ニュースリリース
2012年9月6日
眼科機器OCT分野へ本格参入
キヤノンブランド初の光干渉断層計“OCT-HS100”を発売
キヤノンは、病院や眼科クリニック向けに、失明原因の上位である加齢黄斑変性や緑内障などの網膜疾患を3次元で検査する光干渉断層計(OCT)の新製品として、“OCT-HS100”を9月中旬より発売します。
- OCT-HS100
- 使用イメージ
- OCT-HS100
- 価格(税別)980万円(発売日:2012年9月中旬)
キヤノンはOCT分野への本格参入を目的に、2010年にポーランドのオプトポル・テクノロジー社を連結子会社化して以来、OCTの製品化を進めてきました。今回、キヤノンブランドで初となるOCTを新たに製品ラインアップに加え、眼科診断機器を総合的に提供することでさらなる事業拡大を目指します。新製品“OCT-HS100”は、オート機能などによる素早い検査や、高解像度による高画質画像の取得を実現しています。
■充実したオート機能や高速スキャンなどにより、簡単で素早い検査を実現
瞳孔中心を検知し自動で位置合わせを行うオートアライメントや、オートフォーカスなどの自動調節機能の搭載により、パソコンから2クリックで断層画像を取得できるほか、毎秒7万本のAスキャン(深さ方向)により、最大10×10mmの広範囲の網膜3D断層画像を約2秒で撮影することができます。これらの高性能をコンパクトボディーに収め、基本操作をパソコンからの操作に集約することで、被検者の位置調整から撮影・解析まで、簡単で素早い検査を実現しています。
■3マイクロメートルの高解像度で高画質を実現
3マイクロメートルという業界最高※の高解像度(深さ方向)を備えており、網膜の各組織を高画質で撮影し、微細な病巣を高い精度で読影することが可能です。また、断層画像を最大50枚まで重ね合わせて処理することにより、高解像度ながらノイズの少ない高画質な画像を撮影することができます。
- ※市販の眼科用OCT装置において。2012年9月1日現在。キヤノン調べ。
【OCTの用途と市場動向】
眼科市場におけるOCT装置は、黄斑や視神経乳頭など網膜の断層を検査するもので、眼底および眼底断層像を観察・撮影・記録し、より質の高い診断をサポートします。OCTの登場により、これまで分からなかった疾患の詳細が分かるようになり、現在では日常診療においても、診断・治療方針の決定など効果判定になくてはならないものになっています。OCT市場は、台数ベースで年平均6%程度の成長を続けると見ています。(キヤノン調べ)