請求書のペーパーレス化を実現 物流業界の業務DXをリードしていく株式会社ランテック


業種:貨物自動車運送事業等| 従業員数:約2,900名| 成果:業務効率の向上・安定稼働、コスト削減
冷凍・冷蔵物流のオンリーワン企業を目指して日本全国を走り続ける株式会社ランテック
1953年の設立より多くの企業のビジネスを支え、品質管理を徹底した食品輸送に取り組んできた物流企業。冷凍・冷蔵の2つの温度帯に対応した「フレッシュ便」は、小口混載定温輸送のトップブランド。日本全国をカバーする物流ネットワークを24時間365日提供し、多種多様な商品を安全・スピーディに届けています。
同社では、毎月行う紙の請求書の発行・発送業務にかかる膨大な労力が長年の課題となっていました。そこで業務の効率化とコスト削減を図るため、キヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンM J)の「請求書電子配信サービス bizform online 配信」によるペーパーレス化に着手。その業務改革を牽引した情報システム部の前田氏、貞方氏、野口氏に導入の背景や選定理由、運用の効果などについて詳しく伺いました。
01 導入背景事業拡大とともに紙の書類による請求業務の負荷が増大
多くの紙の書類を使用した取引が長年の商習慣となっている物流業界。特に毎月行う請求業務は負荷が高まっていました。そのような状況の中、同社では具体的にどういった課題の解決に着手したのでしょうか。
時間と手間が掛かる請求書業務の効率化が急務に
当社では、全国22の拠点で紙の請求書を社内のプリンターで毎月発行していました。月初になるとプリンターが半日くらい稼働しっぱなしの拠点もあり、請求担当者のマンパワーに頼らざるを得ない状況に陥っていたのです。一方で業績は好調で、ありがたいことにお客さまは年々増え続けていました。当然、それに比例して請求業務はますます労力が掛かるように。そこで2023年から効率化を目指した業務改革を検討し始めました。さらに、すでに自社の業務DXを推進している取引先からクラウド上でのやり取りを求められることが多くなっていた事情も重なり、当社に適した請求業務のWEB化の検討を加速させてきました。
郵便・出力コストも年々増える一方
また、もう一つの大きな課題となったのが2024年の郵便料金の値上げ。このまま膨大な数の紙の請求書を郵送し続けると費用がかさむのが目に見えていたので、一刻も早くコスト削減を図る必要にも迫られていました。そうした中、数社にお声がけしたコンペに参加いただいて提案を受けたのが、キヤノンM Jの請求書電子配信サービス「bizform online配信(以下、bizform online)」だったのです。社内で検討を重ねた結果、総合的に評価させていただき、導入に至りました。



02 選定理由既存の基幹システムとの連携と当社の業務にマッチした多彩な機能
紙の請求書発行に代わる新しい方法として、キヤノンMJのbizform onlineを選択した理由はどこにあったのでしょう。
提案内容や導入の決め手となったポイントなどをお伺いしました。
既存の基幹システムとの柔軟な連携
当社では全国22の各拠点で請求書を発行していますが、その業務に欠かせない既存の基幹システムと連携できるかが第一条件でした。
bizform onlineは、それを難なくクリア。連携後のログインやシステム管理も問題なくスムーズに行える点にまず惹かれました。
さらに、キヤノンMJさんは当社の要望に親身になって応えてくださり、細やかで誠実なサポート力はパートナーとして信頼できると確信できたことが導入決断の後押しとなりました。
顧客のニーズに応える関連ファイル添付機能
また、請求書を送付する際、取引先から高速道路の料金明細や、入出庫伝票、商品の廃棄証明書といったさまざまな付属書類の提出を求められるのが物流業界の商習慣となっています。郵送の場合、案件によっては紙の書類を相当数同封しないといけませんが、bizform onlineは請求書と一緒に送信できる関連ファイル添付機能があるので、この業務を格段に効率化できるとイメージできたことも大きなポイントでした。
当社の業務に適した閲覧制限と公開前チェック機能
導入前にはトライアルを実施していただき、bizform onlineが総合的に優れているシステムだと十分に評価できました。この際、閲覧制限機能を体験し、実用性の高さを実感。当社では数千社の企業様と取引しており、支店ごとに担当案件のみを管理できる点が魅力的でした。
加えて、注目したのが公開前チェック機能。各支店長が請求書の内容を事前に確認・承認するという、徹底した業務管理に欠かせないフローに柔軟に対応できることも決め手の一つです。
選定の3つのポイント
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既存システムとのスムーズな連携
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明細書など関連ファイルの添付機能
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業務に適した閲覧制限と公開前チェック機能
03 導入後の成果約2,500社分の請求書をWEB化し、飛躍的な業務効率化とコスト削減に成功

