ニュースリリース

2006年2月21日

キヤノン販売が仏アルカテル社製の半導体製造装置を発売
~MEMS用エッチング装置“MS200 I-Productivity”を国内生産~



キヤノン販売株式会社(社長:村瀬治男)は、フランスのアルカテル社(Alcatel Vacuum Technology France、社長:Jean-Yves Guegan)製のMEMS向けディープエッチング装置“MS200 I-Productivity”を、3月1日より発売します。これに伴い、アルカテル社は今春より同装置の日本国内での生産を開始し、顧客からの注文に対し迅速に供給できる生産体制を確立します。

マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システムの略で、半導体微細加工技術を用いて電子回路や機械構造などをシリコンウエハー上に高密度に集積したデバイス。

アルカテル社“MS200 I-Productivity
アルカテル社“MS200 I-Productivity”

アルカテル社製MEMS向けディープエッチング装置
“MS200 I-Productivity”
‥‥価格(税別) 1億3千万円 (発売日:3月1日)
● キヤノンマイクロマシンホームページへ

この件に関するお問い合わせ先

キヤノン販売株式会社 産業機器第二販売推進部
TEL 03-3740-3373
キヤノン販売株式会社は、2006年4月1日、キヤノンマーケティングジャパン株式会社(略称キヤノンMJ)へ社名を変更する予定です。



ディープエッチング装置は、MEMSの製造工程においてシリコンウエハーを深掘りし3次元加工するための装置で、昨今MEMS分野だけでなく、パワー半導体や多層パッケージなどの製造工程においても注目されています。
キヤノン販売は、これまで半導体製造装置や液晶パネル製造装置、計測装置など、様々な半導体関連機器を提供してきましたが、2003年4月にアルカテル社とMEMS向けディープエッチング装置の国内独占販売契約を締結し、この分野で豊富な実績とノウハウを蓄積してきました。

新製品“MS200 I-Productivity”は、2003年に発売した「MS200 I-Speeder」の後継機で、さらに処理能力を高めた量産向けディープエッチング装置です。ESC(静電チャック:静電力でウエハーをステージに固定させるパーツ)の機構をウエハーステージの温度分布が安定する構造に変更したことにより、ウエハー面の温度の均一性を高め、従来機に比べエッチング加工の精度・歩留まりを約10%向上させています。また、2種類のエッチングガスC4F8とSF6の圧力を独立して制御するエッチング方式を採用したことで、エッチングガスの使用量が従来比約40%削減されランニングコストの低減を図っています。さらに、ヒーティッドライナー(筒型のヒーター)をチャンバー内に組み込み、内部から加熱する構造を採用したことにより、消費電力を外部から加熱する方式の10分の1に抑えるとともに、エッチング性能の劣化を抑え、製造プロセスの再現性を大幅に向上させています。

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