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紙の請求書の電子データ化で業務の省力化とコスト削減を実現キヤノンメディカルシステムズ株式会社

業種:製造| 従業員数:5,451名 | 成果:コスト削減・業務効率向上

一人ひとりが「Made for Life」を胸に刻み、医療の発展に貢献し続けるキヤノンメディカルシステムズ
『患者さんのために、あなたのために、そして、ともに歩むために』。そんな想いを込めた「Made for Life」という経営スローガンのもと、1930年の創業より新たな価値の創造を追求し、世界中の人々の健康を支える医療機器メーカー。同社のルーツは、日本で初めてX線管の開発に着手した1914年にまでさかのぼります。100年を超える歴史の中で、MRIやCTなど、多くの医療機器を生み出し、さらなる技術力の進化をめざして2016年にキヤノングループに加入しました。
同社では、毎月行う紙の請求書の発行・発送業務にかかる膨大な労力が大きな課題に。そこで業務の効率化やコスト削減を図るため、キヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)の「請求書電子配信サービスbizform online 配信」を活用し、確かな成果を挙げています。経理センターの松本氏、川上氏、臼井氏、木村氏に、導入の背景や選定理由、運用の効果などについて詳しく伺いました。

01 導入背景毎月約8,000通にも上る請求書発行業務の効率化が急務に

医用関連企業や大規模な病院、個人経営のクリニックまで、多くの顧客を対象に医療機器の販売、修理・保守サービスを全国に展開しているキヤノンメディカルシステムズ株式会社。毎月行う請求業務の中で、同社では具体的にどういった課題があったのでしょうか。

従来の紙の書類と人の手に頼った請求書発行業務

経理センター 資金担当グループ長 
松本 和人 氏

栃木県の本社では、社内にある2台のプリンターを使って毎月約8,000通にも上る請求書を発行していました。それを封筒に入れて、郵送するという、まさにアナログなやり方です。プリンターをフル稼働するので、紙詰まりやシステムエラーなどが起きることもあり、想定以上に時間がかかる場合があります。追い討ちとなったのは、2021年の郵便法の改正。以前は2日ほどで届いていた郵便物が、5日くらいかかったり、土日をはさむともっと遅れたりするようになりました。どうしても早く請求書が欲しいというお客様に対しては、全国にある各支店からFAXやメールで個別に送付していたので、請求書関連の業務だけでも非常に人手や工数がかかっていたのです。

コストがかさむ事態が重なったことも大きな課題に

経理センター 資金担当 主任 
川上 智司 氏

また、請求書業務を行うのは、私たち経理センターだけでなく、請求データ作成は情報システム部門、印刷・封入・発送はドキュメンテーション部門や全国にある各支店の管理部門が担当していました。複数の部門が関わるので、業務が非効率になったり、コストがかさんでしまったりする現状に加え、課題が深刻化する決定打となったのが、導入から10年以上経っていたプリンターの老朽化。それと2024年秋からの郵便料金の値上げです。業務改善とコスト削減が急務となり、DX化やペーパーレス化に向けて本格的に取り組み始めました。そんな中で提案を受けたのが、キヤノンMJの「請求書電子配信サービスbizform online 配信」だったのです。すぐさま社内検討に入り、導入することにしました。

02 選定理由既存の請求書フォーマットの活用と顧客の要望を叶える技術力

紙の請求書に代わる新しい方法として、キヤノンMJのbizform online 配信を選択した理由はどこにあったのでしょう。提案内容や決め手となったポイントなどをお伺いしました。

あらゆる請求書フォーマットに対応できる機能性

経理センター 資金担当 主任
臼井 亜希子 氏

請求書を電子化してWEB配信で届けるサービスは複数あります。実際に数社の資料を集めて、それぞれの機能や特徴を検討しました。すると、ほとんどの製品がメーカー側で決めた請求書フォーマットが使われていたのです。一方で、キヤノンMJさんのbizform online 配信は、当社がもともと使用している請求書フォーマットをそのまま電子化できるので、その機能性にとても惹かれました。というのも、私たちのお客様は医用関連企業や大規模な総合病院、個人で営まれている街のクリニックまでさまざまです。請求書を処理する経理や事務担当の方、医師の先生方は日々、多忙な業務に追われているので、書類の様式が変わるとなかには抵抗感を覚えてしまう方も。そうしたニーズを踏まえると、請求書のフォーマットを変更するという選択肢はあり得ませんでした。さらに、シンプルな操作性や使い勝手の良さも決め手となりました。

