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植村写真スタジオ × imagePROGRAF PRO-1000 PROプリンター実践術

第2回は、一枚一枚の丁寧なプリントにこだわる植村写真スタジオ(東京都渋谷区)が、EOSとの連携を強化したプロフォトグラファー向けインクジェットプリンターimagePROGRAF PRO-1000を活用。フォトグラファーの植村栄一さん、福田明子さん、小澤幸穂さんに話を聞いた。

左から小澤幸穂さん、植村栄一さん、福田明子さん
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最良の「結果」を短時間で、低コストで。

-EOSとの連携を強化したPRO-1000の印象は?

植村:うちでは他社のプリンターも使っていますが、狙い通りのものを出力するのに枚数と時間が結構かかっていました。その点、PRO-1000は色のブレが少ないですね。これもカメラとプリンターが同じメーカーで連携されていることのメリットなのでしょうね。プリントしてみたらマゼンタに行き過ぎたとかシアンに行き過ぎていた、ということがない。2、3枚の出力で、イメージにたどり着く。EOS 5D Mark Ⅲが持つ性能をフルに引き出して、フォトグラファーが意図した通りの結果を、早く出してくれるプリンターだと思いました。

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難しい着物の赤も、忠実に再現。

-画質については、いかがでしょうか?

植村:今までのプリンターと違うと思ったのは、濃い色の締まりや深みですね。黒や、例えばこの振袖の写真(上)の背景の茶色もそう。プリントでは、締まるところはきちっと締まっていながら、暗部のグラデーションも潰れることなくデータ通りに表現できたと思います。また髪の毛や振袖の色もナチュラルで、上品な色に仕上がっています。

福田:振袖の場合、お客さまは着物の色の再現性にこだわります。特にこの写真のような赤は難しい。実はラボに発注する場合も、着物の赤をどう表現してもらうかで苦労しています。そういう意味でもPRO-1000があれば、撮ってすぐにプリントして、お客さまに目で見て色を確認いただけるというメリットもあります。

-用紙はどんなものをお使いですか?

福田:やはり証明写真はほとんど光沢用紙です。大きなサイズで出力するなら、微粒面光沢紙の「ラスター」がいいと思います。

小澤:白黒のポートレートを「ラスター」でプリントしたら、お客さまから「すごいきれい」とお誉めいただきました。肌の質感やグラデーションも美しく表現されているので、印画紙と見間違えられていたようです。

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色を簡単にコントロールできる。

-「Print Studio Pro」をお使いになった感想は?

植村:例えば、この写真(上)の背景の白ですが、真っ白で青味がかった方向より、少しイエローのマゼンタ系にちょっと寄った白にすることで、写真に温かいイメージを持たせたいと思いました。そうした色補正も、Print Studio Proを使えば簡単にコントロールできます。スライダーで調整した分だけ、その微妙な補正具合をイメージ通りに出力に反映してくれます。その辺りの再現力の高さもPRO-1000ならではの実力なのかなと思いました。

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瞳も髪の毛も衣裳も、すべてが鮮鋭に。

-「コントラストリプロダクション」の効果はいかがですか?

福田:はい。コントラストリプロダクションをオンにして出力したものは、鮮鋭感が違うのに驚きました。まつげが一本一本、はっきり見える。だから、写真を見た時、被写体の「目」に目線が行きやすくなりますね。

小澤:衣裳の質感もきれいに出ます。質感も、色味も、ストレートに一発で出るという印象があります。大きく出力する場合にはコントラストリプロダクションを使ったほうがいいと思います。

  • プリンター特性や用紙に起因するプリント時の劣化に対して、本来ある鮮鋭感を忠実に再現するように補正する機能。撮影時のイメージを損ねることなく、高精細な写真プリントを可能にする。

-PRO-1000はどんな業務に役立つでしょうか?

植村:A2が出せることが、我々の業務にとっては一番の利点です。まず店頭のショーウインドウに飾っているポスターですが、ニーズ喚起のためにうちではかなり頻繁に新しいものに変えています。従来は印刷会社に発注していましたが、これを内製化できるのはコスト的にもメリットがありますし、色の良さによってショーウインドウのなかが明るくなりました。また遺影写真にも使えると思います。急に相談に来られたお客さまにも「この大きさまでならすぐにプリントできます」と対応もできますし。あとは学校やカルチャー教室などのイベントスナップ写真の注文掲示用のインデックスにも活用しています。何枚ものスナップをすぐに飾って見せることができるので便利でしたね。もちろんポートレートでも、より大きなサイズを提案できますし、いろいろな活用が可能だと思います。

植村写真スタジオ

植村写真スタジオ

植村写真スタジオ(東京都渋谷区)は1897年創業。渋谷駅前という立地を生かし、スタジオ撮影に特化したスタイルで、記念写真、ポートレート写真、証明写真などのサービスを提供。個人のお客さまはもとより、法人の撮影も多く、地元、渋谷で親しまれている写真館だ。
植村栄一氏(52歳)は4代目。東京都写真館協会コンテストには、スタッフ共、毎年、入選。その他、東京都知事賞、厚生労働大臣賞の受賞歴がある。
協同組合日本写真館協会会員、一般社団法人日本写真文化協会会員。

URL: http://uemurastudio.co.jp/
(植村写真スタジオのサイトへ)

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