映像鮮明化ソフトウエア Version1.0|特長
カメラ単体では避けられない低照度環境下でも視認性の高い映像監視が可能
港湾や沿岸の警備や事故の監視、国境付近での異常の監視、公共インフラ設備や重要施設の事故や災害時の監視などにおいては、昼夜を問わず緊急の対応を迫られ、撮影が困難なシーンを非常な遠方から捉えることが求められます。夜間監視や遠方監視においては、暗所特有のノイズやかすみの影響による鮮明度の低下が原因で、異常の見逃しリスクが高まるといった課題があります。
映像鮮明化ソフトウエアはキヤノンの超高感度カメラシリーズと組み合わせて使用することで、このような厳しい低照度環境下でも視認性の高い映像監視が可能です。
高精度かつ高速ノイズ低減処理と独自ディープラーニング技術
映像鮮明化ソフトウェアのノイズリダクション機能はディープラーニング技術を用いています。
キヤノンの多くの製品開発から得た、ディープラーニングに基づくノイズリダクションに関する知見と、対応するキヤノン超高感度カメラシリーズのイメージセンサーの特性に関する詳細な技術情報とを活かして、極めて高精度かつ高速でのノイズリダクション機能の開発を実現しました。
カメラ単体では避けられない夜間、肉眼では認識困難な低照度環境下などで発生するノイズに対して、高精度に低減処理を行うことが可能です。
夜間監視や遠方監視の映像鮮明化に役立つ「暗部明部補正」と「かすみ補正」
極端な明暗差や霞のあるシーンでは、暗部の黒つぶれや霞による映像全体のコントラスト低下が監視の妨げになることが想定されます。
このような映像の視認性を改善するために、映像鮮明化ソフトウエアには暗部明部補正とかすみ補正の機能を搭載しております。
「暗部明部補正」は、夜間の火災や船舶の監視では、炎や明るい照明に合わせて露出が補正され、暗部が見えなくなる黒つぶれが起こります。また昼間の洋上監視でも、太陽や海面の反射が逆光となり、監視対象の船舶が暗くなり、一方で照明などの明るい部分は白とびすることがあります。このような場合に、暗部と明部の輝度レンジを拡げる処理を行い、黒つぶれや白とびを低減します。
「かすみ補正」は、霞の影響で見えづらい被写体を見やすくなるように映像のコントラストを補正します。霞の影響でコントラストが低下した映像は、輝度レベルが中間値に偏り、明部と暗部の少ないメリハリのない映像になっています。そこで、中間地に偏っている輝度レンジを最大限に拡大し、映像全体のコントラストが高くなるように補正します。
シンプルなシステム構成例
映像鮮明化ソフトウエアはGPU搭載小型ボックスPCで動作します。映像入出力は3G/HD-SDIインターフェース接続を使用出来るため、超高感度カメラシリーズと3G/HD-SDIケーブルにて、直接繋げて使用することが可能です。
映像鮮明化ソフトウェアの操作は、ボックスPCのRJ-45型LAN端子に接続した設定用PCや、撮影場所から離れたオペレーションルームなどからIPネットワーク通信により行います。