ノンコア業務である預貯金等照会業務をセンター集約化にて対応することで、金融機関の『業務負荷軽減』と『コア業務へのシフト』を実現します。

行政機関から銀行や生命保険会社などの金融機関に対して行っている、書面による預貯金等の取引情報調査をキヤノンの集中処理センターにてアウトソーシング可能な運用体制を構築しました。これにより、金融機関の預貯金等照会業務にかかる時間を削減し本来実施すべきコア業務へのシフトを実現します。
また通常の手入力によるデータ化だけではなくOCRシステムを活用することで、照会データ作成作業の業務効率化を図りコストを抑えたBPOサービスを提供します。

社会保障や税の公平性担保のため、行政機関から銀行や生命保険会社などの金融機関に対して実施される預貯金等の取引情報の調査は、年間約6,000万件にも上ります。
行政機関からの照会方法はこれまでの書面（紙文書）での調査から電子データでの調査へと移行が進む過渡期であるものの、依然書面による照会依頼が多くを占めており、照会作業や郵送作業、紙の保管など、煩雑な業務フローが金融機関の大きな課題となっていました。
本ソリューションでは、預貯金等照会業務のデジタル化に向けた体制構築と業務フローの見直しを推進し、書面による預貯金等照会業務を集中処理センターに集約する運用体制を構築しました。
行政機関からの書面による照会に対し、通常の手入力によるデータ化だけではなくOCRシステムを活用することで照会データ作成にかかる作業時間を短縮し、対応コストを抑えたBPOサービスを提供します。

キヤノンのBPOセンターにてスキャナやプロダクションプリンター等のキヤノンデバイスやOCRシステムを活用し、「照会受付」～「照会データ作成」～「照会」～「回答書・郵送」までの一連の業務を一気通貫でアウトソース可能な運用体制を構築しています。
これにより、金融機関は早期に業務フロー変更とデジタル化の推進が可能となり、これまで預貯金等照会業務の調査・回答にかかっていた時間とコストの削減を期待できます。

高精度な独自の非定型OCR技術により、行政機関ごとに異なる書式の照会依頼書への対応が可能なため、通常の手入力によるデータ化と比較し、カナ氏名や生年月日等の照会依頼データ作成作業を効率化することが可能です。
ただし、千種類以上ある照会依頼書すべてにOCRシステムを適応させることは難しいため、照会依頼書の特性を考慮して手入力とOCR入力を仕分けることにより、OCRシステムを最大限生かした業務設計を行っています。
例えばカナ氏名の文字ポイントが小さい、罫線に文字が重なっている、等の照会依頼書は前処理の段階で手入力に仕分ける運用を行うことで、より効果的な処理フローでBPO作業を実施します。
照会依頼書全体の約80％に対するOCRシステムの活用を見込み、照会データ作成にかかる作業時間の短縮と、高効率でコストを抑えたBPOサービスの提供を実現することで、お客さまの業務改革を支援していきます。