新製品“iPF820/iPF810”は、プリントヘッド駆動速度や用紙カットを高速化することでA1サイズ1枚約25秒※1の高速印刷を実現しています。さらに、用紙の給排紙に要する時間を短縮することで連続印刷時のスループットの向上を図り、A1サイズを最大で毎分2枚※1印刷可能な高速出力を実現しています。合わせて、印刷中でも交換が可能な700mlと330mlの2種類の大容量インクタンク※2や、80GB大容量ハードディスクドライブの搭載など、大量印刷に適した高い生産性を備えています。
また、“iPF820”には、種類やサイズの異なる用紙を2本同時にセットして高速に切り替えたり、同じ種類やサイズの用紙を2段両方に装填して交換頻度を軽減させることが可能な2段ロール給紙や、長尺印刷や大量プリント時に威力を発揮する大容量バスケット※3を標準で装備しています。一方“iPF810”は、巻き取り装置(オプション)を装着することで、長尺プリントを自動で巻き取り、大量出力時でも効率的な印刷が行えます。
両機種とも、さまざまなサイズの図面データを出力用紙上に効率的に配置し、少ない紙の量で印刷できるネスティング機能※4や、出力用紙の幅に合わせて図面データを自動的に回転し、余白を少なく印刷する自動回転機能※5を搭載しており、出力用紙の効率的な使用が可能です。また、表示されるウィザードとガイドに従って操作するだけでMicrosoft Wordで作成した文書や図を簡単に大判サイズに印刷することができる「Print Plug-In for Word」を同梱するなど豊富なソフトウエアソリューションも用意しており、多様な印刷ニーズに的確に応えます。
※1「普通紙」、「はやいモード」において。用紙のカット時間を含む。
※2製品同梱のインクタンクの容量は330ml。
※3“iPF810”は、オプションの「キャスター付バスケット BU-03」で対応可能。
※4HP-GL/2、HP RTLデータのみ。
※5HP-GL/2データのみ。
【大判プリンターの市場動向】
デジタルカメラの普及による高画質出力へのニーズと飛躍的な技術革新を背景に、A3ノビサイズを超える大判プリンターの市場はここ数年で堅調な拡大を見せています。なかでも、大判フォトやファインアート、グラフィックデザイン、CG、カラーカンプ、カラープルーフ、ポスター、CAD出力など、高画質な大判出力を必要とする分野においては、高速で高画質な出力が可能なインクジェットプリンターの役割は確実に広がりを見せています。
また、大判プリンターは多くの情報を1枚にまとめて出力できることから、従来の大判プリント用途はもちろん、パネルディスカッションなどのプレゼンテーション用資料、一般オフィスや学校での掲示物など、従来の枠を越えた幅広い用途でも注目されています。特にポスター・掲示物用途では、高画質そしてオンデマンド性から今後も大きく市場が拡大していくことが見込まれます。
(キヤノン調べ)。
【開発の背景】
キヤノンではこれまで、大判プリンター出力において必要とされる高速出力、高画質、高信頼性、優れた操作性を兼ね備えた「imagePROGRAF」シリーズを提供し、市場から高い評価を得てきました。今回、B0ノビ用紙サイズ対応の新製品として、設計図や回路図、パース図などの図面を大量に出力する大規模CADに適した“iPF820”と、企業内大判プリントや印刷サービスなどのプロダクション市場まで、幅広い用途における大量出力に適した“iPF810”を市場に投入します。
これにより、5色インクシステムを採用したキヤノンの大判プリンターは、B0ノビからA2ノビまで多様な用紙サイズに対応し、価格、機能に幅広いバリエーションを持った豊富なラインアップを形成します。
キヤノンは今後も、最先端の技術を取り込みながら、出力用途やサイズごとに最適化された幅広いラインアップを展開することで、多様なユーザーニーズに的確に対応していきます。