郵送料や紙代などの費用を大幅カット
請求書の発行は引き続き既存の基幹システムで行い、送付をbizform onlineが担っています。自社サーバーとの連携については専用ツールを提供していただき、何の問題もなく導入できました。毎月、1拠点あたり100~200社分の請求書を発行していますが、現時点では約4割の取引先においてWEB化を実現できています。
一番のメリットは、コストカット効果。郵便料金の値上げ以降、増えていた郵送費を約4割削減できました。もちろん、WEBに移行する取引先が増えればさらに抑えられますし、出力費や紙代を含めると、それ以上の費用を削減できたと見込んでいます。
業務の省力化とサービス品質の向上を実現

これまで紙の請求書の発行は、各拠点1~2名で担当。社内で専用の用紙に出力するだけでなく、数百枚を超える書類の束を1枚1枚折って封入して郵便局へ持って行き、その場では重量あたりの料金計算が済むまで待機したり、規格オーバーの場合は封入し直したり、大変な手間と労力が掛かっていました。導入後は格段に効率化でき、作業時間的には4~5割ほど削減できたのではないでしょうか。書類の不一致などの人的ミスの軽減にもつながり、時間に余裕が生まれた分、チェック作業に注力できるようになりました。
また、今回の業務改革は、取引先の評価も上々です。請求書をすぐに送ってほしいお客さまや、電話口で請求書の中身を確認しながらやり取りしたいといったお客さまのご要望に素早く対応できるので、サービスの質向上・営業面でも役立っていると実感しています。
04 今後の展開自社システムと連携しながら、さらなる業務改革に挑戦していく
bizform onlineの導入によって、長年の課題となっていた紙の請求書発行に関わる業務の省力化とコスト削減を図った同社。最後に、今後の取り組みや展望について伺いました。
限られた人材を有効活用できる業務体制を目指す

現状維持ではなく、まずは請求書の送付をWEBに移行する取引先を拡大できるよう取り組みます。
それともう一つは、システムの機能拡張。bizform onlineの関連ファイル添付機能と連携して、多くの付属書類をよりスムーズに送信できる自社システムの開発が完了しているので、現在はその実用に向けて動いている段階です。
さらに、キヤノンMJさんに協力いただきながら、当社の業務に合わせたbizform onlineの性能アップを実現できたらと期待しています。物流業界の業務DXは、避けられない課題です。少子高齢化が進む日本においては、今後ますます人材不足が加速するので、業界のオンリーワンを目指す企業として当社も積極的にチャレンジしたいと考えています。
株式会社ランテック

事業内容:貨物自動車運送事業等
従業員数:約2,900名
所在地:【本社】福岡県福岡市博多区古門戸町4-26
創業:1953年7月
資本金:5億1,980万円
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本記事は取材時(2025年5月)のものです
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事例紹介(日本通運株式会社様)
月平均75,000件にも及ぶ請求書発行にかかる時間や人手が課題となっていた中、特定の部署から電子配信に切替えをスタートし、電子発行10,000件を突破。コスト削減、業務効率向上を着実に実現しています。
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事例紹介(YKKビジネスサポート株式会社様)
6,000社を超える仕入先に対して発行している検収明細の電子化を推進し、コスト削減やリードタイム短縮、作業工数削減を実現しました。
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