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最先端の映像技術で国際規格に則った高水準の生産管理体制をさらに強化タカナシ乳業株式会社

業種:乳製品全般の製造並びに販売|  成果:顧客・従業員満足度向上、業務効率の向上・安定稼働

「安全」「安心」「おいしさ」を追求し、健康づくりと新しい食文化づくりに奉仕するタカナシ乳業株式会社
牛乳やヨーグルト、チーズ、アイスなど、乳製品全般を製造する乳業メーカー。北海道、岩手、群馬、神奈川、岡山にグループ会社を含む7つの工場があり、低温殺菌牛乳、北海道純生クリーム、北海道モッツァレラといった商品は、全国の食卓で親しまれています。日本人の健康と豊かな食生活を支える製品づくりのため、同社では食品安全システム認証の国際規格である「FSSC 22000」の基準に則った生産・品質管理を徹底。その一貫としてキヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)の「入退顔認証サービス」を活用した管理体制の強化で、確かな成果を挙げています。設備管理部の水谷氏に導入の背景、選定理由、導入後の成果などについて詳しく伺いました。

01 導入の背景より良い生産管理体制の実現をめざし、社内設備をバーションアップ

日本の食品メーカーは、国の法律やガイドラインに則り、安全面や衛生面を含めた厳格な生産・品質管理体制の下での製造が義務付けられています。そうした実状の中で、具体的にどういった課題があったのでしょうか。

認証精度の不安定さと非接触による衛生性の向上

技術管理統括部 設備管理部 水谷 昌弘 氏

当社では、入退室管理において以前から指紋認証システムを使用しており、屋外から製造工場に入る際はもちろん、屋内でも各セクションの特定エリアに複数台を設置しています。工場のスタッフは衛生上、1日に何度も手洗いする決まりごとがありますが、段々と指紋が薄くなってくるケースもあります。特に冬場は手指の乾燥と重なって余計に指紋認証しづらくなるのが長年の課題でした。その結果、何度も認証し直して職場に着くまでに時間が掛かっていたほか、義務付けられている手袋をいちいち取るのが手間だったり、食品サンプルなどの荷物を持っている際は指をかざす動作が大変だったり、いろんなストレスが蓄積して常態化していました。導入から年月が経って性能が古くなってきており、そもそも認証端末を指で触れること自体が不衛生という意見が社内で出始めていたことも考慮して、認証システムの刷新に着手したのです。

大規模な設備リニューアルのパートナー探し

また、同じ時期に検討していたのが7工場に設置している相当数のフードディフェンス用に導入したネットワークカメラの全面リプレース。指紋認証システムと共通の社内基幹システムと連携した運用体制だったため、まとめてトータルに刷新できる方法を模索していました。こうした状況の中でご提案いただいたのが、キヤノンMJさんの「入退顔認証サービス」でした。慎重に社内検討を重ね、上層部と協議の上、承認を得て導入に至りました。

02 選定理由顔認証システムの機能性とキヤノン品質のワンストップ対応

セキュリティ面や機能性の向上をめざしつつ、指紋認証システムに替わる新たな方法として、キヤノンMJの入退顔認証サービスを選択した理由はどこにあったのでしょう。提案内容や導入の決め手となったポイントなどを伺いました。

顔認証が当社のあらゆるニーズにマッチ

指紋認証に替わる方法として、当社では非接触方式のいくつかのシステムを候補に挙げていました。まず1つ目が指や手のひらの静脈認証、2つ目が瞳のなかの構造パターンを読み取る虹彩認証。そして、最後が実際に導入した顔認証です。どの方法も何かに触れずに認証できるので衛生的でしたが、天候の影響を受ける屋外にも設置できることや個人データを読み込ませる際の操作の簡潔さを考慮し、最も当社の要望に合致していたのがキヤノンMJさんにご提案いただいた入退顔認証サービスでした。

