● キヤノン 3D Software Object Modeller‥‥‥‥‥‥価格(税別)30万円(1ユーザー/ライセンス)(発売日:2003年1月20日)
この件に関するお問い合わせ先
キヤノン販売株式会社 ソフトウェア商品企画部 ソフトウェア商品企画第一課
TEL 043-211-9169
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※「3D Software Object Modeller」の問い合せ先は、取り扱い終了のため受付けておりません。(2012年8月28日追記)
“3D Software Object Modeller”は、デジタルカメラ以外の特別なハードウェアを使用することなく、短時間で自動的、かつローコストに3Dグラフィックスモデルの生成を実現する画期的なソフトウェアで、英国に所在するキヤノンの研究開発会社キヤノン・リサーチ・センター・ヨーロッパ(CRE)*が開発したものです。
従来の3Dグラフィックスモデルの作成は、実物やその他の参考材料をもとにモデリングソフトを使用して全て手作業で行うため、高度な技能に加え多大な時間とコストを必要としてきました。また、3Dグラフィックスモデルを自動作成するレーザースキャナーといったハードウェアシステムも市販されていますが、いずれも高価なものです。
“3D Software Object Modeller”を利用したモデル作成では、まず市販のプリンターで専用計測マットを印刷し、その上で立体映像を生成したいオブジェクト(物体)を、通常のデジタルカメラを使って周囲一回り約15の角度から撮影、全ての画像をPCに取り込みます。
“3D Software Object Modeller”は取り込んだ写真から、専用計測マット上につけられた目印を元に、カメラとオブジェクトとの位置関係を割り出し、撮影からわずか数分後には撮影したオブジェクトの3Dグラフィックスモデルをフルカラーの写真画質で生成します。
生成された3Dグラフィックスモデルは、実物の質感をそのまま表現することができ、VRML(Virtual Reality Modelling Language)ビューワで回転、拡大などさまざまな角度からモデルを見ることはもちろん、市販の3D編集ソフトを使ってアニメーションを加えることも可能です。
キヤノンでは、今後“3D Software Object Modeller”がeコマースやモバイルコマース、さらには電子カタログなどの幅広い分野で活用されるよう、積極的な展開を図っていきます。
キヤノンは2001年より新たな5カ年計画として「グローバル優良企業グループ構想」フェーズIIを掲げ、「真のグローバルエクセレントカンパニー」の実現を目指しています。その一環として日本、アメリカ、ヨーロッパの世界三極体制による国際多角化を推進しており、3拠点それぞれが独自技術・製品を開発し、事業化させていくと同時に、開発・生産・販売力を高め、互いに輸出しあうことを目標としています。
今回英国の研究開発会社で開発された“3D Software Object Modeller”を日本で販売開始することは、当社の「グローバル優良企業グループ構想」フェーズIIの具現化の一例として、その展開に期待しています。
*キヤノン・リサーチ・センター・ヨーロッパ(Canon Research Centre Europe Ltd.)
社長:アンディ・シュリーガ。所在地:英国バークシャー州。1989年に設立されたキヤノン初の海外研究開発会社。3Dグラフィックスをはじめ、音声認識、自然語処理技術など多岐にわたる分野での研究開発を行っており、研究の成果はキヤノングループ内における新製品や、ファクスの音声ダイヤルといった新しい機能に貢献している。
【市場動向と開発の背景】
近年、ゲームやセールスプレゼンテーションをはじめ、ウェブページでの新製品紹介、eコマース上の商品カタログや携帯電話を利用したモバイルコマースにまで3Dモデルの用途は大きく広がっています。一方で、これまで3Dモデルは、専門のデザイナーが多大な時間を費やして生成していました。
キヤノンの“3D Software Object Modeller”は簡単にハイクオリティな3Dモデルを生成する方法を提供し、さまざまな分野の3Dモデル作成の要望に応えます。