ニュースリリース

2007年4月19日

【キヤノンギャラリー S】 写真展開催のご案内
内藤忠行写真展「アフリカン・バイブレーション」



キヤノンマーケティングジャパン株式会社(社長:村瀬治男)は、キヤノン S タワー1階キヤノンギャラリー Sにおいて、5月17日より内藤忠行写真展「アフリカン・バイブレーション」を開催します。

この件に関するお問い合わせ先

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
キヤノンギャラリー S
TEL 03-6719-9021



■概要

開催期間2007年5月17日(木)~ 7月2日(月)
開館時間10時~17時30分
休館日日曜日・祝日
会場キヤノン S タワー1階 キヤノンギャラリー S
アクセスJR品川駅港南口より徒歩約8分、京浜急行品川駅より徒歩約10分
入場料無料

■ご案内

ジャズを映像化する取り組みを続ける内藤忠行氏の写真展です。20世紀を代表するジャズの巨匠、マイルス・デイビス(Miles Davis)の奏でるトランペットに触発されて以来、内藤氏はジャズに対する独自の解釈や思いを盛り込みながら、写真やデジタルフォトアートなどさまざまな表現方法を用いてジャズの魅力を伝えています。
本展は、マイルス・デイビスをはじめとした著名なジャズ奏者のポートレートのほか、ジャズの源流を生んだ地、アフリカの風景をとらえた写真を多数展示します。アフリカの気候や自然環境、そこに生息する野生の動植物は、ジャズを追い続けてきた内藤氏の感性と共鳴し合い、ジャズ奏者の内面に秘められた心象風景という形でその作品の中に登場します。とりわけ、体表に特徴的な縦じま模様を持つゼブラは、ジャズの旋律やリズムを想起させる格好の素材として取り上げられており、ジャズとアフリカの深いつながりを感じさせてくれます。
このほど展示する約50点の作品は、すべてキヤノンの大判プリンター「imagePROGRAF」でプリントします。また、液晶プロジェクターを使用した作品の投影も併せて行います。

■講演会開催のご案内

本展の出品者、内藤忠行氏が1964年から撮影を続けているジャズについて、その音楽性を写真で表現することの可能性やその真意を、対談形式で語ります。
日時2007年6月16日(土) 13時30分~15時30分
会場キヤノン S タワー 3階 キヤノンホール S
対談者高橋周平(多摩美術大学助教授)
申込方法キヤノンホームページ canon.jp/event にて応募を受け付けます。
定員300名(先着)

■内藤氏メッセージ

誰にでも人生の方向を決定づける出会いというものがあるだろう。
私にとってそれはアフリカ系アメリカ人が創ったジャズだった。「なんてかっこいい表現なんだ」。特にマイルス・デイビスのトランペットのセンス、音色、フィーリングは私の未開の鼓膜を震わせた。
自然や生き物たちが好きだった少年の私にジャズは新たな感覚を授けてくれた。
ジャズ喫茶が私の最もふさわしい居場所となり浴びるように何年もジャズを聴き続けているうち、その感覚を映像化したくなり本能的に写真を選び写真家を志した。エモーショナルな演奏に秘められたひたむきな叫びと情熱、本能的優しさ、天才の孤独と狂気、リアルな表面を写しながら目に見えないスピュリチャルな内面や独特な音色を映像化してきた。そして幸運にもジャズの源のアフリカに導かれた。
あこがれの大地は私をこどものように五感を解放してくれた。
足もとから続く地平線、草原をたなびかせ鳥の歌を運ぶ乾いた風、動物たちの美しいいとなみ、不思議な植物たちの色や型、そして動物たちの文様、特にゼブラはプリミティブとモダンをあわせ持ち、不連続に連続するストライプはかげろうとセッションするようにポリリズムを奏で出す。ゼブラは写真的冒険、ジャズ的展開にふさわしいと直感した。
マン・レイ初め、多くの写真家から撮影や暗室テクニック、被写体へのアプローチの仕方を学んだけれど現在に至るまで最も影響を受けたのはジャズを進化させ新たなサウンドを創造し続けたトランペットの詩人、20世紀の天才音楽家、マイルス・デイビスからだ。
どの時代のサウンドも私の琴線にふれ創造へ駆り立てる。
今回の展覧会は私のヒーロー、マイルス・デイビスのオマージュを軸にジャズ、ゼブラそして野生の日常を俳句の感覚を取り入れた組み写真で構成し、キヤノンのプリンターを使用することにより、モノクロとカラー、アナログとデジタルの融合を試みた。

■プロフィール

内藤忠行(ないとう ただゆき)
1941年東京生まれ。
1958年マイルス・デイビスの音色とその表現に憧れ、写真による映像化を目指し、ジャズと写真の本質と精神を学びはじめる。
1964年ジャズのライブステージを撮りはじめる。
1970年写真集『日野皓正の世界』(サンケイ新聞社出版局)
1977年写真集『NABESAN』(泰流社)
1980年写真集『アフリカの旅』(Photo house OM)
1981年写真集『地球風俗曼陀羅―浜野安宏ファッションジオグラフィティ』(浜野安宏共著/神戸新聞総合出版センター)が「毎日デザイン賞」受賞。
レコード制作(アコースティックドキュメント)『MASAILAND』・『DRY & WET』・『NIGHT TRIP』(トリオレコード)
1982年写真集『アフリカの歌』(晶文社)
1985年レコード・CD制作『TIMELESS』(ソニーレコード)、『Zebra』(MCAレコード)
1988年写真集『Zebra』(情報センター出版局)
1990年写真集『SAKURA‐COSM』(池澤夏樹・筒井ともみ共著/スイッチ書籍出版部・扶桑社)
1991年写真エッセイ集『シンクロ・バイブス』(Keita共著/JICC出版局)
1992年写真集エッセイ集『わが心のアフリカ』(Lyall Watson共著・内田美恵翻訳/筑摩書房)
1993年ビデオ『脳の縞』(Photohouse OM)
1996年CD-ROM『ZEBRA FANTASY』(ハートランド)
1997年ハイビジョン作品監督『The Song of Africa』(ソニー)
1998年CD-ROM『京の庭』(デジタローグ)が「ニューヨークADCニューメディア部門銀賞」受賞。
写真エッセイ集『宇宙のかたち―日本の庭』(世界文化社)
2000年CD-ROM『マンダラ・コスモロジー』(デジタローグ)が「ニューヨークADC銀賞」受賞。
2001年デジタルビデオ作品『Zebra』をデジタル・フィルム・フェスティバル「RESFEST 2001」に出展。
2002年『満月に、祭りを コズミック・ダイアリー2003』(柳瀬宏秀共著/たま出版)
2003年写真エッセイ集『色はことのは』(末永蒼生共著/幻冬舎)
2005年写真集『ブルー・ロータス』(評言社)
2007年写真エッセイ集『日本の庭』(再販/世界文化社)

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