業務用4Kディスプレイ2製品のファームウエア※1を無償提供
- ※1 製品本体を制御するためのソフトウエア。
キヤノンは、業務用4Kディスプレイ2製品(DP-V3010 / DP-V2410)を対象に、キヤノン独自のLogガンマ「Canon Log 3」※2の表示対応や、ARRI社のカメラシステムとの連携機能など、各種機能を追加するためのファームウエアを、2016年7月より無償で提供します。
- ※2 ハイビジョン映像の標準色域規格である「ITU-R BT.709」に近い特性を持ち、画作りがしやすいキヤノンのデジタルシネマカメラ独自の記録方式「Canon Log」の長所を引き継ぎながら、ダイナミックレンジを1600%に拡張したキヤノンのデジタルシネマカメラ独自の記録方式。
おもな特長
キヤノン独自のLogガンマ「Canon Log 3」に対応
広いダイナミックレンジを持つキヤノン独自のLogガンマ「Canon Log 3」の表示に対応します。キヤノンのデジタルシネマカメラ「EOS C300 Mark II」※3で撮影した「Canon Log 3」映像をモニタリングに適した階調特性に変換し、さまざまな撮影現場・編集現場で確認することができます。
- ※3 2016年4月14日に発表するファームウエアを適用する必要があります。
ARRI社のカメラシステムとの連携を実現(DP-V2410のみ)
映像制作現場で評価の高いARRI社のカメラシステムとの連携を実現し、取得したカメラのメタ情報をディスプレイ上に表示する機能や、画質設定値を連動させて切り替える機能を搭載することで、撮影現場の利便性が向上します。
さまざまな撮影現場のニーズに応える撮影アシスト機能を追加
「DP-V2410」を対象に、4K / UHD映像信号の分割伝送方式「2-Sample Interleave Division」、2K / HD映像の2画面/4画面表示機能を追加します。また「ズーム」機能において、任意の位置を選択可能になるとともに、ズーム倍率に4倍、8倍を追加するなど、撮影アシスト機能を強化します。
「DP-V3010 / DP-V2410」を対象に、波形モニターの表示に「Canon Log」、「SMPTE ST 2084」※4などの入力信号に応じた表示設定に対応します。また、画像の白レベルを上げた際に従来よりも黒レベルを抑制するモードを追加します。これにより、よりコントラスト比が向上した映像を表示することができます。
- ※4 「Society of Motion Picture & Television Engineers(米国テレビ技術者協会)」提唱の広いダイナミックレンジを持つ映像規格。
ご参考
2016年4月18日(月)から21日(木)まで米国ラスベガスで開催される放送・映像制作機器の展示会「NAB Show 2016」のキヤノンブースにおいて、現在規格の策定が進められているHDR(ハイダイナミックレンジ)※5の映像方式「Hybrid Log-Gamma」や、今回のファームウエアを適用したディスプレイによるデモを実施する予定です。
- ※5 「High Dynamic Range」の略。映像の明部と暗部の輝度差(ダイナミックレンジ)を向上させる技術。