新製品“iPF605”は「iPF610」(2007年8月発売)と比較して大幅な省スペース化により、設置性のさらなる向上を実現したモデルです。
ドライバーソフトウエアやファームウエアの改良※1により、CAD図面の画質を向上したり、インクの消費量を抑える印刷モードなどの新たな機能を多く搭載しました。また、Mac OS X v10.5用にデータ処理能力を高めたプリンタードライバー※2も新たに用意しました。
さらに、プロ品位のポスターを簡単に作成できるソフトウエア「PosterArtist 2007」の基本機能を集めた機能限定版「PosterArtist 2007 Lite」を新たに開発し、同梱※3しました。
印刷面では、高耐候染料インク4色に顔料マットブラックを加えた5色の「染・顔料リアクティブインク」や、超高密度プリントヘッド技術「FINE(Full-photolithography Inkjet Nozzle Engineering)」により、各色ごとに2列ずつ配した1,200dpiのノズル列を採用しています。高速イメージプロセッサー「L-COA(エルコア)」の高速処理と合わせて、最小4pl(ピコリットル)の極小インク滴を多く吐出し、高精細と高濃度を実現しながらA1サイズで31秒※4の高速印刷を達成しています。
※1 | これらの新機能については、現行の「imagePROGRAF」シリーズの各製品に対しても、無償アップデートにより順次対応します。 |
※2 | キヤノンのウェブサイトよりダウンロードする必要があります。 |
※3 | 現行の「imagePROGRAF」シリーズの「iPF510/iPF610/iPF710/iPF5100/iPF6100」にも順次同梱します。 |
※4 | 「普通紙」、「はやいモード」において。 |
【大判プリンターの市場動向】
デジタルカメラの普及による高画質出力へのニーズと飛躍的な技術革新を背景に、A3ノビサイズを超える大判プリンターの市場はここ数年で堅調な拡大を見せています。なかでも、大判フォトやファインアート、グラフィックデザイン、CG、カラーカンプ、カラープルーフ、ポスター、CAD出力など、高画質な大判出力を必要とする分野においては、高速で高画質な出力が可能なインクジェットプリンターの役割は確実に広がりを見せています。
また、大判プリンターは多くの情報を1枚にまとめて出力できることから、従来の大判プリント用途はもちろん、パネルディスカッションなどのプレゼンテーション用資料、一般オフィスや学校での掲示物など、従来の枠を越えた幅広い用途でも注目されています。特にポスター・掲示物用途では、高画質そしてオンデマンド性から今後も大きく市場が拡大していくことが見込まれます。(キヤノン調べ)
【開発の背景】
キヤノンではこれまで、大判プリンター出力において必要とされる高速出力、高画質、高信頼性、優れた操作性などのすべてを兼ね備えた「imagePROGRAF」シリーズを提供し、市場から高い評価を得てきました。
今回、その優れた機能や性能を継承しつつ、狭い事務所などでの設置を可能にする省スペースタイプのモデルを用意しました。高品位なポスターや展示パネルを簡単に作成する機能も備えており、ポスター市場のニーズにも的確に応えます。
キヤノンは今後も、出力用途やサイズごとに最適化された幅広いラインアップを展開することで、多様なユーザーニーズに的確に対応していきます。