外為取引をはじめとする貿易書類の電子化で点検業務の効率化を実現株式会社みずほ銀行


業種:預金業務・有価証券投資業務・貸出業務・外国為替業務等|従業員数:2万4,784人|成果:生産性向上・従業員満足向上・働き方改革
日本を代表する金融機関として、高付加価値の総合金融サービスを提供するみずほ銀行
常に時代をリードし、変化する多様なニーズに応える金融商品やソリューションを手がける国内屈指のメガバンク。その中で外為事務第二部は、みずほ銀行における外為取引の貿易事務の中核を担っており、個人のお客様から中小企業、大企業までの多岐にわたる顧客に対し、専門的な外為サービスを提供しています。
同部では、紙の貿易書類による点検業務に掛かる過度な労力が大きな課題であったため、業務効率化に向けた書類の電子化をキヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)の「ドキュメントスキャナー」を活用し、確かな成果を挙げています。外為事務第二部の福田氏、加藤氏、桑田氏、澤木氏に、導入の背景や選定理由、運用の効果などについて詳しく伺いました。
01 導入背景世界中の国から届く紙の書類を扱う貿易事務の効率化が不可欠だった
長年にわたる国際的な商習慣により、IT化が加速する現代においても紙の書類でのやり取りがスタンダードであるという貿易事務。日々の業務の中で、同行では具体的にどういった課題があったのでしょうか。
非効率で時間のかかるアナログな業務が課題に

近年、全世界的な金融犯罪や経済制裁の対象取引などの増加を背景に、金融機関には貿易取引が様々な規制に違反していないかをより厳密に詳しく点検することが求められています。具体的な業務としては、世界各国から送られてくる膨大な数の紙の書類を各セクションで共有し、人の目で確認しながら業務システムに情報を入力するなどして点検処理を行っていくわけですが、大変な労力を要してきたのが実状です。そこで当部では点検上の重要項目となる企業や代表者の名前、国名といった書類上の固有名詞を間違えることなくシステムに入力する作業を効率化したいと考えていました。
多様な紙質の書類をどう適切にスキャンできるかが焦点に

世界中から送られてくる貿易書類は紙の大きさや質、厚さのほか、記載の様式もまちまちで、すぐに破れてしまいそうな極めて薄い紙のものも珍しくありません。あくまで一時的にお預かりしている書類なので、もちろん破損や紛失は厳禁です。ステイプルで綴じられた原稿も混在しており、電子化するにしてもスキャンの前工程で時間がかかると想定できたため、こうした課題をどう解決するかということにも頭を抱えていました。そんな中で提案を受けたのが、キヤノンMJの「ドキュメントスキャナー」だったのです。詳しい説明で可能性を見出し、社内検討を重ねた結果、直ちに導入することにしました。
02 選定理由多種多様な紙を高速スキャンできる高い搬送性能と親身な対応
紙の貿易書類を電子化する方法として、キヤノンMJのドキュメントスキャナーを選択した理由はどこにあったのでしょうか。提案内容や導入の決め手となったポイントなどをお伺いしました。
選定の3つのポイント
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さまざまな紙を
高速/安定してスキャン -
用途に合った
多彩な機能と操作性 -
親身な対応と
パートナーシップ
キヤノンドキュメントスキャナーがみずほ銀行の貿易事務業務にベストマッチ

絶対条件は、お客様からお預かりした書類をスキャンしても破損しないこと。万が一そんなことが起きてしまうと、みずほ銀行の信頼に関わるのはもちろん、補修する手間が掛かって逆に業務が非効率になってしまいます。実機によるデモンストレーションを行っていただいた際、私たちが普段から取り扱うものと同等の様々なサイズ、質感、厚みの紙が混在した書類束を高速かつ破損・紙詰まりすることなく安全にスキャンできると確認でき、当部のニーズに非常にマッチしていると実感できました。
また、スキャナーの設定を行うPC上の専用ソフト「CaptureOnTouch」についてもインターフェイスが分かりやすく操作が簡単で、用途に合わせて設定を自在に変更できるので魅力を感じました。さらに、データの保存確定前に追加でスキャンできたり、処理した用紙が白紙であれば自動で保存をスキップしたりするなど、幅広い機能が当行の業務にマッチしました。
親身な対応と細やかな導入フォロー

