撮影力が、顧客満足を生み出す。フォトソリューションレポート
ジャパンクリエイト株式会社 東京都千代田区
ブライダル撮影を中心とする独自のソリューションを確立し、そのクオリティを高め続けてきたジャパンクリエイト株式会社。提携先の会場、そこで働く人々、新郎新婦やゲストなど、結婚式に関わるすべての人々の満足を追求する同社の取り組みを紹介する。
結婚式場が抱える課題に、ワンストップで応える。
ジャパンクリエイト株式会社は、現在、全国で80を超える結婚式場と提携して、ブライダル撮影事業を展開している。今回は、中部地区においてマネージャーとフォトグラファーを兼務する中里晃久さんに話を伺った。同社は1996年にブライダルアルバムの制作会社としてスタートし、その後、質の高いクリエイティブで差別化を図るためにフォトグラファーを社員として採用、さらには納品までのスピードを高めるために自社工場を設立するなどの取り組みを行ってきた。その強みは、磨き上げてきた撮影力を主軸に、提携先が抱える課題や要望に応えるワンストップサービスにある。「少子高齢化で婚礼件数も減っていく傾向にあるなかで、いかに貢献できるか。会場様が いちばん苦労されている集客や、ブランディングの提案、地域の特性などによって異なる課題などにもワンストップで応えていこうというのが弊社の考え方であり、そのためのヒアリングや体制づくりを重視しています」と中里さんは語る。取材に伺ったラソール ガーデン・名古屋でも、これまでにない取り組みを行っているという。「こちらの会場では、写真・映像のお手伝いだけでなく、ご要望をいただき、司会、音響、チャペル、演出の業務も担当させていただいております。我々がワンストップで請け負うことで、プランナーの方には本来の業務に注力いただける。業務の効率化にも貢献できていると考えています」。
撮影協力:LAZOR GARDEN NAGOYA / ブライダルハウスTUTU(衣装)/ 株式会社インプレッションフローラ(装花)/ 株式会社長沼(ヘアメイク)
レンズの特性をプロの感性で活かす。
ワンストップサービスのなかでも核となるのは、もちろん撮影業務だ。「近年、SNSの利用でお客さまも写真に対して目が肥えてきています。集めた画像をお持ちになって『こんな感じで撮ってほしい』と要望されるのですが、名古屋エリアの特徴だと思うのは、こんな感じではなく『この通りに撮って!』という方が多いんですよね(笑)」と中里さん。ブライダルフォトグラファーは、常に複数のカメラに画角の違う単焦点やズームを装着し、各レンズの特長を活かした撮影を行っている。光の状況や部屋の大きさなど会場ごとに異なる制約を受けるなかで、瞬間瞬間のドラマをそれぞれの場に最適な表現で捉えなければならない。EFレンズの豊富なラインアップには助けられているそうだ。また、施設の雰囲気を活かしながら、人肌を美しく表現するためにスピードライトも欠かせない機材だという。最近は、販売戦略からアルバムを注文いただいたお客さまには500枚以上のデータを納品する会場が多いという。「私は『たとえ納品するのが何枚であっても、一枚一枚、これはこういうシーンだからこういう意図で撮っている、ということを説明できないとだめだ』と教えられました。確かにその通りで、自分が発見したシーンを自分の意図した通りに撮影するのは、プロだからできることだと思います」と中里さんは語る。プロの撮影力がもたらす写真こそが、期待度の高いお客さまの想像を超え、さらなる満足につながっていく。そう考えているのだ。
アルバムや販促ツールの高品質化が、会場の価値を高める。
ジャパンクリエイトでは2014年に、プロダクションプリンターDreamLabo 5000を導入している。その理由は、同社のフォトグラファーが技術と感性を駆使して撮影した一枚一枚を高画質・高精細に仕上げたハイクオリティなアルバムを提供することで、提携先である式場との関係をさらに強化していきたいと考えたからだ。中里さんも、従 来のプリンターとの画質の違いを実感したそうだ。「DreamLaboは、自分がモニターで見ていた色味の通りにアルバムが仕上がってきます。だから不備率が減り、生産効率も高まりました。高品質なアルバムがタイムリーに製作できるというのが、現場の人間としては一番大きいメリットですね」。
DreamLabo 5000の高画質はアルバムだけでなく、式場のコンセプトブックや料理本にも活かされている。「提携先のなかにはお料理にとても力を掛けていらっしゃる会場様もあって、提案の仕方にもこだわっています。プロが撮った料理の写真なのでiPadなどで見ても綺麗なんですけれど、やはりDreamLaboで本にしたときのほうが高級感、安心感があり、より美味しそうに見える。もう一度めくって見たくなる。会場の価値を高める重要な販促ツールになっています」。
独自のリソースを活かし、多角的に事業を展開。
ジャパンクリエイトの中心となるのはブライダル撮影事業だが、その領域で培ってきたノウハウやリソースを活かして同社では今さまざまな事業を展開している。たとえばプロの写真家や一般のお客さまを対象としたオリジナル写真集制作サービス「art+books」や写真展企画ソリューションもそのひとつだ。写真展企画ソリューションでは、会場の手配からチケット・DM、展示作品の制作、現場の施工、プレスリリースの配信などのサポートをトータルに行う。同社ではそのノウハウを活かして独自の写真展も企画。たとえば2015年、2016年、2018年に開催された「横浜赤レンガ倉庫ねこ写真展」には、合計約2万人が来場するなど、非常に話題性の高い写真展となっている。この他、ドローンによる空撮やオペレーターの育成、機器導入のソリューションを提供する「ドローン事業」や、3D・CGによる建築パースの作成を行う「コンピュータグラフィックス事業」など、新たな領域にも事業の幅を広げている。撮影力、創造力を磨き続けることで、新たな顧客満足を生み出す同社の取り組みに注目したい。
ジャパンクリエイト株式会社
1996年創立。ブライダルにおける写真・映像の撮影や編集、アルバムのデザイン・製本、さらには式場のブランディングや集客施策の提案などに至るワンストップサービスを提供。その他、写真・映像を核に多角的に事業を展開。
URL:https://www.japan-create.jp
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