと、最近は皆さんマスクを装着されていますが、マスクの白と相まって色白の方がうまく認識されなかったり、顎にずらしたマスクが顔の色味を変えて誤認識を招いたりという現象も。そのあたり、写真をもう1回撮り直したりすることで、当初の60%から80%、今はほぼ100%近い認識率まで持ってくることが可能になりました」。

手元がフリーになり、アルコール消毒も容易に

顔写真の登録更新を適宜行いほぼ100%の認証精度に。

「ちなみに、現在コロナ禍ということで、出勤時に手をアルコール消毒してもらっているのですが、カードを読み込む必要がないので、通りすがりにスムーズに消毒をしてもらえるようになりました。そこは付随の効果というか、非常にありがたいです。手元がフリーになるというのは、思った以上にいいことがあるんだなというのは感じましたね」。

04 今後の展開製造ラインの生産性や安全性向上をはじめセキュリティやマーケティング面でも可能性は無限

最後に、カメラや顔認証のしくみを利用して今後どのようなことをやっていきたいか、今後の展望について伺いました。「Milestone XProtect®と併せて提案を受けたPerimeterDefenderは、画像に対して、ここからこっちに来たらアラートを出すなど、人の動きをちゃんと認識するところがとても優れていると伺っており、外周監視や危険箇所への侵入検知での導入を検討中です。また、動線だったり、何時に何人動いたとか、そういうこともわかるので、工場内の生産性を測るような使い方というのも今後検討していければと思っています」と語るのは及川氏。

通常時間外は、守衛室で顔認証。今後は業者の認証なども予定。

守衛室の鍵の管理にも活用を検討

続けて胤森氏は、「あとは鍵の管理ですね。今後、どうやってログをとりながら鍵を管理していくかというのが課題なので、例えば、顔が登録されていない人、すなわち顔認証で認識されない人は、守衛室の中にも入れないというしくみができないかなと今考えています」。

マーケティングへの活用という面でも可能性は広がる

そして、塩原氏はマーケティングへの活用についても言及します。「現在は新型コロナウイルスの関係で来場者も少なくなっていますが、当社では工場見学会を随時開催しており、多い時には月に何百件、一度に1000人規模の人が来場されることもあります。そうした際に家族構成や年齢、性別を取得できればマーケティングデータとして活きますし、ゆくゆくはどこにお客様の視点が集まってるかみたいなことも測定可能になっていくでしょうから、今後はそういった活用の仕方というのも積極的に導入していければと思います。それと、教育面ですね。エキスパートの人が作業をしながらどこに目線を向けているのかなど、紙で伝えようとすると難しい部分もカメラを使えばよりスムーズに伝えられます。技術伝承という観点でも、大きな可能性を感じているんです」。



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