モバイルサーマルプリンターの基礎知識と選び方
お役立ち情報
外出先、お客さま先などで紙を出す際に便利な、モバイルサーマルプリンターの基礎知識、選び方について解説します。
目次
- モバイルサーマルプリンターとは
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インクジェットプリンターとの違い
- 印刷の仕組み
- 用紙タイプ
- 感熱紙の種類
- メリット
- 注意点
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検針業務
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営業/渉外業務
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フィールドサポート
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1)どのような帳票を印刷したいのかを明確にする
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2)印刷方法を明確にする
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3)アプリケーション開発を伴う場合、開発ツール(SDK)及びサポートがあるか確認する
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4)現場での運用を想定して検討する
1.モバイルサーマルプリンターとは
モバイルサーマルプリンターとは
感熱紙と言われる専用の用紙を使って印刷する、持ち運びに便利なプリンターです。
ペーパーレス化目的でタブレットを導入し電子化しても、結局お客さまから作業報告書などを「紙」で要望されることが多い・・・、スマホやタブレットから簡単に「紙」を出力したい・・・、そんな時に便利なのがモバイルサーマルプリンターです。
持ち運びに便利な理由は2つあります。
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感熱紙は熱で発色する紙なので、予備のインクを持ち歩く必要がない
- A4用紙が印刷できる大きめのモデルでも重量は600g前後と軽量、本体サイズも鞄に入るサイズで、持ち運びを考慮した設計になっている
感熱紙というと、直ぐに印字が薄くなってしまうイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれません。最近では技術が進歩していて、保存可能期間も長くなっています。感熱紙に関しては後ほど解説します。
インクジェットプリンターとの違い
持ち運び可能なプリンターにはインクジェットタイプもあります。カラー印刷が必要な場合はインクジェットプリンター、持ち運びやすさを重視する場合はモバイルサーマルプリンターがおすすめです。
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※1
一部カラー印刷が可能なモデルもありますが、モノクロ印刷のみが多いです。
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※2
機種により重さは異なります。モバイルサーマルプリンターでは比較的大きめのA4印刷対応モデルを例に記載しています。
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※3
機種により重さは異なります。A4印刷対応モデルを例に記載しています。
2.モバイルサーマルプリンターの仕組み
モバイルサーマルプリンターの印刷の仕組みと対応する用紙タイプ、感熱紙の種類について解説します。
印刷の仕組み
ここではキヤノンのモバイルサーマルプリンターで採用しているダイレクトサーマル方式について説明します。感熱紙という、表面に特殊な薬品が塗られている用紙を使用します。本体のサーマルヘッドから熱を伝えることで「化学反応」を起こし、熱をあてた部分の色が変わり、印字を実現します。
用紙タイプ
対応する用紙タイプは大別してロール紙、カット紙の2種類です。
(1)ロール紙
長い紙をロール状に巻いた用紙です。カット紙に比べ連続的に印刷でき、長さを調整できることがメリットです。ロール紙は情報量に合わせて出力する用紙の長さを変えられるため、スーパーのレシートにも使われています。
(2)カット紙
オフィス用紙のように固定サイズにカットされた用紙です。ロール紙と異なり丸まっていないので、印字後に用紙がカールする「巻きぐせ」はほとんどないため扱いやすいです。鞄に用紙を収納しやすいのもメリットです。
感熱紙の種類
感熱紙の保存可能期間によっても、種類が異なります。
(1)普通紙(高感度紙)
発色は良いが保存期間は3年~5年と言われています。
(2)高保存紙
発色は高感度紙に比べると劣る場合もありますが、保存期間は7年~10年と言われています。
色々な種類があり、どの用紙を選ぶか迷われると思います。基本的な考え方として、定型サイズの帳票であればカット紙、そうでなければロール紙を選ぶといいでしょう。また、普通紙か高保存紙かは社内で定められた保存期間などで決めることができるかと思います。
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※
( )内は用紙幅、サイズ
3.モバイルサーマルプリンターのメリット・注意点
モバイルサーマルプリンターのメリットや、導入する上での注意点について解説していきます。
メリット
(1)本体が軽く、持ち運びに便利
構造がシンプルで、A4用紙が印刷できる大きめのモデルでも600g前後と軽量で鞄に入るサイズになっています。外出先でお仕事をされる方は、書類やその他機材も持ち歩くことが多いため、軽量、コンパクトであることが重要です。
(2)予備のインクを持ち歩きは不要、インク切れの心配なし
インクを使わず出力する構造のため、インク切れの心配もなく、インクを交換する手間がかかりません。
(3)故障などのトラブルも少ない
