ニュースリリース
2009年12月9日
キヤノンのトナーカートリッジリサイクルプログラムが来年で20周年
業界で初めて開始、現在は世界23カ国で回収を実施
キヤノンが展開している、回収したトナーカートリッジの部品や外枠をリユース・リサイクルする「トナーカートリッジリサイクルプログラム」が来年2010年に20周年を迎えます。1990年に開始した同プログラムは、現在世界23カ国で実施され、これまでの累積回収量は約22万トン(2009年6月末)にのぼります。
- 20周年シンボルマーク
- トナーカートリッジの回収
■業界初となるプログラムを1990年に開始、現在は世界23カ国で回収を実施
キヤノンは1982年に、世界で初めて“カートリッジ交換方式”による複写機を発売しました。同方式はレーザープリンターにも応用され、販売量の増加とともにトナーカートリッジが飛躍的に普及していきました。これに対し、地球環境との「共生」を考えるキヤノンは、廃棄物の削減、資源の有効利用という問題意識から、「トナーカートリッジリサイクルプログラム」を自主的に開始しました。単独企業による世界規模の取り組みで、顧客の費用負担もない画期的なものでした。
現在は、世界23カ国で同プログラムを展開し、日本のキヤノンエコロジーインダストリー(茨城県坂東市)のほか、キヤノン大連(中国)、キヤノンバージニア(米国)、キヤノンブルターニュ(フランス)の4拠点でリサイクルを実施しています。
■再資源化率100%(埋め立て廃棄ゼロ)を実現
トナーカートリッジの設計段階からリサイクルでの使用を想定することで、部品リユースのほか、プラスチックを同等の品質で製品に再び使用することを実現した「クローズド・ループ・リサイクル」を実施しています。これにより、すべてのリサイクル拠点で埋め立て廃棄を行わない「再資源化率100%」を2003年より継続しており、2009年6月末までの累積で約14万トンの新規資源を抑制し、約37万トンのCO2削減を果たしています。こうした活動が認められ、1992年の第1回地球環境大賞「大賞」をはじめ、これまで多くの表彰等を受賞しています。
■20周年に際しての取り組み
同プログラムが20周年を迎えるにあたり、来年2010年は、日本国内で植林などの社会貢献活動に協賛するほか、キヤノンホームページ内にスペシャルサイトを立ち上げ、これまでのあゆみを紹介する予定です。また、本年12月10日から12日まで、東京ビッグサイトで行われる環境展示会「エコプロダクツ2009」のキヤノンブースでも同プログラムを紹介します。
■20年の歩み(1990~2010)
1990年 | トナーカートリッジの回収開始(日米独) |
1991年 | キヤノン大連(中国)でリサイクル開始 |
1992年 | 第1回地球環境大賞 大賞受賞 プラスチックのクローズド・ループ・リサイクルを開始 |
1994年 | 回収対象国を21カ国に拡大 |
1997年 | キヤノンバージニア(米)/キヤノンブルターニュ(仏)でリサイクル開始 |
2001年 | WEB上での回収申し込み開始 |
2002年 | キヤノンエコロジーインダストリー(日本)でリサイクル開始 |
2003年 | 回収累積10万トン達成 世界4拠点で“埋め立て廃棄ゼロ”のリサイクルシステム完成 |
2005年 | ベルマーク回収開始(日本) |
2006年 | 3R推進功労者等表彰 経済産業大臣賞受賞 |
2007年 | 第4回エコプロダクツ大賞 エコプロダクツ大賞推進協議会会長賞(優秀賞)受賞 |
2008年 | 回収累積20万トン達成 第17回地球環境大賞 フジサンケイグループ賞受賞 |
2010年 | トナーカートリッジリサイクルプログラム20周年 |
■使用済みトナーカートリッジ回収量の推移(累積)
■世界のリサイクル拠点
- 日米欧アジアの世界4拠点で実施
- 消費した地域で責任を持ってリサイクルまで行う「消費地リサイクル」を推進
■再資源化率100%(埋め立て廃棄ゼロ)
- 世界4拠点において「再資源化100%(埋め立て廃棄ゼロ)」を実現
■クローズド・ループ・リサイクル
- 部品のリユースだけでなく、容器に使用されるプラスチックも材料としてカートリッジからカートリッジへ繰り返しリサイクル
- キヤノン関係会社において「同製品へのリサイクル」を実施し、半永久的に資源を有効活用