キヤノンギャラリー野町 和嘉写真展:ヒマラヤ仏教圏

キヤノンギャラリー S開設10周年を記念した特別年間写真イベント「キヤノンギャラリー S 10周年記念展」の第2部、“時代に応えた写真家たち”~THROUGH THE EYES OF TIME~、野町和嘉氏の出展による写真展です。極限高地の厳しい自然の中で、仏教を心の拠り所に、独自の社会を形成し暮らす人々の様子を捉えた作品約30点を展示します。
開催日程
- 開催期間2013年8月22日(木)~8月28日(水)
- 会場キヤノンギャラリー銀座
- 開館時間10時30分~18時30分(最終日15時まで)
- 休館日日曜日・祝日
作家メッセージ「ヒマラヤ仏教圏」
ヒマラヤからチベットにかけて、ユーラシアの尾根をなす極限高地に敬虔な仏教圏が広がっている。生産力に乏しい高地の風土により培われた生命観をもとに、チベットの人々は、インドより受け継いだ仏教信仰を独特の感性で深めていった。日本をはじめとする他の仏教国が時代とともに俗化して、宗教と次第に距離を置いていったのとは対照的に、輪廻思想を根底に据えた仏教の教えを益々高めてゆき、独自の社会を築いてきた。現在、西欧で仏教と言えばチベット仏教を指すまでに広まっていったその根底にあるものは、チベット・ヒマラヤの限られた生態系のなかで培われてきた、生命の平等に根ざした楽天的な優しさなのである。
プロフィール
野町和嘉(のまち かずよし)
1946年、高知県生まれ。
高知県立高知工業高等学校卒業。杵島隆に師事後、1971年よりフリーランスの写真家となる。翌1972年、サハラ砂漠への旅をきっかけとして、アフリカの乾燥地帯への取材を開始。以来、極限の大地の風土とそこに生きる人々、信仰、巡礼をテーマとして地球規模で描き続けている。
主な写真集、著書
- 1978年
- 『SAHARA空と砂の間で』(平凡社)
- 1979年
- 『SINAI 聖書の旅 モーセの足跡を追って』(平凡社)
- 1983年
- 『バハル アフリカが流れる』(集英社)
『サハラ悠遠』(岩波書店) - 1985年
- 『飢えを喰らう いまは嘆きの大地、エチオピア』(情報センター出版局)
- 1987年
- 『モロッコ』(岩波書店)
- 1989年
- 『敦煌ものがたり』(共著 新潮社)
『長征夢現 [リアリズムの大地・中国]』(情報センター出版局)
『The NILE ナイル』(情報出版センター) - 1992年
- 『RIFT VALLEY ODYSSEY 地球へ!』(講談社)
- 1993年
- 『サハラ縦走』(岩波書店)
- 1994年
- 『TIBET チベット 天の大地』
『ユーラシアの遠い道』(新潮社) - 1996年
- 『SAHARA [サハラ20年]』(講談社)
『ナイル河紀行』(新潮社) - 1997年
- 『写文集 ナイル』(講談社)
『MECCA メッカ巡礼』(集英社) - 1998年
- 『ETHIOPIA 「神よ、エチオピアよ」』(集英社)
- 2000年
- 『VATICANO ヴァチカン ローマ法王、祈りの時』(共著 世界文化社)
- 2002年
- 『メッカ —聖地の素顔—』(岩波書店)
- 2003年
- 『イスラーム不思議曼荼羅』(共著 ユーラシア旅行社)
『祈りの大地』(PPS通信社) - 2004年
- 『祈りの回廊』(小学館)
- 2005年
- 『エチオピア黙示録』(岩波書店)
『異次元の大地へ』(高知新聞社)
『地球巡礼』(新潮社) - 2006年
- 『名作写真館 19 野町和嘉 祈りの大地』(小学館)
- 2008年
- 『ゆるす言葉』(イースト・プレス)
- 2009年
- 『PERSIA ペルシア』(平凡社)
[仏陀語録]オリジナル』(共著 三五館) - 2010年
- 『サハラ、砂漠の画廊 タッシリ・ナジェール古代岩壁画』(新潮社)
- 2011年
- 『Ganges ガンジス』(新潮社)
- 2012年
- 『新版 異次元の大地へ』(クレヴィス)
主な受賞
- 1979年
- 日本写真協会賞新人賞
- 1982年
- 米国報道写真家協会年度賞銀賞
- 1984年
- 第3回 土門拳賞
- 1990年
- 『芸術選奨文部大臣新人賞
日本写真協会年度賞 - 1993年
- 第24回 講談社出版文化賞写真賞
- 1997年
- 日本写真協会年度賞
第13回 東川賞国内作家賞 - 2002年
- 大同生命地域研究特別賞
- 2006年
- 第5回 藤本四八写真文化賞
よんでん文化振興財団芸術文化賞 - 2009年
- 紫綬褒章
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