ニュースリリース

2006年6月19日

キヤノンギャラリー S 写真展開催のご案内
広田尚敬・広田泉写真展「鉄道写真 ~二本のレールが語ること~」



キヤノンマーケティングジャパン株式会社(社長:村瀬治男)は、キヤノン S タワー1階キヤノンギャラリー Sにおいて、7月27日より広田尚敬・広田泉写真展「鉄道写真 ~二本のレールが語ること~」を開催します。
また、本展の開催を記念して7月29日に広田親子による特別講演会を開催します(入場無料、要予約)。

この件に関するお問い合わせ先

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
キヤノンギャラリー S
TEL 03-6719-9021



■期間

2006年7月27日(木)~ 8月29日(火)
10時~17時30分 (休館:日曜日・祝日)
入場無料

■会場

キヤノン S タワー1階 キヤノンギャラリー S
(JR品川駅港南口より徒歩約8分、京浜急行品川駅より徒歩約10分)

■ご案内

日本の鉄道写真界を牽引してきた広田尚敬氏と、その思いを継承した広田泉氏親子による作品展です。尚敬氏が40年前にファインダーに収めたSLモノクロ写真のデジタルプリントや、泉氏が撮影した西日を浴びて力強く疾駆する新幹線など、約80点の展示作品を年代や地域別にまとめました。
初めてカメラを構えた中学時代から変わらない尚敬氏の情熱と、泉氏がもつ独特の色彩感覚。展示会場を彩るふたつの感性は、さながら決して離れることなくどこまでもひた走る2本のレールのようです。父と子という最も純粋で、かつ強い絆が織り成す鉄道写真の数々をぜひご鑑賞ください。
なお、すべての展示作品の出力には、キヤノンの大判インクジェットプリンター「imagePROGRAF」を使用しました。


■プロフィール

●広田尚敬(ひろた なおたか)

1935年東京生まれ。子供のころから鉄道に魅せられ撮影を始める。学生時代に日本の鉄道誌や当時発行部数および内容で世界一だったアメリカの「TRAINS」誌に作品を発表。1960年よりフリーランスの写真家として活躍し現代の鉄道写真の世界を確立した。著書150冊以上。『魅惑の鉄道』(ジャパンタイムズ、1969年)をはじめ、『永遠の蒸気機関車』(日本交通公社、1976年)、『撮った! 国鉄全線二万三〇〇〇キロ』(講談社、1984年)、『電車の写真家』(岩波書店、2004年)などがある。

●広田泉(ひろた いずみ)

1969年東京生まれ。広田尚敬氏の次男。幼いころからスピード感あふれる乗り物に興味を抱き、父の撮影に同行。鉄道写真歴35年を迎える。2002年よりフリーランスの写真家としてプロスタート。独特の感性と天性の色彩感覚で注目されている。また、カメラやレンズのインプレッションを独自の切り口で手がけている。著書は講談社写真絵本が中心。