しかも、実機のデモンストレーションは何度も実施していただき、多くの職員がドキュメントスキャナーの機能を確認できました。今回の導入に関する担当者の数人だけでなく、貿易事務の業務に携わるほとんどのメンバーが実務をイメージしながら判断できたのも後押しになりました。キヤノンMJさんには親身に相談に乗っていただき、誠実かつ迅速に対応していただけたと思っています。そうしたパートナーシップを見せていただけたところも信頼できると確信できたポイントです。
03 導入後の成果1日数万枚にもおよぶ紙書類のデータ化と飛躍的な業務効率アップを達成
各工程の担当者が同時並行で業務処理できるように
貿易書類は1件の取引につき10枚から多い場合は1,000枚に及ぶことも。当部で取り扱う1日あたりの書類は数百件分となるので、日々、数万枚という膨大な数の紙をスキャンする計算となります。今回10台のドキュメントスキャナーを導入し、この作業は基本的に3名で行い、同時に採用した22台の電動ステイプルリムーバーのおかげでステイプルの針を外す手間もほぼありません。書類を非常に鮮明な画像にデータ化することで、AI-OCRの本格稼働への道筋が描けるとともに、紙の原本が手元になくても個人のPCから貿易書類や信用状の情報がいつでも簡単に閲覧できるようになって利便性が増したほか、紙の書類の取り扱いや保管にかかる負担も大幅に軽減されました。
点検業務においては工程別にチームを分けてドキュメントの全体チェックや固有名詞の入力といった作業をしています。以前のような原本書類を持ち回る方法では、前工程が終わらないと次工程に着手できずにタイムロスが生じていましたが、書類をデータ化することで複数の担当者が待ち時間なく同時並行で処理できるようなり、飛躍的な業務効率化が実現できました。さらに、業務のデジタル化によって教育面でも指導やスキルの共有がしやすくなり、体制強化が図れたことも成果と言えます。


用紙サイズや文字向きが異なる書類も自動で見やすくデータ化

また、多種多様な貿易書類のデータをカテゴリーごとに整理するため、当部では独自にQRコードを発行し、それを印字した紙を書類束の表紙にしてスキャニングを行っています。そのQR情報を「CaptureOnTouch」が読み込み、データ保存の際に自動でフォルダ別に仕分けしてくれる機能こそが、今回の業務改善を実現できた最大の要因の一つです。ファイル名や日付などでもフォルダ分けでき、設定は用途に合わせてフレキシブルに変更可能です。
そのほか、名刺サイズからA3までの用紙サイズ検知や文字向き検知、原稿・画像の傾き補正をはじめとした幅広い機能で、サイズや文字の向きがバラバラの書類束を見やすいフォーマットのPDFに自動生成。破損のリスクが高い薄い書類もオプションの「フラットベッドスキャナーユニット」でスキャンすることによりきれいにデータ保存してくれるのも魅力です。

04 今後の展開時代の要請に応えるため、さらなる業務効率化を追求していく
ドキュメントスキャナーの導入によって、早期に解決すべき課題となっていた貿易書類の電子化と業務効率化を実現した同行。最後に、今後の取り組みや展望について伺いました。
AI-OCRの本格稼働を視野に次のフェーズへ

貿易事務における法令対応が重視される中、処理すべき情報量はますます増大すると想定しています。ドキュメントスキャナーを最大限活用して業務のさらなる迅速化を図るほか、AI-OCRが本格稼働した際には文字の手入力といった業務負担が削減され、大幅な効率化が実現できる見込みです。キヤノンMJさんと連携して外為業務のさらなる効率化を検討したいと考えています。
株式会社みずほ銀行

事業内容:預金業務・有価証券投資業務・貸出業務・外国為替業務等
従業員数:2万4,784名
所在地:東京都千代田区大手町1-5-5
設立:2013年7月1日
資本金:1兆4,040億円
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本記事は取材時(2025年1月)のものです。
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