広告撮影の現場で、EOS R5の実力を検証。New Photography Style
EOS R5 × 平山ジロウ氏
EOS最高解像性能※1、飛躍的進化を遂げたAF性能、世界最高※1 8.0段※2の手ブレ補正効果など。
EOS R5はそのすべてにおいて期待を凌駕する完成度を実現しています。
5の系譜を受け継ぎ、5の新たな世界を切り拓く、革新のフルサイズミラーレス。
EOS R5の実力について、広告写真を中心に幅広く活動する平山ジロウ氏に伺いました。
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2020年7月8日現在発売済みのキヤノン製レンズ交換式デジタルカメラにおいて(キヤノン調べ)。
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CIPA試験基準。RF24-105mm F4 L IS USM、f=105mm 時。
このカメラの画像は濃密だ。こってりとした深みがある。
━ EOS R5の画質の印象について教えてください。
今回、まず化粧品メーカーのビューティーの撮影で使用したのですが、EOS 5D Mark Ⅳに比べてダイナミックレンジが大幅に向上したように感じました。また、EOS R5のRAWデータは、何と言ったらいいのかな、ポジフィルムのようなコクというか、こってりとした深みがありますね[作例1]。
RAW現像は慣れるまで難しいと思うが、この画質は本当に素晴らしい。薄っぺらな画像はいくら画像処理しても何も得られない。しかしEOS R5の画像には深みがある。だから、じっくり向き合い現像にこだわりたくなる。まさにプロの醍醐味です。深みのある画像からは引き算ができるので、そういう意味では表現の幅も広がると思います。
構図の自由度が大きくなる。ボディー内手ブレ補正&協調ISの効果。
━ 手持ち撮影を試していただいたそうですね。
そうですね。化粧品メーカーのビューティーの撮影では、見た目でブレを感じない程度の仕上がりでもNGの場合があるので三脚を使用するケースが多いのですが、70-200mmを手持ちで撮影してみました。IS付きレンズだけの手持ち撮影では、ストロボを使用していても何割かブレがでます。
ボディー内手ブレ補正とレンズ内手ブレ補正の協調制御で、EOS R5はブレを感じるカットが私の感覚では1割以下に抑えられている。まつげにもきっちりピントが来ているし、肌のキメまでしっかり描写できています[作例3]。手ブレ補正で、三脚から解放されアングルや構図の自由度が大きくなる。新しい画に出会える可能性を高めてくれるんじゃないですか。
瞳AFの凄さを実感。ピント合わせから初めて解放された。
━ 進化を実感されたのはどんな点でしょうか。
やはりAFの進化は凄まじい。ビューティーの撮影では、しっかり瞳を合わせる必要がありますが、瞳AF、そして測距エリアが広がったことも合わさって、このカメラで本当にピント合わせから初めて解放されたと感じました。
EOS 5D Mark Ⅳでは、被写体を測距エリアに入れて一度ピントを合わせてから構図をやり直し、さらに瞳のピントを微調整するなんて離れ業を一瞬でやっていましたが、EOS R5では、構図や、一瞬の表情に集中して撮影できる。プロの仕事を支えてくれるカメラだと思います。
EOS 5D Mark Ⅳからの乗り換えも安心。レンズ資産も活かせる。
━ EOS R5、プロの道具としていかがですか。
EOS 5D Mark Ⅳを使っている方には、使用感はとてもいいいと思います。EOS Rは操作性が明らかに違っていましたが、EOS R5は質感を含めてやはり「5」なんだと感じました。短時間で慣れるしマニュアルも見る必要がないくらい。機能の割り当てもカスタマイズが自在だから、プロの仕事に合わせた快適な使い方ができるはずです。
私が心配していたのはTS-Eレンズ。化粧品の商品撮影などではTS-E90mmの頻度はかなり高いんですね。今回TS-E90mmを目一杯あおった撮影でも問題なく使用できました。EOS 5D Mark Ⅳからの乗り換えでもマウントアダプターを使用することで、EFレンズの資産は問題なく活かせます。EOS R5はさまざまなジャンルのプロフォトグラファーの要求に応えてくれるカメラだと思います。
平山ジロウ(ひらやま じろう)氏
1967年1月31日生まれ。1986年東京写真専門学校を中退し近藤達寛氏に師事。1987年株式会社東京アドデザイナース写真部に入社。1999年からフリーランスに。人物、タレント、料理、商品、建築撮影などジャンルを問わないオールラウンダーとして活躍。キヤノンをはじめ多くの大手企業の広告写真を担当している。広告写真を中心に幅広い撮影活動を展開する一方、撮影セミナーの講師を行うなど活動の場を広げている。日本広告写真協会(APA)会員。
URL:https://www.jiro-hirayama.net
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