キヤノン販売はこれまで半導体製造装置、液晶パネル製造装置、計測装置など、様々な半導体関連機器を市場投入し、活発な販売、サービス活動を行ってきました。
昨今の半導体デバイスの微細・高密度化と、半導体メーカーの300mmウエハー対応量産工場への設備投資にともない、半導体製造の歩留まり向上を目的として、ウエハー量産工程に計測装置を導入するニーズが高まってきています。特にX線方式の膜厚測定装置は、半導体デバイスの成膜工程において、膜質の組成や密度に影響されず、薄膜まで非破壊で計測できる測定装置として注目されています。
新製品 "JVX5200T/5100T/5000T" は、50ミクロン以下という新開発のマイクロスポット蛍光X線測定技術と100ミクロン以下の新開発高速X線反射率測定技術、さらには高精度パターン認識ソフトウェアにより、X線方式で初めて、量産ウエハーの直接膜厚計測と全数測定を可能としたインラインモニター膜厚測定装置です。これにより、従来300mmおよび200mmウエハーの量産工程において、計測用として大量に使用されていたモニターウエハーを大幅に削減することができ、半導体製造のコストダウンを図ることができます。また、2種類のX線計測方式を採用したことにより、次世代半導体デバイスに要求される厚さ1ナノメートルという薄膜から、最大10ミクロンの厚膜までの測定が可能で、幅広い測定レンジに対応しています。さらに、独自開発の広角度一括照射とCCDアレイによる一括受光方式により、従来1点あたり数分かかっていたウエハー計測を最短数秒間で行うことができ、高いスループットを実現しています。
なお、ウエハー手動搬送機能を搭載した廉価版モデル「JVX3000シリーズ」も年内に発売する予定です。