EOS Rシステムの進化点をブライダル撮影で体感。New Photography Style
EOS Rシステム × 渡辺和男氏
35mmフルサイズミラーレスカメラEOS R、レンズ設計の自由度を高めたRFレンズ、そして豊富なEFレンズが活用できるマウントアダプター。これらから構成される「EOS Rシステム」の高画質・高機能をブライダル撮影の現場で体感。
渡辺和男氏(渡辺写真館)のインプレッションをお届けします。
軽いから、長い時間の手持ち撮影でも疲れにくい。
━ ロケーション撮影で使用されたそうですね。
ええ、ブライダルのロケーション撮影で使ってみました。EOS 5D Mark Ⅲと併用していて感じたけれど、ボディが軽量なのはありがたいね。機材が軽いと疲労感が少ない。液晶モニターもきれいだ。輝度や明るさも問題なく、ロケーションでも、いつもと同じ感覚で使えました。
ファインダーをのぞいたまま、タッチパネルの操作でピント位置を調節できる「タッチ&ドラッグAF」も試してみました。これを使いこなすには、個人的にはもう少し慣れが必要かなと思った。EVFでファインダー内の情報量が充実しているのはすごくいいね。のぞいたまま、いろいろな機能を設定できるのは便利だと思います。
表現力を拡大する「ドロップインフィルターマウントアダプター」 。
━ ロケーション撮影で有用だと思うことは?
写真館の資産であるEFレンズを活用できるマウントアダプター。「これは使える」と話しましたが、このマウントアダプターには「ドロップインフィルター」モデルもあります。
簡単にフィルター効果を出せるアダプターで、日中シンクロやスローシャッターでの撮影には有効だと思います。ダイヤルで偏光効果や減光量を調整できるから、フォトグラファーの意図に沿った表現を行えるので便利ですね。
約3030万画素、フルサイズミラーレスの描写力。
━ 画質や色彩についてはいかがですか。
カメラが持っているホワイトバランスが秀逸だと思いました。設定をしっかりすれば微調整だけで素晴らしい色になる。また約3030万画素、35mmフルサイズセンサー、新しいRFレンズがもたらす解像感はかなり高いと言えます。
写真館のポートレートでは衣装の質感や色彩の描写も重要です。EOS Rは映像エンジンも当然進化しているのでしょう。とてもニュートラルな発色で、たとえば赤もより自然な赤になっていて、それはありがたい。画質がしっかりしているところは、やっぱりEOSらしいなと思いますね。
写真館の撮影領域を拡げる新たな武器。
━ 業務で使用した感想を教えてください。
写真という商品のことを考えたときにはシングルスロットに不安を感じないでもないが、しっかりとしたメディアを使用すればいいし、スタジオではティザー撮影を行うので問題はないかな。操作には多少慣れが必要だけど、そこはプロとして使いこなしていかないとね。
ダイヤルやボタン、新しいマルチファンクションバーなどには使用頻度の高い機能を割り当てて、好みの設定にカスタマイズすることができるから、使うほど使いやすくなっていくと思います。スタジオはもちろん、ロケーションでのスナップ撮影でも使える。これからフルサイズミラーレスならではの写真表現が生まれてくるんでしょうね。
渡辺和男(わたなべかずお)氏
1958年9月20日生まれ。1982年1月、先代渡辺隆司氏の死去にともない、(株)渡辺写真館に入社。同年3月、日本大学芸術学部写真学科卒業。コニカプロコンテスト優秀賞、フジ営業写真コンテスト優秀賞、PPAプリントコンペ9年連続入賞など受賞歴多数。業界ワークショップやセミナーの講師も務める。
URL:https://photo-watanabe.com/
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