キヤノンマーケティングジャパンがプロダクション事業を強化
業務用高速連帳プリンター“Océ MonoStream 500”など3機種を発売
キヤノンマーケティングジャパン株式会社(代表取締役社長:坂田正弘、以下キヤノンMJ)とキヤノンプロダクションプリンティングシステムズ株式会社(代表取締役社長:峯松憲二、以下キヤノンPPS)は、オセ社(Océ N.V.、本社:オランダ フェンロー市、CEO:Anton Schaaf、以下オセ)製の業務用高速連帳プリンター“Océ MonoStream 500”および“Océ ImageStream 3500 / 2400”、“Océ VarioStream 4650 / 4550 / 4450 / 4400 / 4300 / 4200”の計3機種9モデルを2015年9月中旬より発売します。これにより、データプリントサービス(DPS)市場および商業印刷市場向けの商品ラインアップを拡充し、プロダクション事業を強化します。
発売情報
Océ MonoStream 500
- 価格
- 8300万円(税別)※1
- 発売日
- 2015年9月中旬
Océ ImageStream 3500 / 2400
- 価格
- オープン価格※1
- 発売日
- 2015年9月中旬
Océ VarioStream 4650 / 4550 / 4450 / 4400 / 4300 / 4200
- 価格
- 3110万円~1億4200万円(税別)※1
- 発売日
- 2015年9月中旬
- ※1 各プリンター本体の基本構成による価格です。オプションは含まれていません。
おもな特長
キヤノンMJグループは、本年より開始した中期経営計画の成長戦略においてプロダクションプリンティング事業の強化・拡大を掲げ、2017年に同事業で連結売上高480億円を目指しています。2010年3月にオセをキヤノングループに迎え入れ、技術・商品面での強力な補完関係を築く一方、2012年5月にグループ入りした昭和情報機器株式会社を中核に、新会社キヤノンPPSを2014年4月に発足するなど、販売・サポート面で事業体制を強化してきました。
このたび、データプリントサービス市場と商業印刷市場における多様なニーズに対応するため、国内マーケット向けに特別に開発した1200dpiインクジェット方式の業務用高速連帳プリンター2機種3モデルと、トナー方式の業務用高速連帳プリンター1機種6モデルを市場投入します。
“Océ MonoStream(モノストリーム) 500”の主な特長
新商品“Océ MonoStream 500”は、請求書やダイレクトメール(DM)などで使用されている上質紙と普通紙、圧着紙、事前印刷用紙に加えコート紙にも印刷することができ、従来型の電子写真方式と同様の運用が可能なインクジェット連帳プリンターです。
従来のデータプリントサービス市場では、あらかじめオフセットで印刷された事前印刷用紙にモノクロで可変データの追い刷りを行っていました。近年はさらなる「多品種・小ロット化」が進み、ランニングコストの安いインクジェットへの期待が高まるとともに、電子写真と同じ運用を要望するニーズが増えつつあります。
こうしたマーケットニーズに対応するため、一日に何度も発生する用紙の掛け替えに便利なオートローディング機構や、損紙レスを実現するバックフィード機構など、数多くのテクノロジーを搭載しています。また、1200dpi×1200dpiの高解像度と毎分80メートルの印刷スピードを実現しており、高品質と高生産性を両立しながら既存データ資産を有効活用できるなど、お客さまの運用面と収益性にフォーカスした次世代のインクジェット連帳プリンターです。
“Océ ImageStream(イメージストリーム) 3500 / 2400”の主な特長
書籍や新聞、カタログ、ダイレクトメール(DM)などの商業印刷市場をターゲットに、新商品“Océ ImageStream 3500 / 2400”を市場投入します。商業印刷市場では多種多様なオフセット用紙を使用しており、インクジェットプリンターにおいても高画質や低コストに加えオフセット同様の用紙を使いたいという要求があります。
新商品“Océ ImageStream 3500 / 2400”は、リアル1200dpi×1200dpiの高解像度を実現しているほか、オフセットコート紙に下地処理を行うことなくフルカラーで印字することが可能です。この優れた用紙対応力により、オフセット印刷機の補完マシンとして活用したり、フルバリアブルのダイレクトメールのオンデマンド印刷機として導入したりすることが可能です。“Océ ImageStream 3500”は用紙幅30インチ、“Océ ImageStream 2400”は用紙幅20インチに対応しており、印刷物の面付け用途によりモデルを選択できます。
“Océ VarioStream(バリオストリーム) 4000シリーズ”の主な特長
データプリントサービス市場がアウトソーシング主流でインクジェットに移行していくなか、「VarioStream 7000シリーズ」の後継モデルとして新商品“Océ VarioStream 4000シリーズ”を市場投入します。同ブランドの発売以来36年に渡りお客さまから高い信頼を獲得しており、昨年時点で18年連続欧米地域シェアNo.1※2に輝くなど、「フレキシビリティ」が高く評価されています。印刷物の種類に応じ現像機やトナーの解像度を使い分けたり、必要に応じて機器のグレードアップを図ったりするなど、柔軟にカスタマイズしながら最小限の投資で導入、運用できます。
キヤノンMJは、今後オセの商品ラインアップを順次国内市場に投入する計画で、業務用高速連帳プリンターの国内市場において3割以上のシェア獲得を目指します。
- ※2 インフォトレンズ社調べ。
プロダクション印刷機の国内市場動向
プロダクション印刷機の国内市場規模は現在約4000億円で、早ければ約5年、遅くても約10年でデジタル化が急速に進み、ハイエンドからミドルレンジ、ライトレンジを含め約1兆円を超えることが予測されています。マーケットは主に企業内で大量印刷する「高速印刷(CRD)と帳票印刷」、印刷をアウトソース・外注する「データプリントサービス(DPS)と商業印刷」の4つに分類され、「CRD、帳票印刷」と「DPS、商業印刷」の市場規模の割合を半々と見ています。
高画質化やカラー化、後加工連携、付加価値提案などのデジタル印刷シフトが加速し、なかでもアウトソース・外注分野である「DPS、商業印刷」のマーケット規模は年率102~110%と大きな伸びが見込まれています。(キヤノンMJ調べ)