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紙図面をデータ化・PDF化してペーパーレスを実現する方法図面共有アプリ解説シリーズ vol.3

公開日:2026年2月19日

目次

紙図面の管理に手間がかかり、探すだけで時間が過ぎてしまう──そんな課題を抱える建設業・製造業の中小企業は少なくありません。本記事では、紙図面をデータ化・PDF化してペーパーレスを実現する方法を、初心者でもわかりやすく解説します。
紙図面の電子化を検討している担当者の方が、導入手順・メリット・活用方法まで一気に理解できる内容です。ぜひ、業務改善のヒントにご活用ください。

図面をデータ化・電子化する方法

紙図面のデータ化・電子化には「自社でスキャンする方法」と「外部サービスを利用する方法」の2つがあり、目的や量に応じて選ぶことが最適です。

自社で図面をスキャンしてPDF化する

紙図面をスキャナーで読み取り、PDFデータとして保存する最も基本的な電子化方法です。
A0・A1など大判図面を扱う業種では、大判スキャナーが必要ですが、社内に導入することで社内で完結できるのが最大のメリットです。

手順(例)
手順1 図面の折り目・破れを事前に確認 手順2 スキャナーにセット 手順3 解像度(一般的には200~300dpi)を設定 手順4 PDF形式で保存 手順5 ファイル名を「図面番号_改訂番号」などのルールで整理
ポイント!
  • PDFにすることで閲覧しやすく、メールやクラウドへのアップロードも簡単
  • 「OCR」(文字認識)を使うと、図面タイトルなどで検索できるようになる
この方法が向いているケース
  • 図面の枚数が少ない
    数十枚程度であれば、社内でスキャンする方がコストを抑えられます 
  • 頻繁に図面を電子化する必要がある
    日常的に新しい図面が発生する業種では、社内で完結できる体制が便利です。 
  • 機密性の高い図面を扱う
    外部に持ち出さず、社内で処理することで情報漏えいリスクを低減できます。 
  • A0・A1など大判図面を扱う場合には大判スキャナーをすでに保有している
    ​追加投資が不要で、すぐに電子化を始められます。

図面のデータ化・電子化サービスを活用する

電子化作業を外部の専門会社に依頼する方法です。
大量の図面を短期間でデータ化したい企業に向いています。

特徴
  • 大判図面・古い図面・劣化図面の扱いに慣れている
  • PDF、TIFF、CADデータなど希望形式で納品可能
  • OCR処理・ファイル名付け・フォルダ整理まで丸投げできる
  • 原本の引き取り・返却にも対応
この方法が向いているケース
  • 図面が大量にある
  • 社内に大判スキャナーがない
  • 過去図面もすべて整理したい
  • 専門家に任せて精度を高めたい

スキャンとデータ化・電子化サービスのメリット・デメリット

コスト優先ならスキャン、効率と精度優先なら外部サービス。

方法 メリット デメリット 向いている企業
スキャン(自社内)
  • 最小コストで開始可能
  • 必要なときにすぐ電子化できる
  • 外部にデータを渡す必要がない
  • 大判スキャナー導入費がかかる
  • 作業時間が社内に発生
  • 読み取り精度に差が出やすい
小規模・必要図面のみ電子化したい企業
電子化サービス(外部)
  • 大量の図面も短期間で完了
  • 高精度なスキャン・OCR
  • ファイル名整理まで依頼可能
  • コストは自社スキャンより高め
  • 原本の受け渡しが必要
図面が多い企業、社内工数を割けない企業

現場の図面量や人員を考慮し、最適な方法を選ぶことが成功のポイントです。

データ化・電子化のメリット

紙図面のデータ化・電子化は、ペーパーレス化にとどまらず、業務効率・共有性・保管性などでの効果があり、現場のメリットが大きい取り組みです。

ペーパーレス

紙図面をPDFデータにすることで図面置き場が不要になり、保管スペースの削減につながります。
また、印刷コストの削減・紙の紛失リスクの低減・劣化の防止 といった、改善効果が大きく、これが電子化における重要メリットです。

検索性が向上し、図面を探す時間が削減できる

紙図面の場合、「どこに保管されているのか」「誰が持っているのか」を確認するだけで手間と時間がかかります。

データ化すれば

  • ファイル名検索
  • OCRによる文字検索
  • 図面番号・工事名での絞り込み

が可能となり、探す時間を大幅に削減できます。
年間数十時間分の業務効率化が期待できます。 

共有がスムーズになり、最新図面の管理ミスを防げる

電子化された図面は、メール・クラウド・共有フォルダで即共有できます。
紙図面のように「最新版が現場に届いていない」「旧版を使ってしまった」というリスクが減り、品質トラブルの防止に直結します。
またスマホ・タブレットでも見られるため、外出先でも確認可能です。

災害・劣化から図面を守れる(バックアップ可能)

紙図面は湿気・経年劣化・火災などによって消失する危険があります。
データ化すれば 

  • クラウドへのバックアップ
  • 外部ストレージへの二重保存

が可能になり、重要図面を長期に確実に保管できます。
BCP(事業継続計画)の観点でも非常に重要なメリットです。 

データ化・電子化した図面を簡単に共有するサービス

電子化だけでは不十分で、共有・更新の仕組みまで整えることで真の業務効率化が実現します。

図面共有の重要性

データ化しても「どこに置くか」「誰が最新版を管理するか」が曖昧だと、結局混乱が続きます。
図面の共有は、建設・製造の現場では非常に重要です。紙図面の運用では、最新版の図面が現場できちんと使われているか把握しづらく、ミスの原因になりがちです。
データ化しても、メールやチャットで共有すると「最新版がどれかわからない」問題が発生することがあります。
特に建設業・製造業では改訂が頻繁に発生するため、

  • 最新図面の共有漏れ
  • 古い図面の再利用
  • 不整合から生じる手戻りや追加費用

といったトラブルが発生しがちです。
図面をPDF化した後は、“最新版を正しく共有できる仕組み”が不可欠であり、専用サービスの利用が効果的です。

最新図面をかんたんに共有できる「最新図面かんたん共有パック」とは?

「最新図面かんたん共有パック」は、PDF化した図面の共有・管理を手軽に実現するサービスです。

主な特徴
  • 図面の印刷時に付与するQRコードで紙図面でも最新版か確認可能
  • スマホ・タブレット・PCで閲覧可能
  • セキュリティ対策済みで安心

これにより、紙図面で起きがちな「どれが最新かわからない」「古い図面を使ってしまった」という問題を解消できます。

まとめ

紙図面をデータ化・PDF化することは、単なるペーパーレスではなく、業務効率化・品質向上・コスト削減・リスク対策 といった多くのメリットをもたらします。
電子化の方法は​

  • 自社でスキャン
  • データ化サービスを利用

の2つがありますが、図面量・精度・スピードに応じて選ぶことで最適化できます。
さらに、データ化した後は、最新図面を確実に共有する仕組みを導入することで、電子化の効果を最大限に引き出せます。
図面のデータ化(PDF化・ペーパーレス)を検討する企業にとって、電子化は「いますぐ始められる業務改善」です。ぜひ本記事を参考に、自社の電子化を進めてみてください。 

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