双眼鏡は、高倍率になるほど手ブレの影響が大きくなります。新製品 "12×36 IS II" は、キヤノン独自の手ブレ補正技術である「バリアングルプリズム」によりブレを適切に補正し、様々な使用条件において安定した像が得られます。光学性能においては、接眼レンズに像面湾曲を補正するダブレットフィールドフラットナーレンズを組み込んでいるほか、スーパースペクトラコーティングを採用することにより、視野全体で平坦性およびコントラストに優れた像を実現します。
また、コンパクト化を求める市場のニーズに応えて、長時間の使用でも負担の少ない本体質量660gの軽量ボディを実現しており、バードウォッチングやネイチャーウォッチングをはじめ、スポーツ観戦や観劇、旅行に至るまで手軽に持ち歩いて幅広い用途で使用できます。
※ IS:Image Stabilizer(手ブレ補正機構)
【双眼鏡の市場動向】
2003年の国内市場における双眼鏡の総販売(出荷)台数は、輸入品と国産品を合わせて300万台以上と推定されます。市場の大半を占める低価格製品においては、輸入品の占める割合が高い一方で、国内製の高級双眼鏡は依然人気が高く、キヤノンの「ISシリーズ」双眼鏡も市場で高い支持を得ています。(キヤノン調べ)
【開発の背景】
キヤノンは、自社のビデオカメラ用レンズに採用していた独自の手ブレ補正技術「バリアングルプリズム」を双眼鏡に応用し、第一号機の「12×36 IS」を1995年4月に発売しました。その後、手ブレ補正機構を搭載した双眼鏡「ISシリーズ」としてラインアップを徐々に拡充してきました。
新製品 "12×36 IS II" は、手ブレ補正機構を搭載しつつ、長時間の使用でも負担の少ない機種を求める市場の要求に応えて開発された小型・軽量モデルです。
新製品の発売により、「ISシリーズ」のラインアップは、全天候型の18倍、15倍の高倍率モデル「18×50 IS ALL WEATHER」および「15×50 IS ALL WEATHER」、中核機の12倍モデル "12×36 IS II" 、普及機の10倍モデル「10×30 IS」および8倍モデル「8×25 IS」の5機種となります。