■広田尚敬氏メッセージ

 先日、キヤノンギャラリー銀座で「写真家親子の肖像」展が開催され、私ども親子も参加させてもらった。12組がそれぞれ、親が子を、子が親を撮影したポートレートを一堂に掲出したものだ。会場に立つと絆の強さが伝わってきた。
 7月から8月の夏休み期間、私たち二人は品川のキヤノンギャラリー Sで、「鉄道写真展」を開くことになった。今度も親子でというキヤノンの意向だ。こちらも好企画だ。ここ数年、日本では家族関係が希薄になってきた。近頃は親が子を、あるいは子が親をという悲惨な出来事が多発している。そうした中で、本来家族はこうあるべきだ、親子の関係はこうなのだというメッセージが2つの展覧会の根底に込められているようで、そこを意義ある好企画と感じているのである。充分に役割をはたしたい。
 私たちは鉄道が好きだ。それぞれ子供時代からのレイルファンで、電車に憧れを持って接している。親の尚敬は、中学時代に初めてカメラを持ち、以来、鉄道写真の虜になった。齢70になっても、常に鉄道に対する夢と感動を抱きながら、現在はEOSデジタルを用いて撮影を続けている。
 次男、泉は私の意向に感銘し、私の鉄道写真という文化を継いだ。およそ文化というものは、きちっとした伝承と、本人の豊かな感性の元に、はじめて次の世で大きく光輝くものなのだ。彼と、鉄道写真の将来に期待している。
 すべての展示写真は、鉄道に対する夢と感動を映像化したものだ。このスタンスは、二人とも鉄道写真を始めた時から変わらない。枚数的には合計80点ほどを予定し、それぞれ3~5点くらいのパートを20ほど制作したい。たとえば被写体(車両とか駅舎)、空間(地域)、時間(撮影した時刻や年代)、天然現象(雪、雨)などでまとめることになりそうだ。
 より具体的に述べるなら、泉の撮影した日没寸前の新幹線は、迫力があるし斬新なので冒頭に大きく掲出する。彼が撮ったロマンチックなハイキー写真はその次に提出する。路面電車では、石畳を凝視した写真の構成も頭の中にある。さらに、尚敬が40年前に撮影した感動が伝わるSLモノクロ写真をデジタルプリントしようなどと考えている。
 フィルム写真はこのSLのみにとどめ、ほかはすべてEOSデジタルを用いた写真で構成する。もちろんデジタルは撮ってからも楽しめる世界なので、そのあたりを意識した作品も展示することになるはずで、泉がもくろんでいる。新撮とまとめは6月になって、他の仕事が一段落したところで一気にと考えている。梅雨時である。雨という天然現象を謳いあげた鉄道写真も新たに狙ってみたい。
 ところで今回の写真展は感激の連続だ。初個展では緊張の連続だったが、今回は親子ということで、開催前から楽しさを味わっている。もちろん長く使用しているカメラ会社から選ばれての開催ということも感激である。
 さらに、たくさんの子供たちに親しまれてきた講談社「乗物えほん」が25周年を迎え、この写真展の後援を申し出てくれたこと。それから愉しみながら制作しているイヤーブック「鉄道写真」の版元、ネコ・パブリッシングが設立30周年を迎え、やはり後援をしてくれたこと。これらには感激とともに感謝のきもちでいっぱいだ。気づいてみると尚敬の場合、鉄道を撮り始めて56年が過ぎ去っていた。
 支えられ、励まされ、おかげさまで、とてもいい写真展になりそうだ。

■広田尚敬・広田泉写真展 記念講演会開催のご案内

●日 時:2006年7月29日(土) 入場無料
 第一部(親子向け) 13時~14時(14時~14時30分 サイン会を開催)
 第二部(一般向け) 16時~17時30分(17時30分~18時 サイン会を開催)

第一部、第二部とも講演会終了後に、広田尚敬・泉親子による新刊『電車 1001』のサイン会があります。

●会 場:キヤノン S タワー3階 キヤノンホール S
 (JR品川駅港南口より徒歩約8分、京浜急行品川駅より徒歩約10分)

●内 容:第一部 「広田さん親子にきく 親子でたのしむ鉄道写真」
 「広田尚敬さん、泉さんは、どうやって鉄道写真家になったの?」「電車の本はどうやって作るの?」広田親子の面白い話を聞きながら、電車の写真をうまく撮るためのコツやマナーなどが学べます。親子で楽しめる電車と鉄道写真をめぐるトークイベントです。
 第二部 「広田尚敬・広田泉トークショー 鉄道写真の過去・未来」
 出展作品の撮影秘話をきっかけとして、印象に残る過去の作品、25周年を迎える『のりものアルバム』シリーズの創刊エピソード、鉄道やカメラにまつわる親子の思い出などを語ります。広田親子の今までを振り返り、鉄道写真の未来を展望する、鉄道ファン・鉄道写真ファンの方々へ贈るトークショーです。

タイトル・内容は変更される場合があります。

●お申込方法キヤノンホームページ canon.jp/event よりお申し込み下さい。
●受付期間6月20日(火)~ 7月25日(火)
●募集人数第一部、第二部ともに各300名(先着順)
●お問合せ先キヤノンマーケティングジャパン株式会社
ギャラリー推進グループ 講演会係
TEL 03-6719-9021(10時~17時30分、日曜・祭日は休み)

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