高水準のセキュリティレベルに応える迅速かつ的確な対応

経理センター 資金担当
木村 珠穂 氏

当社では個人情報を含む請求書の取り扱いについて、社内システムのセキュリティ対策を厳重に行っています。一般よりも水準が高いため、当初は導入において大きな課題を想定していました。しかし、キヤノンMJさんはすぐに当社のセキュリティレベルに応えるためのに、迅速丁寧に対応してくれました。何度も通って相談に乗っていただいた親身な対応と、課題を解決するプロフェッショナルな技術力。そうした信頼性も、パートナーとして末長くお付き合いできると確信できたポイントです。

選定の3つのPOINT

  • ポイント1
    既存フォーマットの活用

    もともと使用している請求書フォーマットをそのまま電子化できる柔軟性

  • ポイント2
    高水準のセキュリティ機能

    一般よりも水準の高い当社のセキュリティレベルにも対応

  • ポイント3
    要望に応える親身な対応

    親身な対応と、課題を解決するプロフェッショナルな技術力

03 導入後の成果手作業による紙の請求書発行の業務負担がなくなり、コストカットにも成功

約140名分の手間と労力を削減

これまでは本社で約8,000通の紙の請求書を毎月発行していました。さらに、請求書が早く欲しいというお客様には、各支店の担当者約140名が個別に印刷・封入して送付するという業務フローでした。今回、bizform online配信を導入し、約8,000通のうちの50%以上を電子化してWEB請求書として配信しています。
また、現実的にどうしても紙の請求書でないと処理できないというお客様に対しては、オプションの郵送代行サービスも併用しているので、請求書発行業務のほとんどの手間と労力がなくなりました。

請求書発行業務における印刷・郵便費を20%カット

現在、請求書発行の新しい業務体制になってから数ヶ月経ちましたが、社内では目立った混乱や問題は起きておらず、成果は上々だと感じています。特に劇的に変わったのがスピード感。WEB配信は、毎日11時と15時の1日2回行っており、請求書がその日のうちにタイムリーにお客様に届けられるようになった点が大きなメリットです。以前は「請求書がなかなか配達されて来ないんだけど」といったお問い合わせがあることも。そうした電話対応もなくなり、「決まった時間に請求書を確認できるから安心」とお客様からも評価していただいています。
これまで手作業で紙の請求書を発行し、人海戦術で郵送やFAX・メールでの送付を行っていたわけですが、本社と各支店を合わせて140名以上の担当者の手間と労力が一気に削減できました。「月末・月初の業務負担が減った」「本来の営業サポート業務に時間を使えるようになった」といった現場の声も多く聞かれています。さらに、導入から3ヶ月間の時点で、請求書発行業務における印刷・郵便費は20%のコスト削減を実現できました。

WEB配信導入で得られた効果

  • 業務負荷軽減

    至急送付依頼への業務負荷軽減

  • リードタイム短縮

    データですぐに届く。受取先も高評価

  • コスト削減

    印刷・郵送のコストを大幅に削減

04 今後の展開さらなる業務効率化を追求し、積極的に社内のDX化を図っていく

bizform online 配信の導入によって、長年の課題となっていた紙の請求書発行に関わる業務の省力化とコスト削減を図った同社。
最後に、今後の取り組みや展望について伺いました。

自社と取引先がともにWin-Winになれる付加価値を

経理部門に限らず、社内の各部署では業務のDX化を積極的に推進しています。そうした中で、今回の導入における請求書の電子化とWEB配信の実現は、上層部でも高く評価されているので、bizform online 配信を活用した業務のさらなる充実化を図りたいと考えています。当面の目標は、請求書が届く「速さ」以外のお客様にとってのメリットを付加させること。bizform online 配信にはファイル添付機能があるので、例えば作業の見積書や医療機器を修理した際の点検表などを請求書と一緒に配信するといったサービスです。実用化に至るには、いつかの課題があるので、キヤノンMJさんと連携しながら実現できればと思います。
また、現状は請求書発行業務のうちの50%以上がWEB配信ですが、この割合を上げて、さらなる業務効率化をめざします。もちろん、取引先の協力が欠かせないので、そのためにもお客様に満足いただける付加価値の追求に取り組む覚悟です。

キヤノンメディカルシステムズ株式会社

■事業内容
医療用機器(X線診断システム、CTシステム、MRIシステム、超音波診断システム、放射線治療装置、核医学診断システム、検体検査システム、ヘルスケアITソリューション など)の開発、製造、販売、技術サービス
■従業員数:5,451名
■所在地:栃木県大田原市下石上1385番地
■設立:1948年(創業1930年)
■資本金:207億円

  •  本記事は取材時(2024年11月)のものです。

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