ニュースリリース
2004年12月

キヤノンサロン S
菅原一剛写真展「あかるいところ 2005」開催のご案内



キヤノン販売株式会社(社長:村瀬治男)は、キヤノン S タワー1階 キヤノンサロン Sにおいて、2005年1月5日より菅原一剛写真展「あかるいところ 2005」を開催します。

この件に関するお問い合わせ先

キヤノン販売株式会社 キヤノンサロン S
TEL 03-6719-9021



■期間

2005年1月5日(水)~2月12日(土) 10時~17時30分 [休館:日曜日・祝日]
入場無料

■ご案内

フランスにてフリーの写真家として活動を開始して以来、ファッション、コマーシャルなどジャンルを縦断する活躍を展開する写真家菅原一剛氏の作品展。
21世紀に入り、ますます混迷に向かうかのように見える世界、その姿を写真家はどのようにとらえているのか?ここに、ひとりの写真家の真摯な答えがあります。世界中のさまざまな風景を時系列も場所も超越し、地平線あるいは水平線で繋ぐというシンプル、かつダイナミックな視線のありようです。

■菅原一剛氏メッセージ

私たちが暮らすこの世界は、不思議な程に全てのものごとや事柄がつながっている。そして私は写真を続ける中で、気が付くと「あかるいところ」に向かって行った。しかもそのつながっている世界は、タテではなくヨコにつながっている。よって今回の写真展では、常に地平線あるいは水平線が見える写真を展示している。そしてそれらをひとつの線上に並べてみたかった。恐らくそれらの写真群が、全ての存在は同一線上に存在していることを、明らかにしてくれるはずである。しかもその世界は限りなく「あかるいところ」で、その場所は「あたたかいところ」であることを期待している。

■展示概要

銀塩、デジタルほか、さまざまな手法で撮影された写真が、キヤノンラージフォーマットプリンター imagePROGRAF W8200でプリントされ、キヤノンサロン Sの広い空間にパノラミックに展開されます。
また今回の展示では、菅原氏が近年精魂を傾けて取り組んでいる湿板作品の展示も行います。最新の技術によるインクジェットの大判プリント作品と、写真の最も古い技法をベースとするプリントの競演です。

湿板=「Wet Collodion Process」について

日本に初めて渡来した写真の技法のひとつで、一般的には「湿板写真」といわれています。
硝子板にコロジオン溶液を塗布し、硝酸銀に浸すことによって感光性を持ちますが、最大の特徴は、紫外線に反応すること。菅原氏は硝子板そのもので成立する 「Ambrotype(アンブロタイプ)」という方法で作品を制作。極めてコントラストの低いネガ板はプリントには適さないため、硝子板をスキャンして、プリントにとって適正なコントラストを作り上げ、インクジェットプリンターで出力しています。 この古典技法と最新の技術の融合によって生まれる世界は、まだまだ可能性を秘めていると思われます。




■プロフィール

菅原 一剛(すがわら いちごう)
1960年神奈川県生まれ。大阪芸術大学芸術学部写真学科卒業。フランスでフリーの写真家として活動を開始して以来、ファッション、コマーシャルなどジャンルを縦断する活躍を展開。「ラフォーレミュージアム」での個展をはじめ、滝やランドスケープ をモティーフとした神秘的、幻想的な創作作品で高い評価を得ている。1997年に写真集「青い魚」と「赤い花」(共に写像工房刊)を2冊同時刊行。写真家として、色彩に対する透徹した視線で、独自の表現領域を切り拓く。なお、撮影監督を務めた映画「青い魚」は1996年ベルリン国際映画祭にて正式招待作品として上映された。
2004年フランス国立図書館に作品10点が収蔵される。

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