本体の構造がシンプルなので、故障などのトラブルも比較的少ないです。また外で使うことを想定しているため、耐久性/堅牢性も考慮した設計になっています。外で故障した場合、修理や直ぐに代替機を用意するのは難しいケースも多く、トラブルが少ないことは、大きなメリットになるでしょう。
注意点
(1)モノクロ印刷に特化している
カラー印刷ができないモデルも多いので、モノクロ印刷に向いた帳票での利用がおすすめです。
(2)感熱紙の保存に考慮が必要
感熱紙は用紙の特性上、日光や湿気に弱いため、注意が必要です。長期保存したい場合は高保存紙がおすすめです。高保存紙は7年~10年と長い期間の保存が可能です。
4.モバイルサーマルプリンターの活用シーン
持ち運びを前提としているので、水道・ガス・電力といったインフラ、渉外業務やフィールドサポートなど外回りをする現場で多数使われています。工場や物流現場などでも幅広く利用されています。
検針業務
水道・ガス・電力の検針表の出力などに使われています。
例えば、大分ガス様ではキヤノン製ハンディターミナル「PRea(プレア)GT-3」とともにキヤノン製モバイルサーマルプリンターBP-100(3インチロール紙対応)をご採用頂いております。
営業・渉外業務
商品の見積書や受取書などをお渡しする用途で使われています。
例えば、みずほ信託銀行様では、物件をお預かりした際、紙の取次帳にその物件を記載し、お客さまに受取書をお渡しする取次業務をタブレットで電子化すると共に、キヤノン製モバイルサーマルプリンターBP-F600(A6カット紙対応)をご採用頂いております。
フィールドサポート
修理完了報告書の発行などのケースで使われています。
例えば、ある水道衛生設備工事業者様では、訪問先での見積・報告書・領収書印刷に、キヤノン製モバイルサーマルプリンターBP-F400(A4カット紙対応)をご採用頂いております。
また昨今では、ペーパーレス化が進み、現場帳票をタブレットなどのスマートデバイスで行う企業も増えてきました。一方で、お客さまからはこれまでのような紙帳票での提示も求められることも多いため、ペーパーレス化に踏み切れないということもあるかと思います。
モバイルサーマルプリンターを併用することで、電子化しつつも紙帳票を出力でき、顧客満足度と社内のデジタル化を両立することが可能です。
その他の利用シーンを製品ページにまとめていますので、下記リンクをご参照ください。
5.失敗しないモバイルサーマルプリンターの選び方
モバイルサーマルプリンターを選定する上で、考慮に入れたいポイントをご紹介します。
1)どのような帳票を印刷したいのかを明確にする
見積書、受取書、レシートなど帳票の種類によって、適正なサイズ、用紙タイプと感熱紙種類、印刷品質(印字の綺麗さなど)が決まります。これらを明確にし、対応したプリンターを選定します。
2)印刷方法を明確にする
PC、スマートデバイス、ハンディターミナルなど、出力指示をかけるデバイスによって印刷方法が異なります。PCから印刷する場合はプリンタードライバーを使うことが多いです。スマートデバイスから印刷する場合はOSの印刷機能(iOSのAirPrintなど)を使用することもあります。また、ハンディターミナルなどから印刷する場合はアプリケーション開発が必要な場合があります。このように出力指示をかけるデバイスで実現したい印刷方法を明確にし、その印刷方法にプリンターが対応しているかを確認しましょう。
また、出力指示をかけるデバイスとプリンターの接続のインターフェースも考慮にしましょう。USB接続やWi-Fi接続、Bluetooth接続など様々方式があります。ご利用環境に適したインターフェースに対応したプリンターを選定する必要があります。
3)アプリケーション開発を伴う場合、開発ツール(SDK)及びサポートがあるか確認する
基幹システムやアプリケーションからの出力など、開発が必要となる場合、SDK及びサポートが重要です。SDKが提供されているか、開発サポートがあるかなどを事前に確認するといいでしょう。SDKとは印刷機能を実装するために必要な文書、サンプルコードなどをまとめたものです。
4)現場での運用を想定して検討する
現場の意見も聞きながら、プリンターの大きさ、重量、持ち運びケースの有無など使いやすさも考慮に入れましょう。大きさや重さを例にあげると、鞄に入れてもかさばらないか、重くて負担にならないかといったことが考えられます。
弊社では検証用の貸出機をご用意しております。ぜひ実際に機械を試しながら、現場の運用に沿うかをお確かめ下さい。下記のお問い合わせフォームで該当の製品をチェック頂き、備考欄に「検証機借用希望」と記載の上お問い合わせ下さい。
6.モバイルサーマルプリンターでよくある質問
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Q2印刷した用紙はどのように保管すれば良いですか?
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A2
用紙は日光や熱、湿気には弱い特性があります。長期保管をしたい場合は乾燥した冷暗所に保管するのがおすすめです。
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Q3印刷指示はどのように行うのですか?
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A3
オフィスや家庭で使われるプリンター、複合機と基本的には変わりません。プリンタードライバーをインストールし、プリンタードライバーから出力指示を行います。スマホ、タブレットからのダイレクト印刷に対応しているものもあります。またSDKが提供されている機種もあるので、開発は必要となりますが、システムから出力指示を出すこともできます。
7.まとめ
モバイルサーマルプリンターは感熱紙を使って印刷し、持ち運びに便利なプリンターです。きっと様々な現場業務で活用できるでしょう。
モバイルサーマルプリンターについて興味が出た、モバイルサーマルプリンターをどう選べば良いかわからない、質問したいなどがございましたら、お気軽に下記問い合わせフォームの備考欄に記載の上、ご連絡ください。お客さまの業務に合わせたプリンターをご提案させて頂きます。
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