逆光や暗い環境下でも認証できる機能性

新しい認証システムにおいては、まず屋外で運用できることが第一条件。加えて、当社の工場は交代制で24時間稼働している工場もあるため、夜の暗いなかでも認証できる機能性を求めていました。こうした要望を実現できると証明していただいたのが、導入前に実施してくださったトライアルです。昼間の逆光や暗い夜間の環境下でも認証できることをわかりやすく数値化して示してくださり、テストを重ねながら認証率を高める調整を行っていただきました。こうした親身な対応と確かな技術力が選定理由の一つです。

キヤノンの総合力とブランド力

最終的な決め手になったのは、工事における一貫体制。設備の取り付けから、配線、基幹システムとの連携作業に至るまで、外部の協力会社に頼ることなくワンストップで対応していただけることは、今回の大規模プロジェクトをお任せする上での大きな安心材料になりました。さらに、当初からカメラにおける『キヤノンブランド』の信頼性に惹かれており、世界中で愛用されている製品を生み出し続けているメーカーとしての長い歴史と高度な専門性を持つキヤノンMJさんは、将来にわたってお付き合いできるパートナーに相応しいと実感したのも重要なポイントです。

選定の3つのポイント、POINT1 要望を叶える顔認証の利便性、POINT2 優れた認証制度と機能性、POINT3 キヤノンブランドの信頼性

03 導入後の成果工場における入退管理の精度が高まり、従業員の通過がよりスムーズに

キャップやマスク着用時でも高い認証率

現時点では2つの工場で入退顔認証サービスを導入しています。当社の工場スタッフは、衛生服を着用していますが、場内に出入りする際はキャップやマスクを着けたままの状態で、スムーズに認証を受けられています。以前の指紋認証システムでは、個人データとの照合に多少のタイムラグが生じることもあったのですが、そのストレスは全くありません。顔認証は目と眉毛あたりが出ていれば認証が可能ですし、ハンズフリーで素早く通過でき、どこにも触れないので衛生的です。導入前のトライアルで体験したように、日差しが強い日、暗い雨の日や真夜中でも問題なくスピーディに認証できており、大変満足しています。さらに、顔認証に用いるネットワークカメラもリプレースした工場内のフードディフェンス用に導入したネットワークカメラも国内外で広く販売されており、故障した際に替えのカメラの在庫がないといった心配がなく安心です。フードディフェンス用のネットワークカメラはモニター越しでわかるようになり、映像の鮮明さにとても驚きました。

食品製造の各安全基準に適応し、生産管理体制の強化を実現

当社の各工場では、数百人規模の従業員が働いています。その一人ひとりの顔データを指紋の替わりに登録し直すのは手間が掛かると予想していましたが、入退顔認証サービスは事前にキヤノンMJさんからご説明を受けていた通り、既にある社員証の顔データを流用できたので、とてもスムーズに運用を開始できました。また、今回導入した入退顔認証サービスは、食品安全マネジメントの国際規格である「FSSC 22000」の認証を受けた工場に適したシステムで 、日本の食文化を支える食品メーカーとして、より進化できたことは何よりの成果ではないでしょうか。

実際の入退顔認証の様子
工場内の各入退場所に設置
工場内の各入退場所に設置

04 今後の展開立ち止まることなく安心・安全を追求し、食品メーカーの使命を果たす

入退顔認証サービスの導入によって、常にテーマとして掲げる生産・品質管理体制の強化を実現した同社。最後に、今後の取り組みや展望について伺いました。

先進の技術を模索し、進化し続ける

2025年度中には、残りの5工場において入退顔認証サービスを運用できるように動き出しています。それと並行してキヤノンMJさんにご協力いただいて、虹彩認証システムの導入も計画中です。カメラ技術が日々進化している中で、ビジネスパートナーとして常に情報交換し、利用できるモノやコトがあれば密に連携できればと考えています。日本の豊かな「食」を守り続けていくため、安心・安全を追求するのは私たち食品メーカーの使命。その責務を果たせるよう試行錯誤を繰り返しながら、これからも時代に合った生産・品質管理体制の実現に力を尽くす覚悟です。

タカナシ乳業株式会社

事業内容:乳製品全般の製造・販売事業
所在地(本社):神奈川県横浜市旭区本宿町5番地
設立:1950年4月13日
資本金:2億700万円
(2025年7月31日現在)

  • 本記事は取材時(2025年7月)のものです。

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