キヤノンのトナーカートリッジリサイクルプログラムが25周年
キヤノンが展開している「トナーカートリッジリサイクルプログラム」が来年2015年で25周年を迎えます。このプログラムは回収したトナーカートリッジの部品や外装プラスチックをリユース・リサイクルするもので、1990年に開始し、現在世界26カ国で実施され、これまでの累積回収量は約32万トン(2013年12月末)に上ります。
おもな特長
業界に先駆けてリサイクル活動を開始、現在は世界26カ国で回収を実施
キヤノンは1982年10月に、世界で初めて「カートリッジ交換方式」による複写機「ミニコピアPC-10/PC-20」を発売しました。同方式はレーザープリンターにも応用され、販売量の増加とともにトナーカートリッジが飛躍的に普及していきました。
これに対し、地球環境との「共生」を考えるキヤノンは、廃棄物の削減、資源の有効利用という問題意識から、1990年に「トナーカートリッジリサイクルプログラム」を開始しました。顧客の費用負担がない回収・リサイクルを単独企業が世界規模で行うという、画期的な取り組みでした。
現在は世界26カ国で同プログラムを展開しており、キヤノンエコロジーインダストリー(茨城県坂東市)のほか、キヤノン大連(中国)、キヤノンバージニア(米国)、キヤノンブルターニュ(フランス)の4拠点でリサイクルを実施しています。
プラスチックのクローズドループリサイクルを実現
キヤノンはさまざまな環境問題に取り組んでいますが、資源循環は特に注力している環境対応の1つです。使用済みカートリッジの部品や材料を、新品カートリッジに再利用することを想定し、開発設計を行っています。これにより、カートリッジの外装プラスチックを、新しい材料と同等の品質に再生して、新品カートリッジに再利用する「クローズドループリサイクル」を実現しています。また、キヤノンは2003年より、すべてのリサイクル拠点で「埋め立て廃棄をしない」リサイクルを継続しています。この結果、2013年12月末までの累積で約22万トンの新規資源採取を抑制し、約48万トンのCO2削減を実現しています。
25周年に際しての取り組み
同プログラムが25周年を迎えるにあたり、来年2015年には国内の小学校を対象に、リサイクルをテーマにした環境出前授業を拡大する予定です。同授業では、小学校の理科で学習する「モノの特徴」を利用して、プラスチックや鉄などの材料を分別する実験を行います。
また、本年12月11日から13日まで東京ビッグサイトで行われる環境展示会「エコプロダクツ2014」のキヤノンブースでも、同授業の実験を体験できます。
詳細はキヤノンホームページ内の特設サイトで紹介する予定です。
ご参考:エコプロダクツ2014キヤノン特設サイト: https://canon.jp/ecology/ecopro2014/