ニュースリリース
2010年9月29日
SOA対応でECMソリューションを強化
~業務アプリケーション開発を支援するサービス基盤「ECM拡張サービス」~
キヤノンマーケティングジャパン株式会社(社長:川崎正己、以下キヤノンMJ)は、ECM※1と連携した業務アプリケーションをSOA※2で効率的に構築できるサービス基盤「ECM拡張サービス」の提供を10月1日から開始し、ECMソリューションを強化します。
- ※1ECM:Enterprise Content Managementの略。企業内で発生するコンテンツの蓄積、管理、運用を統括的、包括的に行うためのツールや手法。
- ※2SOA:Service Oriented Architectureの略、サービス指向アーキテクチャ。システムを、特定の機能を提供する「サービス」の集まりとして構築する開発手法。
- キヤノンMJのECMシステムの全体図
ECMは、紙文書や電子データなど企業内で発生するコンテンツを統合的に管理できる全社共通の基盤として注目されています。キヤノンMJのECMソリューションは、ECMの導入を支援し、コンテンツの安全な保管やコンプライアンスの強化を図ります。
「ECM拡張サービス」は、ECMが提供するコンテンツの操作、管理などの機能をあらかじめWeb Service化して提供します。サービスはJAX-WS※に準拠しており、SOAの手法を用いることでECMと連携した業務アプリケーションの効率的な構築を可能にします。
「ECM拡張サービス」を利用することによりシステム開発者は業務アプリケーションごとに、必要なECMの機能をサービスとして呼び出して簡単に実装できるようになるほか、別の業務アプリケーションの開発の際に再利用することが可能です。このため新規で開発を行う場合に比べ3割から5割程度の工数の削減を見込むことができます。また、サービスはキヤノンMJがこれまで手掛けたECMビジネスでの実績に基づいた、最適な粒度設計がなされているため、実際のビジネスに即した効率的な開発が可能になります。
キヤノンMJは、「ECM拡張サービス」の提供開始をきっかけに事業の拡大を図り、2013年のECMソリューション全体での年間売上高の目標を30億円とし、大手企業を対象に営業活動を展開していきます。
- ※JAX-WS:Java Community Process によって規定されているWeb Serviceに関する取り決め。
【ECMの市場動向】
企業内で発生する電子文書、紙文書、Eメール、音声、動画などの非構造化コンテンツは、リレーショナルデータベースに格納される業務データなどの構造化コンテンツに比べ、近年急激に増加しています。このため企業では、社内に散在するコンテンツの発生から、利活用、保管、保存、廃棄までのライフサイクル管理などコンテンツの効率的な運用が課題となっています。
キヤノンMJグループは、これまでカナダのオープンテキスト社の製品の提供を中心としたECMソリューションを手掛けてきました。昨今、ECMが全社的な共通基盤として注目されている中、これをベースとした業務アプリケーション開発を支援し、さらにはグループで提供するSOA関連ソリューションやクラウドビジネスと連携させていきます。